HOME 国内

2021.02.28

木村文子が久々実戦「楽しめた」引退については否定も「集大成に向けて」/JAG大崎
木村文子が久々実戦「楽しめた」引退については否定も「集大成に向けて」/JAG大崎

2021年JAG大崎に出場した女子100mHの木村文子(エディオン)

◇2021 Japan Athlete Games in Osaki(2月28日/鹿児島県大崎町)

鹿児島県大崎町にあるジャパンアスリートトレーニングセンター大隅の室内競技場で2021 Japan Athlete Games in Osakiが行われ、100mハードルでロンドン五輪代表の木村文子(エディオン)が、100mと100mハードルの予選に1本ずつ出場。100mは12秒19、100mハードルは13秒57だった。

昨年はコロナ禍、東京五輪延期もあり、9月に地元・広島での記録会に2試合出場したのみ。本格的には2019年のドーハ世界選手権以来となるだけに、「久しぶりの試合はやっぱり楽しいですね! 純粋に楽しめました」と笑顔を見せる。1年間、ほぼ試合に出なかったのは「東京五輪が延期したこともあり、作ってきたもの、気持ちを使い切ってしまうのはもったいない」という判断から。当然、「不安はあった」と心境を明かす。

それでも、自粛期間中から地元で坂道や河川敷を走ることも増え、走れることの楽しさ、当たり前だったことのありがたさを実感。高校生たちとも練習をともにし、「世界に出ているどうこうは関係なくて、走る場所があるから走る。これが原点だな」と改めて思い出すことができた。長い間、女子ハードル界を牽引し、いつしか記録や結果だけを求めること、求められることがウエイトを占め、19年の日本選手権を勝った時は「うれしさよりも、ホッとしたほうが大きかった」。それから自問自答するようになり、「やっていて楽しくないなら、辞めたほうがいいのかな」と思うようになった。コロナ禍があったから、さまざまなことや、支えてくれる人々について感じることができた。だからこそ、試合を「走らない」決断をした。

昨年10月からは広島大大学院に進学。「セカンドキャリアを考えて」だという。そこには「これまで特に女子選手で、私よりも才能のある選手たちが辞めてしまう場面を見てきました。もったいないなって。少しでもそういう人たちのサポートができるように、指導面に限らず、いろいろな選択肢のために」という思いもある。

一部報道では2021年で引退と出ていたが「引退という表現はしていないです」と笑って否定する。もちろん、その時が近づいているのは自身でもわかっている。「集大成という思いでやっています。自分の理想とする走りを完成させたい。パズルのピースをはめこんでいく感じで、考えてきたものを作り上げます」。日本記録が塗り変わり、若手が台頭しようとも「それが世界では当たり前のこと」と木村。意識したり、特別視したりすることなく、木村自身が歩いてきたこれまでの道を信じ、最後のピースを見つける作業に取りかかる。

広告の下にコンテンツが続きます
◇2021 Japan Athlete Games in Osaki(2月28日/鹿児島県大崎町) 鹿児島県大崎町にあるジャパンアスリートトレーニングセンター大隅の室内競技場で2021 Japan Athlete Games in Osakiが行われ、100mハードルでロンドン五輪代表の木村文子(エディオン)が、100mと100mハードルの予選に1本ずつ出場。100mは12秒19、100mハードルは13秒57だった。 昨年はコロナ禍、東京五輪延期もあり、9月に地元・広島での記録会に2試合出場したのみ。本格的には2019年のドーハ世界選手権以来となるだけに、「久しぶりの試合はやっぱり楽しいですね! 純粋に楽しめました」と笑顔を見せる。1年間、ほぼ試合に出なかったのは「東京五輪が延期したこともあり、作ってきたもの、気持ちを使い切ってしまうのはもったいない」という判断から。当然、「不安はあった」と心境を明かす。 それでも、自粛期間中から地元で坂道や河川敷を走ることも増え、走れることの楽しさ、当たり前だったことのありがたさを実感。高校生たちとも練習をともにし、「世界に出ているどうこうは関係なくて、走る場所があるから走る。これが原点だな」と改めて思い出すことができた。長い間、女子ハードル界を牽引し、いつしか記録や結果だけを求めること、求められることがウエイトを占め、19年の日本選手権を勝った時は「うれしさよりも、ホッとしたほうが大きかった」。それから自問自答するようになり、「やっていて楽しくないなら、辞めたほうがいいのかな」と思うようになった。コロナ禍があったから、さまざまなことや、支えてくれる人々について感じることができた。だからこそ、試合を「走らない」決断をした。 昨年10月からは広島大大学院に進学。「セカンドキャリアを考えて」だという。そこには「これまで特に女子選手で、私よりも才能のある選手たちが辞めてしまう場面を見てきました。もったいないなって。少しでもそういう人たちのサポートができるように、指導面に限らず、いろいろな選択肢のために」という思いもある。 一部報道では2021年で引退と出ていたが「引退という表現はしていないです」と笑って否定する。もちろん、その時が近づいているのは自身でもわかっている。「集大成という思いでやっています。自分の理想とする走りを完成させたい。パズルのピースをはめこんでいく感じで、考えてきたものを作り上げます」。日本記録が塗り変わり、若手が台頭しようとも「それが世界では当たり前のこと」と木村。意識したり、特別視したりすることなく、木村自身が歩いてきたこれまでの道を信じ、最後のピースを見つける作業に取りかかる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.08.31

ひらまつ病院・上田結也がSNSで退部発表「いろいろといい経験ができました」今後は市民ランナーへ

男子長距離の上田結也が所属するひらまつ病院を8月31日付で退職、および退部したことを自身のSNSで公表した。 上田は熊本県出身の28歳。九州学院高では2年時に全国高校駅伝5区を務めた。創価大では学生3大駅伝の経験はないも […]

NEWS 200m鵜澤飛羽が初壮行会「こんなに熱がこもっているチームない」日本最速のオタク、漫画アニメ愛止まらず

2025.08.31

200m鵜澤飛羽が初壮行会「こんなに熱がこもっているチームない」日本最速のオタク、漫画アニメ愛止まらず

JALは8月31日、9月の東京世界選手権に内定している女子やり投の北口榛花、男子110mハードルの村竹ラシッド、男子200mの鵜澤飛羽に向けた壮行会を行い、その後選手が報道陣の取材に応じた。 今年20秒1台を連発し、国内 […]

NEWS 110mH村竹ラシッド「勝負できるようになってきた」DLファイナルはミスも「大事なのは世界陸上」

2025.08.31

110mH村竹ラシッド「勝負できるようになってきた」DLファイナルはミスも「大事なのは世界陸上」

JALは8月31日、9月の東京世界選手権に内定している女子やり投の北口榛花、男子110mハードルの村竹ラシッド、男子200mの鵜澤飛羽に向けた壮行会を行い、その後選手が報道陣の取材に応じた。 ダイヤモンドリーグ(DL)フ […]

NEWS 北口榛花 世界陸上連覇へ「ケガをしても目標は変わらない」復帰2試合終え「出たことは間違っていない」

2025.08.31

北口榛花 世界陸上連覇へ「ケガをしても目標は変わらない」復帰2試合終え「出たことは間違っていない」

JALは8月31日、9月の東京世界選手権に内定している女子やり投の北口榛花、男子110mハードルの村竹ラシッド、男子200mの鵜澤飛羽に向けた壮行会を行い、その後選手が報道陣の取材に応じた。 合宿先のトルコからリモートで […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第60回「溢れんばかりの志を~ある人に思いを馳せて~」

2025.08.31

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第60回「溢れんばかりの志を~ある人に思いを馳せて~」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第60回「溢れんばかりの志を~ある人に思いを馳せて~」 山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Onlin […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年9月号 (8月12日発売)

2025年9月号 (8月12日発売)

衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99

page top