HOME 国内、大学

2022.09.09

復活した不破聖衣来が10000m制す「支えてくれた人たちの顔が浮かんだ」/日本IC
復活した不破聖衣来が10000m制す「支えてくれた人たちの顔が浮かんだ」/日本IC

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)1日目

学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの1日目が行われ、女子10000mに不破聖衣来(拓大)が出場した。

昨年12月に当時日本歴代2位の30分45秒21をマークしてオレゴン世界選手権の参加標準記録を突破していた不破。だが、右アキレス腱の周囲炎などの影響で日本選手権を欠場。4月の日本学生個人選手権以来、これが復帰戦となった。

不破にとって2レース目の10000m。実は「8月に貧血があってスピード練習がほとんどできていなかった」と五十嵐利治監督が明かす。今回は復帰の一歩目として「最後まで走りきる」のが目標だった。

3分20秒くらいのペースで集団についていく想定をしていた。しかし、「一番きつかった」という7000mを過ぎて不破が一気に先頭に出る。「苦しかった時に支えてくれた人たちの顔が浮かんで」自然と脚が動いた。

拍手にも背中を押されて「しっかり走りきれました」。32分55秒31で、昨年の5000mに続いて日本インカレのタイトルを手にした。「久しぶりのレース。楽しく走れました」と、走れる喜びであふれた笑顔でフィニッシュした。

広告の下にコンテンツが続きます

今夏、不破は米国へ飛んだ。出場を目指していたオレゴン世界選手権を生で観戦。「スタンドからでも感じたかった。自分も戦いたいと思いました」。気持ちが今まで以上に前へと向いた。

まだまだ本調子とはいかないが、今後は駅伝を踏みつつ、12月に記録へ挑戦する意向も持つ。最終日の5000mは欠場予定。秋以降に備えていく。「世界と戦えるように練習を積んでいきたいです」。目指しているのは、もっともっと遠くの大舞台。その目はしっかりと見据えている。

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)1日目 学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの1日目が行われ、女子10000mに不破聖衣来(拓大)が出場した。 昨年12月に当時日本歴代2位の30分45秒21をマークしてオレゴン世界選手権の参加標準記録を突破していた不破。だが、右アキレス腱の周囲炎などの影響で日本選手権を欠場。4月の日本学生個人選手権以来、これが復帰戦となった。 不破にとって2レース目の10000m。実は「8月に貧血があってスピード練習がほとんどできていなかった」と五十嵐利治監督が明かす。今回は復帰の一歩目として「最後まで走りきる」のが目標だった。 3分20秒くらいのペースで集団についていく想定をしていた。しかし、「一番きつかった」という7000mを過ぎて不破が一気に先頭に出る。「苦しかった時に支えてくれた人たちの顔が浮かんで」自然と脚が動いた。 拍手にも背中を押されて「しっかり走りきれました」。32分55秒31で、昨年の5000mに続いて日本インカレのタイトルを手にした。「久しぶりのレース。楽しく走れました」と、走れる喜びであふれた笑顔でフィニッシュした。 今夏、不破は米国へ飛んだ。出場を目指していたオレゴン世界選手権を生で観戦。「スタンドからでも感じたかった。自分も戦いたいと思いました」。気持ちが今まで以上に前へと向いた。 まだまだ本調子とはいかないが、今後は駅伝を踏みつつ、12月に記録へ挑戦する意向も持つ。最終日の5000mは欠場予定。秋以降に備えていく。「世界と戦えるように練習を積んでいきたいです」。目指しているのは、もっともっと遠くの大舞台。その目はしっかりと見据えている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.12

日本GPシリーズチャンピオンは福部真子と筒江海斗!種目別800mは落合晃&久保凛の高校日本記録保持者コンビがV、女子1500m田中希実が4連覇

日本グランプリ(GP)シリーズ2024のシリーズチャンピオンが発表され、男子は400mハードルの筒江海斗(ST-WAKO)、女子は100mハードルの福部真子(日本建設工業)と、ともにパリ五輪のハードル種目代表が初の栄冠に […]

NEWS 青学大・原晋監督 連覇へ「山で区間新を出せる準備」チームの雰囲気「単なる仲良しクラブじゃない」

2024.12.12

青学大・原晋監督 連覇へ「山で区間新を出せる準備」チームの雰囲気「単なる仲良しクラブじゃない」

第101回箱根駅伝に出場する前回王者の青学大が、東京の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。その後、会見が開かれて報道陣の取材に応えた。 原監督が掲げた恒例の作戦名は「あいたいね大作戦」。 […]

NEWS 青学大がキャンパスで箱根駅伝壮行会 太田蒼生「俺が箱根を勝たせてやる」残り3週間で体調管理徹底で臨む構え

2024.12.12

青学大がキャンパスで箱根駅伝壮行会 太田蒼生「俺が箱根を勝たせてやる」残り3週間で体調管理徹底で臨む構え

第101回箱根駅伝に出場する前回王者の青学大が、東京の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 関係者だけでなく、学生やファンなどが見守るなか、一部授業のある選手以外が一人ひとりあいさつ。主 […]

NEWS 世界陸連が6つの世界記録を承認 川野将虎が男子35km初代世界記録保持者に

2024.12.12

世界陸連が6つの世界記録を承認 川野将虎が男子35km初代世界記録保持者に

12月11日、世界陸連は5月から10月にかけて誕生した世界記録を正式に承認したことを発表した。 10月27日の日本選手権35km競歩(山形・高畠)で、川野将虎(旭化成)が樹立した2時間21分47秒も世界記録として認定。同 […]

NEWS 月刊陸上競技2025年1月号

2024.12.12

月刊陸上競技2025年1月号

Contents W別冊付録 箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望 大会報道 福岡国際マラソン 吉田祐也 日本歴代3位の激走 涙の復活劇 全日本実業団対抗女子駅伝 JP日本郵政グループ 4年ぶりV 地域実業団駅伝 中学 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top