2025.07.07
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、最終日の女子100mハードルで今季限りの引退を表明していた寺田明日香(ジャパンクリエイト)が13秒09(-0.4)の6位でフィニッシュした。
フィニッシュすると、福部真子(日本建設工業)が、中島ひとみ(長谷川体育施設)が、田中佑美(富士通)が、寺田の元へと集まる。「みんなそれぞれの順位、タイムがあるのに、まず寄ってきてくれた。そういう存在と思ってくれているのがうれしいです」。寺田は、目に涙をあふれさせながら、そう振り返る。
レース後、速報結果が二転三転し、なかなか最終結果が出てこない。すると、自然と8人が輪になって座り込み、ハードル談議が広がる。結果が出ると、互いに称え合い、全員で手をつないで並んで記念撮影。こういった雰囲気は「寺田さんが作ってくれたもの」と選手たちは口々に語る。
そして何よりも、女子100mハードルが日本選手権の最終種目になったことに、「これまで男子100mなど注目種目が最後に来ていました。それだけ、レベルが上がったということ。この種目が育っていく瞬間を見てこられたて良かったです」と寺田は誇らしげに語る。
今季に臨むにあたり、「一線を退く」ことを発表した。「最後のシーズンの本気の走りを、たくさんの方々に見ていただきたい」と、その後は各大会での“ラストラン”が続いている。そして、この日本選手権でも、頂点を目指して最後の最後まで調整してきた。
「スプリントでは(ピッチを)刻めるけど、回転数が上がらない」課題が解消できず、決勝前のウォーミングアップでは「牽引走など、身体を少し重くする内容を入れた」という。それでも、「スタートから3、4、5台目とテンポアップできても、そこからリズムアップできなかった」。19歳でベルリン世界選手権に出場し、一度陸上を離れて復帰してから、19年に日本人初の12秒台(12秒98)をマーク。初の五輪だった21年の東京では、セミファイナリストとなった。時代を作ってきたトップハードラーとして、自身の走りに対する反省が次々と出てくるところは、これが最後の日本選手権とはとても思えない。
それでも、日本一を決める場に立つことはもうないと決めた。
「日本選手権で決勝を逃したのは2回だけ。コンスタントに残れたのは誇りに思います。今日は普段観に来ないような友人も来てくれた。陸上でつながった選手、メディア、ファンなど多くの方々との縁がこれからもつながっていけばと思っています」
100mハードルという種目を「走るだけじゃなく、いろいろな技術があり、自分に挑戦することが多い種目。人生の中でいろいろなことに生きてくる競技だと思っています」と表現した寺田。その競技人生を、最後まで力強く駆け抜けるつもりだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2026.01.02
-
2026.01.03
2025.12.21
早大が来春入部選手発表!高校駅伝1区激闘の増子陽太、新妻、本田がそろって加入!
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
-
2025.12.21
-
2025.12.14
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2026.01.09
ミズノから安定性とフィット感を追求した軽量・高機能デイリートレーナー「MIZUNO NEO ZEN 2」発売!
ミズノは1月9日、ソールとアッパーの素材や構造をアップデートし、軽量性とバウンス感に加え、安定性とフィット感を追求した高機能デイリートレーナー「MIZUNO NEO ZEN 2(ミズノネオゼンツー)」を1月16日に全国の […]
2026.01.09
プーマから新作ランニングシューズ「DEVIATE NITRO™ ELITE 4」と「DEVIATE NITRO™ 4」が登場!
プーマ ジャパンは1月9日、ランニングカテゴリーの中核を担う「DEVIATE NITRO™(ディヴィエイトニトロ)」シリーズの新作ランニングシューズ「DEVIATE NITRO™ ELITE 4(ディヴィエイト ニトロ […]
2026.01.08
エディオン・細田あいが引退!パリ五輪で補欠選出、ラストは東京マラソン「最後まで全力で駆け抜けたい」
株式会社エディオンは1月8日、女子陸上競技部所属の細田あいが2026年3月末で現役を引退するとを発表した。3月の東京マラソンがラストランになる。 30歳の細田は、長野東高では全国高校駅伝に2、3年時と出場。日体大では3年 […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
