HOME 特集

2025.07.18

100m栁田大輝60年ぶり“世界一”なるか!?落合晃、阿部竜希、柳井綾音らがドイツで勝負/ユニバ
100m栁田大輝60年ぶり“世界一”なるか!?落合晃、阿部竜希、柳井綾音らがドイツで勝負/ユニバ

ワールドユニバーシティゲームズに臨む落合晃、栁田大輝、阿部竜希、柳井綾音

学生世界一を決めるFISUワールドユニバーシティゲームズの陸上競技が7月21日から27日まで、ドイツのライン・ルールで行われる。若き日本代表の注目選手を紹介する。

男子100mには栁田大輝(東洋大)が出場する。自己記録は10秒02で、今季出した10秒06は日本ランキングトップ。東京世界選手権代表選考会だった日本選手権ではまさかの不正スタートにより失格。ただ、出場資格を得られるためのターゲットナンバー(出場枠)には入っており、「僕ができるのはハキームさん(サニブラウン・アブデル・ハキーム)の記録(9秒96)を抜いて待つだけ」と、日本記録(9秒95)にターゲットを置いている。

100mの優勝は1965年ブダペスト大会(ハンガリー)、あのレジェンド、飯島秀雄(早大)のみ。金メダルとなれば60年ぶりの快挙。メダル獲得は2013年カザン大会(ロシア)の山縣亮太(慶大、銀)以来だ。

広告の下にコンテンツが続きます

男子800mには日本記録保持者の落合晃(駒大)がエントリー。今季は自身の日本記録(1分44秒80)こそ更新できていないが、アベレージが確実に上がっている。日本選手権は2連覇を達成。世界選手権の参加標準記録(1分44秒50)を突破すれば世界選手権に即内定。昨年のU20世界選手権以来の“世界のメダル”なるか。

男子5000mの鈴木琉胤、3000m障害の佐々木哲の早大ルーキーコンビも見逃せない。5000mでは前回、安原太陽(駒大)が2位。この種目の金メダルとなれば1995年の川内勝弘(日大)以来だ。佐々木はアジア選手権にも出場し、日本選手権でも表彰台に上った。前回3位の菖蒲敦司(早大)に続くメダルを目指す。

男子ハーフマラソンには工藤慎作(早大)、馬場賢人(立教大)、上原琉翔(國學院大)が代表入り。前回は3大会続けてきた団体優勝も逃して3位、個人でも9大会ぶりにメダルなしに終わった。日本の底力を見せたいところ。

広告の下にコンテンツが続きます

男子110mハードルには東京世界選手権の参加標準記録を突破している阿部竜希(順大)が出場。日本選手権で3位となり代表は逃したものの、13秒2台を安定する力はこの世代では世界トップクラスだ。前回初金メダルとなった豊田兼(慶大)に続いての偉業に期待が懸かる。

男子やり投は鈴木凜(九州共大院)と清川裕哉(東海大)の80mスロワー2人が出場。鈴木は2年前に自己記録を投げながらメダルにあと一歩の4位だった。リベンジのビッグスローを誓う。

女子20km競歩にはパリ五輪代表の柳井綾音(立命大)が2大会連続で代表入り。前回は1時間38分51秒の6位。2009年ベオグラード大会(セルビア)の渕瀬真寿美(龍谷大)以来、悲願のメダルを狙う。

女子100mハードルは過去最高レベル。12秒台に迫る島野真生(日女体大院)と本田怜(順大院)が出場する。女子スプリントハードルのメダルとなれば80mハードルで銅メダルだった夏目綾子(日大)以来の快挙だ。同400mハードルにはアジア選手権代表の瀧野未来(立命大)が出場。前回、先輩の山本亜美が5位入賞しており、続くことができるか。

女子走幅跳は乙津美月(日女体大)と木村美海(四国大院)が出場。ともに学生での競技引退を表明しており、最後の大舞台になる。木村は自己ベストを連発しており好調だ。女子ハンマー投は村上来花(九州共立大)が2大会連続代表に。前回は6位だったが、U18世界選手権以来の世界大会メダルもありそう。

東京世界選手権を目指す選手たちはもちろん、将来の陸上界を背負って立つ選手たちがズラリと並ぶ“登竜門”でもあるワールドユニバーシティゲームズ。若き代表の活躍に注目だ。

学生世界一を決めるFISUワールドユニバーシティゲームズの陸上競技が7月21日から27日まで、ドイツのライン・ルールで行われる。若き日本代表の注目選手を紹介する。 男子100mには栁田大輝(東洋大)が出場する。自己記録は10秒02で、今季出した10秒06は日本ランキングトップ。東京世界選手権代表選考会だった日本選手権ではまさかの不正スタートにより失格。ただ、出場資格を得られるためのターゲットナンバー(出場枠)には入っており、「僕ができるのはハキームさん(サニブラウン・アブデル・ハキーム)の記録(9秒96)を抜いて待つだけ」と、日本記録(9秒95)にターゲットを置いている。 100mの優勝は1965年ブダペスト大会(ハンガリー)、あのレジェンド、飯島秀雄(早大)のみ。金メダルとなれば60年ぶりの快挙。メダル獲得は2013年カザン大会(ロシア)の山縣亮太(慶大、銀)以来だ。 男子800mには日本記録保持者の落合晃(駒大)がエントリー。今季は自身の日本記録(1分44秒80)こそ更新できていないが、アベレージが確実に上がっている。日本選手権は2連覇を達成。世界選手権の参加標準記録(1分44秒50)を突破すれば世界選手権に即内定。昨年のU20世界選手権以来の“世界のメダル”なるか。 男子5000mの鈴木琉胤、3000m障害の佐々木哲の早大ルーキーコンビも見逃せない。5000mでは前回、安原太陽(駒大)が2位。この種目の金メダルとなれば1995年の川内勝弘(日大)以来だ。佐々木はアジア選手権にも出場し、日本選手権でも表彰台に上った。前回3位の菖蒲敦司(早大)に続くメダルを目指す。 男子ハーフマラソンには工藤慎作(早大)、馬場賢人(立教大)、上原琉翔(國學院大)が代表入り。前回は3大会続けてきた団体優勝も逃して3位、個人でも9大会ぶりにメダルなしに終わった。日本の底力を見せたいところ。 男子110mハードルには東京世界選手権の参加標準記録を突破している阿部竜希(順大)が出場。日本選手権で3位となり代表は逃したものの、13秒2台を安定する力はこの世代では世界トップクラスだ。前回初金メダルとなった豊田兼(慶大)に続いての偉業に期待が懸かる。 男子やり投は鈴木凜(九州共大院)と清川裕哉(東海大)の80mスロワー2人が出場。鈴木は2年前に自己記録を投げながらメダルにあと一歩の4位だった。リベンジのビッグスローを誓う。 女子20km競歩にはパリ五輪代表の柳井綾音(立命大)が2大会連続で代表入り。前回は1時間38分51秒の6位。2009年ベオグラード大会(セルビア)の渕瀬真寿美(龍谷大)以来、悲願のメダルを狙う。 女子100mハードルは過去最高レベル。12秒台に迫る島野真生(日女体大院)と本田怜(順大院)が出場する。女子スプリントハードルのメダルとなれば80mハードルで銅メダルだった夏目綾子(日大)以来の快挙だ。同400mハードルにはアジア選手権代表の瀧野未来(立命大)が出場。前回、先輩の山本亜美が5位入賞しており、続くことができるか。 女子走幅跳は乙津美月(日女体大)と木村美海(四国大院)が出場。ともに学生での競技引退を表明しており、最後の大舞台になる。木村は自己ベストを連発しており好調だ。女子ハンマー投は村上来花(九州共立大)が2大会連続代表に。前回は6位だったが、U18世界選手権以来の世界大会メダルもありそう。 東京世界選手権を目指す選手たちはもちろん、将来の陸上界を背負って立つ選手たちがズラリと並ぶ“登竜門”でもあるワールドユニバーシティゲームズ。若き代表の活躍に注目だ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.08

故・川越学氏の『お別れ会』、10月5日に都内で開催

8月22日に合宿先の北海道で急逝した長距離指導者・川越学氏(63歳)の『お別れ会』が、10月5日(日)午前11時~12時に「梅窓院 観音堂」(東京都港区南青山2-26-38)で行われることがわかった。長女で女優の川越美結 […]

NEWS サニブラウン100m3大会連続ファイナルへ ケガの影響なし「状態上がってきた」宮崎合宿締めくくり、いよいよ本番へ/東京世界陸上

2025.09.08

サニブラウン100m3大会連続ファイナルへ ケガの影響なし「状態上がってきた」宮崎合宿締めくくり、いよいよ本番へ/東京世界陸上

男子短距離で東京世界選手権代表のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が宮崎県内でトレーニングし、練習後に報道陣の取材に応じた。 9月に入って約1週間、6月にも行っていた宮崎で世界選手権に向けた最終調整。暑いなか、最終 […]

NEWS 月刊陸上競技2025年10月号

2025.09.08

月刊陸上競技2025年10月号

Contents 別冊付録 東京2025世界陸上観戦ガイド いよいよ、世界陸上が開幕! 直前、東京世界陸上情報 世界陸上 日本代表発表 総勢80名 日本代表一覧 日本代表首脳陣インタビュー 山崎一彦 強化委員長 「1人で […]

NEWS 北口榛花が初プロデュース!中高生対象「はるかなる教室」今秋開催「魅力や楽しさ感じて」参加者募集

2025.09.08

北口榛花が初プロデュース!中高生対象「はるかなる教室」今秋開催「魅力や楽しさ感じて」参加者募集

女子やり投のパリ五輪金メダリストで世界選手権連覇中の北口榛花(JAL)がマネジメント契約を結ぶスポーツビズは、中高生を対象とした陸上教室を今年10月18日に開催すると発表した。 世界女王から直接アドバイスをもらえる貴重な […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top