◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)1日目
オレゴン世界陸上初日のイブニングセッションに行われた男子100mでサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)が圧巻の走りを見せた。
リアクションタイムは0.112秒。「とりあえずピストル(の音)に反応する」。これまで課題だったスタートの反応、そしてそこからの加速で他を圧倒した。自身4度目の世界陸上で3度目の100m。サニブラウンは力強くしなやかな走りで前半から抜け出すと「40mから60mまで良い感じ」に走り抜ける。
後半は「速いトラックで少し浮いてしまった。もう少し(脚を)回せれば良かった」と身体をコントロールできなかったが、最後はやや流すようにフィニッシュすると、9秒98(-0.3)をマーク。「タイムはあまり気にしていなかった」と振り返るが、自身3度目、世界選手権・五輪を通じて日本初の9秒台を叩き出して、堂々の1着通過を果たした。
「やっと戻ってきたな」。2020年からヘルニアによる腰痛に悩まされ、昨年の東京五輪は200mで不完全燃焼の予選敗退。今季は100mに専念して合わせてきた。日本選手権でも準決勝で10秒04をマークすると、決勝もしっかりと走り切って優勝。「久しぶりに万全の状態で臨める世界大会。このまま1レース、1レース楽しめれば」。
明日は準決勝(日本時間17日午前10時)、決勝(同11時50分)が控える。過去2大会では100mで苦い思いをしてきた。17年ロンドンではスタート直後にバランスを崩し、19年ドーハは号砲が聞こえづらく出遅れ。「準決勝が正念場だと思う」。これまで不完全燃焼だからこそ、100m準決勝は「全力で走りたい。今日以上のパフォーマンスをしたいです」。
世界陸上で一躍世界から注目を集めるライジングスターになったサニブラウン。いよいよその世界陸上で世界のトップスプリンターの仲間入りを果たす時が来た。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.02
アジア選手権女子800m4位・チャウダリーに暫定資格停止処分 アピオは18ヵ月の資格停止
2025.07.02
HOKAの新作レーシングシューズ「ROCKET X 3」が7月2日に新登場!
2025.07.02
三井住友海上の清水萌、小林成美が退部 小林は5月に引退レース
-
2025.07.02
-
2025.07.02
-
2025.07.01
-
2025.07.01
-
2025.07.01
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.02
アジア選手権女子800m4位・チャウダリーに暫定資格停止処分 アピオは18ヵ月の資格停止
アスリート・インテグリティー・ユニット(AIU、世界陸連の独立不正監査機関)は6月中に、複数の選手に対して資格停止処分または暫定資格停止処分を科すことを発表した。 今年5月末のアジア選手権女子800mで4位に入ったT.チ […]
2025.07.02
HOKAの新作レーシングシューズ「ROCKET X 3」が7月2日に新登場!
HOKAは7月2日、ランナーが自己ベストを更新できるよう設計された最新レーシングシューズ「Rocket X 3」を7月2日よりHOKA公式オンラインストア、直営店、一部取り扱い店舗にて発売したことを発表した。価格は30, […]
2025.07.02
三井住友海上の清水萌、小林成美が退部 小林は5月に引退レース
7月1日、三井住友海上は、6月30日付で所属する清水萌と小林成美が退部したことを発表した。 清水は2001年生まれの23歳。宮城・西多賀中時代には全中1500mで7位に入るなど活躍し、都道府県対抗女子駅伝にも出場。仙台育 […]
2025.07.02
ダイヤモンドリーグ・モナコに村竹ラシッドと三浦龍司がエントリー!
世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第10戦・モナコ大会のエントリー選手が発表された。 男子110mハードルには村竹ラシッド(JAL)が登録。村竹は昨年のパリ五輪5位で、13秒04の日本記録保持者。今季DLでは […]
2025.07.02
愛媛銀行の山中柚乃が現役引退 3000m障害で五輪、世界陸上に出場
女子3000m障害元日本代表の山中柚乃(愛媛銀行)が自身のSNSを更新し、昨年度で競技から一線を退いたことを報告した。 24歳の山中は大阪・大塚高から愛媛銀行へ。高校時代は1500m、3000mでインターハイ出場はかなわ […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会