◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目
東京世界陸上2日目のイブニングセッションに行われた男子400m予選2組に入った中島佑気ジョセフ(富士通)が44秒44の日本新記録で2着となり、2大会連続の準決勝を決めた。
『東京』の『世界陸上』で『400m』の歴史が動いた。
地元・東京出身の中島。大歓声に包まれるなか「会場の雰囲気も良くて、背中に受けながら良いレースを進められました」。前半からテーマにしている「自分のペースを崩さず」にリラックスしながらスピードを上げていく。
300m通過は4番目ながら「思ったより前がたれてこなかったですが、焦らず行けました」。フィニッシュ前に2着にグッと上がってフィニッシュ。『NR』が表示されると、歓声はさらに大きくなる。佐藤拳太郎(富士通)が23年のブダペスト大会で出した44秒77の日本記録を、なんと0.33秒も更新する日本新で、アジア歴代4位というビッグレコードだった。予選全体6番目の記録での通過となる。
「44秒5くらいは出るだろうと思っていました」と飄々と語り、「自信を持って臨めました」。今季は体調不良やケガで大きく出遅れ、日本選手権が初戦だった。そこから一気に状態を上げ、8月の富士北麓ワールドトライアルでは自身初の44秒台に突入。上り調子だった。
昨年まで日本選手権連覇、4×400mリレーでもエースとして活躍してきたが、“記録”ではなかなか殻を破れていなかったが、ここに来て一気に覚醒。「ようやく自分のやりたいことを100%できるようになってきた」。昨年のパリ五輪では準決勝に進めずに悔しさを味わったが、しっかりここに合わせてきた。
「一つ合格点ですが、決勝でしっかり勝負するところまでいきたい。自分にはそのポテンシャルがあるというのはわかっています。自分の行けるところまで出し切りたい」
次は16日21時35分に準決勝。34年前の東京世界陸上では、44秒台スプリンターだった高野進が日本人初のファイナルに進んだ。日本男子400mにとって、東京は特別な舞台。以前の取材で中島は「偉大な髙野先生に並ぶには記録だけではダメ。決勝に行って初めて少し肩を並べられるくらい」と話していた。その扉を、ついにこじ開けようとしている。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.18
横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く
-
2025.12.18
-
2025.12.18
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.14
中学駅伝日本一決定戦がいよいよ開催 女子11時10分、男子12時15分スタート/全中駅伝
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.18
箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集
前回優勝メンバーから6人が卒業 前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「 […]
2025.12.18
横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く
鳥取・由良育英高(現・鳥取中央育英高)の陸上部顧問として、インターハイで2度の総合優勝に導き、高校駅伝でも全国大会で2度の準優勝を果たした横山隆義氏が、12月15日、肺炎のため亡くなった。81歳だった。 横山氏は1944 […]
2025.12.18
26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定
アジア陸連は11月に理事会を開催し、2026年7月9日から12日の日程で、第1回U23アジア選手権を中国・オルドスで開催することを発表した。 陸上競技では、U18やU20など年齢別の競技会が実施されており、U20カテゴリ […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳