◇アジア選手権(5月27日~5月31日/韓国・クミ)
2年に一度開かれるアジア選手権が終了し、日本選手団が帰国してメディアの取材に応じた。
男子200mで日本勢初、大会史上2人目の2連覇を飾った鵜澤飛羽(JAL)は「タイムを気にせず、勝つことが目標でした。身体の調子が良くない時でも、しっかり勝ち続ける。強さを証明することが大事だと思っているので、それができてよかったです」と激走を振り返った。
初の日本代表として挑んだ2年前の前回大会は20秒23の自己新、大会新で制覇して、世界へと飛び出すきっかけとなった。今回は7月の日本選手権、9月の東京世界選手権をしっかりと見据えた中での大会。着実にスケールアップを遂げている。
その中で、予選から「うまくはまらず、自分の中で良くないレースをしてしまった」と鵜澤。決勝は、今季取り組む前半からの加速でトップに立つと、本来の持ち味である後半で他の追随を許さない完璧なレースに見えたが、「アップの時も身体が全然動かなくて、20秒2台ぐらいかなと思っていた」という。
その中で5月3日の静岡国際では予選で出した自己記録(20秒13/当時・日本歴代4位タイ)を0.01秒更新する20秒12(+0.8)をマークし、単独の歴代4位に浮上。自身の大会記録も0.11秒塗り替えたが、「(20秒)1台が出てしまったので、身体の状態がすごくずれているというか……。こういう時はあまり良くない。こういう時にケガとかをしてしまうので、日本選手権までに見直していかないとと思っています」と気を引き締める。
照準は東京世界選手権にピタリと合わせる。参加標準記録(20秒16)は静岡国際、今回と2度突破しており、日本選手権で3位以内に入れば内定を得られる立場だ。9月までの長いスパンをイメージし、「日本選手権は全力ではあるけど、余力を持った状態で挑みたい」と鵜澤。また、「それができる身体になっていると思います」と日本選手権での即時内定獲得への自信を口にする。
そして、代表内定をつかんだ後は、「世界選手権に向けて、自分の今年一番を出せるようにしっかりとやっていきたい」ときっぱり。予選、準決勝、決勝へとラウンドを進むイメージ作りも、アジア選手権で予行演習できた。
「ゆっくり走って1台、2台だったみたいな状態でいい。今年はアベレージが20秒1~0を目指していて、その中でたまたま19秒台が出たらいいんじゃない? ぐらいなので。もう、強くあろうと思います」。その先に世界のファイナルの舞台が待っている。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.06.04
横浜市の三ツ沢陸上競技場が移転へ 再整備基本構想案から変更
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
-
2025.05.31
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
2025.05.15
2025全日本大学駅伝出場チーム
-
2025.05.16
-
2025.05.11
-
2025.05.15
-
2025.05.15
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.04
横浜市の三ツ沢陸上競技場が移転へ 再整備基本構想案から変更
6月2日、横浜市は市内にある三ツ沢公園の再整備について市議会で報告。公園内にある三ツ沢公園陸上競技場を同市泉区の深谷通信所跡地に移転させることを発表した。 三ツ沢公園陸上競技場は1951年にオープン。1955年の神奈川国 […]
2025.06.04
東京世界陸上 DAY7イブニングセッションチケット完売 開会式や100m予選のDAY1イブニングセッションもわずか
東京2025世界陸上財団は6月4日、東京世界選手権(9月13日~21日/国立競技場)の観戦チケットについて、9月19日に行われるDAY7のイブニングセッション分が完売したと発表した。 DAY7のイブニングセッションは女子 […]
2025.06.03
今村仁と光岡琴奈が中長距離2冠 龍谷4×100mR40秒64の県高校新 土師立幹が三段跳28年ぶり大会新/IH佐賀県大会
広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱戦を繰り広げている。 佐賀県大会は5月30日から6月2日までの4日間、SAGAスタジアムで行われた。 4.1mの追い風で行 […]
2025.06.03
“道なき道”を進む田中希実「陸上を続けるかどうか」抱える葛藤と「世界水準で走れる選手」になるために必要なこととは
女子1500m、5000m日本記録保持者で、すでに9月の東京世界選手権の参加標準記録を2種目で切っている田中希実(New Balance)が海外転戦を重ねている。 世界トップ選手と同じように、ハイレベルなレースをこなして […]
2025.06.03
日本郵政グループ女子陸上部の創部10周年記念書籍『つなぐプライド』完成!! “奇跡のチーム”の歴史、人材の活かし方などが一冊に
「誰1人欠けてもこのチームはできなかったと思う」(髙橋昌彦監督) 日本郵政グループ女子陸上部の創部10周年記念となった書籍『つなぐプライド』がこのほど発行された。 2014年に発足した同部は、創部3年目に早くも全日本実業 […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析