
◇第98回箱根駅伝(神奈川・箱根町~東京・大手町/10区間217.1km)
総合優勝11回を誇る順大が、伝統の継走で輝きを取り戻した。優勝した青学大から10分以上離されたものの、10時間54分33秒で総合2位。トップ3は最後に優勝した2007年以来、15年ぶりだった。
全日本大学駅伝で3位。長門俊介監督は「学生たちは総合優勝を掲げていた」と話す。前評判では「往路優勝もあり得る」という“前半型”が予想されるチーム。ところが、序盤は苦しい展開が待っていた。1区には東京五輪3000m障害代表の三浦龍司(2年)ではなく平駿介(3)を起用したが区間18位と出遅れる。三浦を2区に投入し区間11位。順位を1つ上げてつないだ。
3区・伊豫田達弥(3年)、4区・石井一希(2年)が安定した走りを見せて5位で往路を終える。そして翌日。これまで「復路の順大」といわれ、何度も逆転劇を演じてきた伝統は、やはり健在だった。
当日変更で6区に入った主将の牧瀬圭斗(4年)が区間賞を獲得。「最初の上りは得意ではないのですがうまく上れて、今日は行けるなと思いました」という牧瀬は、駒大を一度はかわして2位に上がるほどの力走だった。「自分の走りができれば区間賞争いに加われると思っていました。結果的に記録がついてきた」と、5位で小田原中継所にたどり着く。さらに8区の津田将希(4年)も「途中からは自分のペースで押し切れました」と区間賞。単独2位に躍り出た。
9、10区と区間ふたケタだったものの2位をしっかり死守。長門監督は「箱根駅伝はやっぱり4年生の力が必要。頑張ってくれました」と、区間賞を獲得した牧瀬と津田の走りを称える。
青学大とは大差がついただけに、「悔しさは残る」と指揮官は言うものの「全日本が3位だったので3位以上を取れてホッとしている部分もあります」と安堵感と充実感も漂わせる。自身が学生だった2007年優勝時以来の表彰台。「3年生以下が、元気がいいので、底力をつけてまた挑戦したい。今度は総合優勝を目指す、と堂々と言いたいと思います」と言うように、今回の2位をステップに、順大完全復活に向けて歩みが止まることはない。
■順大の箱根駅伝至近10回の成績
13年 6位
14年 16位
15年 12位
16年 6位
17年 4位
18年 11位
19年 8位
20年 14位
21年 7位
22年 2位
◇第98回箱根駅伝(神奈川・箱根町~東京・大手町/10区間217.1km)
総合優勝11回を誇る順大が、伝統の継走で輝きを取り戻した。優勝した青学大から10分以上離されたものの、10時間54分33秒で総合2位。トップ3は最後に優勝した2007年以来、15年ぶりだった。
全日本大学駅伝で3位。長門俊介監督は「学生たちは総合優勝を掲げていた」と話す。前評判では「往路優勝もあり得る」という“前半型”が予想されるチーム。ところが、序盤は苦しい展開が待っていた。1区には東京五輪3000m障害代表の三浦龍司(2年)ではなく平駿介(3)を起用したが区間18位と出遅れる。三浦を2区に投入し区間11位。順位を1つ上げてつないだ。
3区・伊豫田達弥(3年)、4区・石井一希(2年)が安定した走りを見せて5位で往路を終える。そして翌日。これまで「復路の順大」といわれ、何度も逆転劇を演じてきた伝統は、やはり健在だった。
当日変更で6区に入った主将の牧瀬圭斗(4年)が区間賞を獲得。「最初の上りは得意ではないのですがうまく上れて、今日は行けるなと思いました」という牧瀬は、駒大を一度はかわして2位に上がるほどの力走だった。「自分の走りができれば区間賞争いに加われると思っていました。結果的に記録がついてきた」と、5位で小田原中継所にたどり着く。さらに8区の津田将希(4年)も「途中からは自分のペースで押し切れました」と区間賞。単独2位に躍り出た。
9、10区と区間ふたケタだったものの2位をしっかり死守。長門監督は「箱根駅伝はやっぱり4年生の力が必要。頑張ってくれました」と、区間賞を獲得した牧瀬と津田の走りを称える。
青学大とは大差がついただけに、「悔しさは残る」と指揮官は言うものの「全日本が3位だったので3位以上を取れてホッとしている部分もあります」と安堵感と充実感も漂わせる。自身が学生だった2007年優勝時以来の表彰台。「3年生以下が、元気がいいので、底力をつけてまた挑戦したい。今度は総合優勝を目指す、と堂々と言いたいと思います」と言うように、今回の2位をステップに、順大完全復活に向けて歩みが止まることはない。
■順大の箱根駅伝至近10回の成績
13年 6位
14年 16位
15年 12位
16年 6位
17年 4位
18年 11位
19年 8位
20年 14位
21年 7位
22年 2位
【関連記事】箱根駅伝2022の全成績&区間賞一覧 RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.10
関西が1増4枠! 東海が1減 関東は最大枠で変わらず 来年の全日本大学駅伝地区出場枠決定
-
2025.11.10
-
2025.11.10
-
2025.11.10
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.10
関西が1増4枠! 東海が1減 関東は最大枠で変わらず 来年の全日本大学駅伝地区出場枠決定
日本学連は11月10日、11月2日に行われた第57回全日本大学駅伝の結果を受けて、来年予定する第58回大会の各地区学連の出場枠を発表した。 8つの地区学連にはそれぞれ1つの基本枠が与えられ、残りは大会の成績により、シード […]
2025.11.10
國學院大・青木瑠郁、駒大・帰山侑大、早大・間瀬田純平らが登録 有力選手多数エントリー/上尾ハーフ
11月10日、上尾シティハーフマラソンの主催者は16日に開催される第38回大会の出場選手を発表した。 同大会は、箱根駅伝に向けての重要なレースとして実施されており、過去には大迫傑が早大時代に1時間1分47秒のジュニア日本 […]
2025.11.10
来年の全日本大学女子駅伝の出場枠が決定!今年の結果から関東9枠、関西5枠に タイム選考枠は2校
日本学生陸上競技連合は、来年の第44回全日本大学女子駅伝の各地区学連出場枠について発表した。 同大会の出場枠は今年10月の第43回大会で上位8位までに入った学校に対して、シード権を付与。次に、9位から17位に入ったチーム […]
2025.11.10
ニューイヤー駅伝 シード制と統一予選会導入へ! 実業団駅伝の活性化目指し2027年から実施
11月10日、一般社団法人日本実業団陸上競技連合は、全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)において、2027年の第71回大会からのシード制導入、および最短で2027年秋から統一予選会の実施を決定したと発表した。 連合で […]
2025.11.10
日本テレビ菅谷大介アナウンサーが死去 53歳 箱根駅伝のスタート、フィニッシュ実況も担当
日本テレビは11月10日、菅谷大介アナウンサーが8日に亡くなったことを発表した。53歳。 菅谷アナは千葉県出身。1997年に入社し、ニュースやバラエティ番組に出演。スポーツ中継にも携わり、2002年からは箱根駅伝でも実況 […]
Latest Issue
最新号
2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望