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2025.04.30

100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」
100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」

寺田明日香

自身のSNSに思いを綴った寺田明日香

福島千里や寺田明日香ら女子短距離を中心に数々の名選手を育成した中村宏之氏が4月29日に79歳で他界したことを受け、寺田が自身のSNSを更新して思いを綴った。 寺田は北海道・恵庭北高時代に中村氏の指導を受け、100mハードルでインターハイ3連覇、3年時には100m、4×100mリレーを含め3冠を果たした。当時については「中学3年生の時に出会い、陸上競技の向き合い方、楽しさ、時には難しさも教えていただきました」。 卒業後も北海道ハイテクAC所属で中村氏のもとで競技を続け、日本選手権優勝やベルリン世界選手権代表など実績を挙げた。その後は競技から離れ、結婚・出産、7人制ラグビー挑戦などを経て陸上競技に復帰している。 恩師の元を離れて、しばらくして再会した時のことを振り返り「小言を言われた時に私の動向を気にしてくださっていたことを知り、先生の不器用な愛情を感じました。また、年齢を重ねるにつれて先生が私にかけてくれていた期待や強い想いを理解できるようになった時に、感謝の気持ちでいっぱいになった」と綴る。 その後、寺田は日本女子で初めて13秒の壁を破り、21年には悲願だった東京五輪にも出場。娘の果緒さんを連れて帰省した際には中村氏とも交流している。 寺田は「文字通りの良い教え子にはなれなかったかもしれませんが、先生が持っていた陸上競技への熱意と愛情を少しでも受け継ぎ、次の世代へと引き継げるよう精進していきたい」「良いコンディションの時にうまく走ることができないので、天国から鼓舞してくださるとうれしい」と綴った。 訃報が届いた4月29日には織田記念に出場し、100mハードル予選で12秒99をマーク。当日は訃報に際し「決勝(6位)があれじゃダメだぞって怒られちゃいます」と思い巡らせていた。

自身のSNSに思いを綴った寺田明日香

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