2020.10.24
◇全国高校大会2020(10月23日~25日/広島・エディオンスタジアム)2日目
地元・広島でビッグアーチが飛び出した。高校生年代の日本一決定戦「全国高校大会2020」2日目の女子やり投で、村上碧海(西条農2広島)が54m43を投げて優勝した。
練習投てきから55mを超えていたものの、1回目、2回目は50mに届かず。「メンタル面が課題」と言いつつも、3回目に52m86を投げ、最終4回目に自己ベスト、高2歴代3位となる54m43と、エディオンスタジアムに“ビッグアーチ”を架けた。
それでも、「まだ助走も失敗。55mを投げたかった」と悔やむ村上。小学校6年間取り組んだドッジボール仕込みの肩の強さが武器だ。中学では砲丸投と100mをしていたところを、指導する大林和彦先生が「日本一になれる」と誘った。実際、ボールを投げさせると肩の強さに光るものがあった。「パワーもあったので、まずは土台を作ってケガをしないように」指導してきたという。
地元開催ということで「気負いもあったと思う」と大林先生は慮る。前日には男子ハンマー投に出場した先輩の迫田力哉が2位と悔しい思いをした。その迫田が付き添いをしたという。「先輩のぶんも」と臨み、見事に地元優勝を飾った。
「高2歴代とかはあまり気にしません」と話すも、来年は「60mを狙っていきたい」と大きな夢が飛び出した。高校記録は後に日本記録保持者になる北口榛花(旭川東高、現・JAL)が作った58m90。それを大きく超え、大台を目指すという大器は、次にどんなアーチをかけるのだろうか。
■女子やり投
村上 碧海(西条農2広島)54m43
中野 胡桃(福島成蹊3福島)53m44
辻 萌々子(名古屋大谷2愛知)50m52
山下わか菜(流山南3千葉) 49m28
吉岡 美初(八千代西3千葉)48m92
齋藤 乃彩(玉野光南2岡山)48m31
寺田奈津美(諫早3長崎)48m00
中村 怜(東大阪大敬愛3大阪)47m45
■女子やり投高2歴代
56.48 長 麻尋(和歌山北・和歌山) 2016. 7.30
56.01 梶原 美波(薫英女学院・大阪) 2013.10.18
54.43 村上 碧海(西条農・広島) 2020.10.24
54.34 松本 百子(口加・長崎) 2004.10.27
53.84 木村 玲奈(近江・滋賀) 2018. 5.20

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.31
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第59回「酷暑の好記録と指導者たちの育成力」
-
2025.07.31
-
2025.07.31
-
2025.07.30
-
2025.07.30
-
2025.07.26
-
2025.07.26
-
2025.07.24
-
2025.07.05
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.31
東京世界陸上ランキングが更新 100m桐生祥秀、400mH豊田兼がターゲットナンバー圏内に浮上!
7月31日、世界陸連(WA)は東京世界選手権の出場資格を示すランキング「Road to Tokyo25」を更新し、男子100mで桐生祥秀(日本生命)が出場資格を得られるターゲットナンバー(TN)圏内に浮上した。 このワー […]
2025.07.31
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第59回「酷暑の好記録と指導者たちの育成力」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第59回「酷暑の好記録と指導者たちの育成力」 猛暑! この言葉で誰もが合点するほどの暑さである […]
2025.07.31
100mH田中佑美「やり切った走りができるように準備していく」世界陸上に向けて公開練習
7月31日、女子100mハードルの田中佑美(富士通)が茨城県の筑波大で公開練習を行った。 ドリルやスキップ走などで身体をほぐし、バーベルを使った補強運動をこなした田中。軽めのメニューとしながらも、一つひとつの動きを確かめ […]
Latest Issue
最新号

2025年8月号 (7月14日発売)
詳報!日本選手権
IH地区大会