◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)9日目
東京世界陸上9日目のイブニングセッションが行われ、女子走高跳はニコラ・オリスラガース(豪州)が2m00で初優勝を飾った。
2021年東京五輪は銀メダル、23年ブダペスト大会は銅メダル、そして昨年のパリ五輪は銀メダル。届きそうで届かなかった頂点に、28歳のオリスラガースが東京の地で立った。
17年ロンドン大会は記録無しに終わっていた。「(当時は)スタートの高さすらクリアできなかった。競技場に立っていた私は深い不安を感じていました」と振り返る。
それでも、ここまで這い上がれたのは「自分の価値や存在意義が競技結果で決まるものではないと分かっていたから」。結果に縛られすぎず、「最下位でも失うものは何もないし、トップに立っても得るものは何もない。だから思い切ってやってみよう」という悟りにも近い境地にたどり着いていた。
だからこそ、プレッシャーから解き放たれて、ただ、ひたすらに競技を楽しめた。「雨が降って待機している間も、私は喜びに満ちていました。この瞬間こそ、永遠のものだと知っていたから」。楽しんで取り組んだ「ボーナス」として、金メダルがついてきたのだから、喜びもひとしおだ。
降りしきる雨にもコンディションは万全。さらに、超満員の国立に「何時間でもここにいたいと思いました。今、この瞬間が最高の場所なんだ」。リード脚の位置について記したノートを手に、2m00を成功させた。世界室内選手権、ダイヤモンドリーグファイナルと続いての勝利に「本当に素晴らしく、忘れられない年になったよ」と満足げに笑った。
女子4×100mリレーは米国が41秒75で3大会連続10度目の優勝を達成。1走を務めたメリッサ・ジェファーソン・ウッデンは100mと200mと合わせて3冠に輝いた。「3つの金メダルを持って帰れるなんて信じられないよ。私は再び歴史に名を刻みました」と喜びを隠さない。
また、今大会で最後の世界陸上となる38歳のシェリー・アン・フレイザー・プライス(ジャマイカ)は銀メダル。「若い選手たちに引き継いで、金メダルを目指す機会を与えたい。それが私の望みでした。金メダルはなかったけど、(ジャマイカとして)2つは獲得できた」と話した。
男子4×100mリレーも米国が今季世界最高の37秒29でV。200mと2冠を飾ったノア・ライルズは頭に王冠を被り、「(王冠は)俺がやったわけじゃないんだよ。もし、彼ら(チームメイト)が被せていたらすまない。何年も経験があるし、北京はすごく楽しみだ」と、次回大会への意欲もにじませた。
このほか、女子4×400mリレーは米国が3分16秒61の大会新記録で2大会ぶりとなる優勝を飾り、男子4×400mリレー決勝はボツワナが2分57秒76でV。男子5000mはコール・ホッカー(米国)が最後の直線で抜け出して12分58秒30で制した。
女子800mはライアン・オディラ(ケニア)が1分54秒62で、42年ぶりとなる大会新記録をマークすると、男子円盤投はダニエル・ストール(スウェーデン)が70m47、男子十種競技はレオ・ノイゲバウアー(ドイツ)が8804点で優勝を飾っている。
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