2026.01.22
男子中距離の田母神一喜(III F)と株式会社薬王堂ホールディングスは、「一般財団法人 薬王堂スポーツ未来財団」の立ち上げを発表し、田母神が財団の代表理事に就任したことも合わせて発表された。
薬王堂は岩手県盛岡市に本部を構える東北地方に根づいたドラッグストアで、東北6県に約400店舗を展開。同社は「子供たちの学校における部活動の地域移行に伴う運動機会の減少や、地域スポーツ環境の空洞化といった課題に対し、積極的に取り組む必要性」から、課題解決と地域貢献の一環として「子供たちの健康増進を促進するスポーツ活動の推進、持続可能な社会貢献プラットフォームの構築、さらにはスポーツ指導や運営に関わる若者の育成と支援体制の整備」を目的に、昨年11月に財団を設立した。
代表理事に就任した田母は福島県出身。名門・学法石川高時代には同期の相澤晃(旭化成)、阿部弘輝(住友電工)、1学年下の遠藤日向(同)らとともに活躍し、持ち味のスピードを武器にインターハイにおいて1500m優勝、800m3位、世界ユース選手権代表(800m7位)と結果を残した。
中大に進学すると、中距離を専門に活躍しながら、箱根駅伝予選落ちをきっかけに同期の舟津彰馬ともに主将・副主将に就任するなど、リーダシップを発揮。大学に在籍しながら800m元日本記録保持者の横田真人氏のコーチを受けるなど、新しい活動のかたちで活躍し、21年には日本選手権800mに優勝など結果を残してきた。
22年に合同会社III F(スリーエフ)を設立。「地元福島への恩返しをしたい、そして子どもたちが陸上競技に触れる機会を守りたい」という思いから活動拠点を地元・福島にすると、自身の競技と並行してイベントや陸上教室など、積極的に活動を展開している。そうした理念や活動に共感した薬王堂が支援するかたちでこれまでもパートナーシップを構築してきた。
田母神は小中学生を対象とした陸上クラブ事業を運営するなか、部活動の地域・民間移行が進む現状において「指導人材の不足」「家計負担増」「受け皿(クラブ)の資金不足」などの問題に直面してきたという。
「このままでは、子どもたちがスポーツをあきらめてしまう」と危惧し、薬王堂に持ちかけたところ、同社の西郷孝一社長、西郷泰広副社長が「ぜひ、一緒に子どもたちの未来を守りましょう」と賛同してくれたことから、財団の立ち上げにいたったと説明する。
まずは寄附を通じてて財団法人の資金とし、ランニングクラブの運営や地域スポーツ振興活動を推進していく。クラブは26年4月に活動をスタートさせる見込みだ。福島県内は田母神が運営する「III F」をベースに、岩手・盛岡は同県出身の田母神と同学年である100mハードルで活躍した佐々木天が立ち上げたクラブ「BOON」が携わる。
田母神は自身のSNSで「金銭的な理由で、子どもたちが夢をあきらめることがあってはなりません。東北に深く根ざす薬王堂様と共に、地域の子どもたちが安心してスポーツに打ち込める場所を提供し、笑顔を守り抜く。この東北からの挑戦がロールモデルとなり、日本全国に広がることを心から願っております」と力を込め「地域の皆様と共に、新しいスポーツのあり方を創り上げていきたい」と決意表明している。
競技力だけでなく、行動力、発進力で周囲に影響を与えながらチャレンジを続けてきた田母神。その新たな取り組みで、過渡期にあるジュニア世代の発展に尽力していく。
決意表明!新たな取り組み発表の田母神一喜が綴る子どもたちへの思い全文
「(一財)薬王堂スポーツ未来財団 代表理事就任のご報告」 本日、株式会社薬王堂ホールディングス様より発表がありました通り、2025年11月21日付で「一般財団法人薬王堂スポーツ未来財団」を設立し、私田母神一喜が代表理事に就任いたしましたことをご報告いたします! 私と薬王堂様との歩みは、2020年に私が代表を務める「III F(スリーエフ)」の前身団体へのイベント協賛から始まり、 2022年からは私の競技活動におけるメインスポンサーとして、多大なるご支援をいただいております。 地元福島への恩返しをしたい、そして子どもたちが陸上競技に触れる機会を守りたい。 私のこの思いに深く共感してくださった薬王堂様とは、これまで競技活動のみならず、地域イベントを通じた社会貢献を共に行って参りました。 その活動の中で、私が5年間継続してきた小中学生向け陸上クラブ事業を通じ、ある深刻な地域課題を目の当たりにしてきました。 現在、文部科学省の指針により、教員の負担軽減を目的とした「部活動の地域移行」が進められています。しかし、現場では以下の3つの大きな壁が立ちはだかっています。 1. 指導人材の不足:地方において、教員以外の専門知識を持つ指導者が確保できない。 2. 家計負担の増大:民間移行により、月謝などの受益者負担が増え、家庭の経済格差がスポーツ格差に直結している。 3. 受け皿の資金不足:民間クラブや行政において、安定した運営資金が確保できていない。 私たちIII Fも、指導者の生活を守り指導の質を維持するためには、月謝を一定額に設定せざるを得ず、「家庭への負担」と「機会の提供」のジレンマに苦しんできました。 このままでは、子どもたちがスポーツを諦めてしまうのではないかと、、 この現状を薬王堂様に相談したところ、西郷孝一社長、西郷泰広副社長より「ぜひ、一緒に子どもたちの未来を守りましょう」と力強い賛同をいただき、本財団の設立に至りました。 本財団は、薬王堂様からの寄付金を主な原資として運営いたします。これにより、以下の「新しい地域スポーツの形」を実現します。 • 家庭負担の軽減:寄付金を活用することで、他の民間クラブよりも月謝を抑え、誰もが参加しやすい環境を整えます。 • 遠征費等の補助:これまで学校単位で補助されていた遠征費などの負担増を防ぐ仕組みを構築します。 • 指導の質の担保:指導者がプロとして自立できる環境を整え、子どもたちに質の高い指導を継続的に提供します。 金銭的な理由で、子どもたちが夢を諦めることがあってはなりません。 東北に深く根ざす薬王堂様と共に、地域の子どもたちが安心してスポーツに打ち込める場所を提供し、笑顔を守り抜く。この東北からの挑戦がロールモデルとなり、日本全国に広がることを心から願っております。 また地域の皆様と共に、新しいスポーツのあり方を創り上げていきたいと考えております。 まだまだ未熟な私ですが、地元福島をもちろん。 これからは東北へ子供達が安心して陸上競技に取り組む環境を作るべく、新しい仲間達と共に挑戦して参ります。 今後とも、皆様の温かいご理解とご協力を、何卒よろしくお願い申し上げます。 一般財団法人薬王堂スポーツ未来財団 代表理事 田母神 一喜RECOMMENDED おすすめの記事
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