2025.07.05
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 2日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子110mハードルは泉谷駿介(住友電工)が13秒22(+0.8)で優勝した。13秒27の東京世界選手権参加標準記録を突破していたが、今大会でも予選から3本ともクリア。4大会連続の世界選手権代表に内定した。
日本記録保持者、そして世界トップハードラーの意地だった。標準突破者が泉谷、野本周成(愛媛県競技力本部)、阿部竜希(順大)がそろった決勝。実は泉谷はギリギリの状態でスタートラインに立っていた。
前日の予選・準決勝で共に今季ベストとなる13秒19を連発していたが、「久しぶりに1日に2本、出力を上げて走った影響もあって、決勝のアップの際に右のふくらはぎに痛みが出て走りきれるかという状態でした」。
それでも、「決勝を棄権する選択肢はなかった」。スタート前は、「これまで冬季練習で追い込んできたこと、昨年のパリ五輪や海外遠征で悔しかったことなどいろいろ思い返してスタートラインに立ちました」。
得意のスタートからの飛び出しは封印。「脚の状態を見つつ1台1台上げていく感じで臨みました」と、序盤は冷静に3~4番手を追走。7台目辺りで前を行く野本、阿部らに追い付き、横一線に並ぶ激戦から10台目を飛び越えてから抜け出しV。「自分の足が心配し過ぎて周りは見えませんでした。ただただガムシャラに走り抜きました」。無事に代表が内定し、「今はホッとしています」と安堵の表情を見せる。
この春から、山崎一彦コーチのもとを離れ、大学時代に指導を受けていた越川一紀コーチに指導を受けるようになった。「山崎先生には本当に感謝しています」と言い、原点回帰するかたちで取り組んできた。それもすべて2種目で世界選手権を目指すため。そして、再び世界トップクラスへと戻るため。
右ふくらはぎの状態もあり、最終日の走幅跳への出場は「身体と相談して」。世界選手権に向けて、「まだ2カ月ある。これまで場数を踏んできたこと、すべてをぶつけてメダル、優勝を目標に頑張りたい」と力強く話した。
文/花木 雫
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