2025.01.30
第108回日本選手権・室内競技が2月1日、2日に大阪城ホールで開かれる。今年9月には地元・東京で世界選手権が開催。そこに視線を向けながら、ワールドランキングのポイントの獲得、さらには5月のアジア選手権代表入りを目指して有力選手が出場する。
男子60mには、昨年100mで10秒09をマークした宇野勝翔(オリコ)がエントリー。23年にはアジア大会200mで8位入賞を果たしている。社会人1年目で自己ベストを複数更新するなど伸び盛りだ。
東京五輪4×100mリレー代表で復調を遂げつつあるデーデー・ブルーノ(セイコー)や、自己記録10秒10を持つ和田遼(ミキハウス)らも有力だ。昨年、高校歴代2位となる100m10秒11をマークした西岡尚輝(東海大仰星高3)にも注目だ。
女子60mは国内上位選手がズラリ。昨年100mで11秒41とU20日本記録を樹立した山形愛羽(福岡大)は、故障から復帰しており冬季を越えてどれだけ調子を戻しているか。
前回優勝の鶴田玲美(南九州ファミリーマート)は、苦手の60mで7秒38をマークしてからは、屋外の100m、200mでも好記録を出すなど一つのきっけをつかんだ。ただ、日本選手権は君嶋愛理沙(土木管理総合)が100mと200mを2年連続2冠。例年、この時期は調整段階だが、もちろん上位候補だ。
そして、復活を期す兒玉芽生(ミズノ)もエントリーしている。他に、スタートからの加速が得意の三浦愛華(愛媛競技力本部)も力がある。11秒57の中学記録を出した三好美羽(F・a・s・t/中3)も果敢にシニアに挑戦する。
男子60mハードルはパリ五輪110mハードル代表の高山峻野(ゼンリン)がエントリー。これまで世界選手権にも3大会出場しており、4度目の世界選手権に向けてどんなスタートを切るか。110mハードルで13秒39のベストを持つ藤井亮汰(三重県スポ協)との優勝争いか。
女子60mハードルは前進大会を含め6連覇中と得意なのが青木益未(七十七銀行)。100mハードルではケガなどもありトップフォームから遠ざかっているが、復調の兆しを見せるか。100mで12秒94の大松由季(サンドリヨン)、同12秒96の清山ちさと(いちご)、同12秒99の中島ひとみ(長谷川体育施設)らが覇権を争う。
フィールド種目は男女走高跳、棒高跳、走幅跳、三段跳が実施される。
男子走高跳はブダペスト世界選手権代表の長谷川直人(サトウ食品新潟アルビレックスRC)、瀬古優斗(FAAS)、昨年2m25の高校新を樹立した中谷魁聖(福岡第一高3)らの争いに注目。女子走高跳は第一人者の髙橋渚(センコー)が海外遠征で不在。津田シェリアイ(築地銀だこ)はここを制しておきたい。
男子棒高跳は混戦模様。ブダペスト世界選手権世界選手権代表で5m61がベストの柄澤智哉(日体大)、5m51を持つ原口篤志(東大阪大)の若手2人が中心。澤慎吾(きらぼし銀行)は初の世界選手権代表入りへしっかり勝ち切りたいところ。東京五輪代表の江島雅紀(富士通)も22年の大ケガから徐々に調子を上げている。
女子棒高跳は前回Vで日本記録保持者の諸田実咲(アットホーム)が海外遠征でエントリーせず。地元大阪出身の竜田夏苗(ニッパツ)、那須眞由(KAGOTANI)のベテラン勢と、台信愛(日体大SMG横浜)、大坂谷明里(園田学園女大)、小林美月(日体大)といった若手の争いか。
男子走幅跳は昨年8m13を出している山浦渓斗(勝浦ゴルフ倶楽部)、東京五輪代表の津波響樹(大塚製薬)、鳥海勇斗(ノジマ)が有力だ。室内で8m前後ジャンプできれば屋外シーズンにも弾みとなりそう。女子は昨年好調だった地元大阪出身の竹内真弥(ミズノ)が優勝候補筆頭。髙良彩花(JAL)も浮上の兆しを見せたい。
男子三段跳は日本選手権Vの安立雄斗(福岡大)が頭一つ抜けている。ブダペスト世界選手権代表の池畠旭佳瑠(駿河台大AC)あたりが対抗だ。女子は学生記録を持つ船田茜理(武庫川女子大院)が2連覇中。昨年、日本高校生初の13m超えを果たしている山﨑りりや(鳴門渦潮高3徳島)にも注目だ。
U20の男子60mハードルに出場する古賀ジェレミー(東京高2)や、女子60mには100mで11秒51を持つ杉本心結(市船橋高2千葉)と注目選手が目白押し。U18女子60mハードルには、100mハードル(中学規格)で13秒09を出している福田花奏(神河中3兵庫)が出場する。
各世代のトップ選手が集結する日本選手権室内。観戦は無料で、大会の様子はライブ配信でもチェックできる。
【動画】日本選手権室内のライブ配信はこちら!
1日目 メインチャンネル https://youtu.be/In_ONlMB23w フィールドチャンネル https://youtu.be/EeSWK53b7IQ 2日目 メインチャンネル https://youtu.be/UjyocK0AyZU フィールドチャンネル https://youtu.be/2EtFT0OdSnwRECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.08.18
沖縄で開催中の全中 熱帯低気圧発達の影響で明日8/19の競技について明日早朝に発表へ
2025.08.18
走高跳・平松祐司が今季限りで現役引退 18歳で15年北京世界陸上代表、DAにも選出
-
2025.08.18
-
2025.08.18
-
2025.08.17
-
2025.08.17
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.07.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.18
走幅跳・秦澄美鈴は6m38で2位 200m井戸アビゲイル風果が好走、七種・大玉がV/WAコンチネンタルツアー
8月17日に行われた世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・シルバーのゴールデンサンド(ポーランド)の女子走幅跳に秦澄美鈴(住友電工)が出場し、6m38(+2.0)で2位に入った。秦は1回目に6m34(+1.7)を跳ぶと、 […]
2025.08.18
沖縄で開催中の全中 熱帯低気圧発達の影響で明日8/19の競技について明日早朝に発表へ
沖縄全中実行委員会は8月18日、沖縄県総合運動公園陸上競技場(沖縄市)で開かれている第52回全日本中学校陸上競技選手権において、「熱帯低気圧発生」により、翌日(19日)の競技日程について、19日早朝5時に大会ホームページ […]
2025.08.18
走高跳・平松祐司が今季限りで現役引退 18歳で15年北京世界陸上代表、DAにも選出
男子走高跳の平松祐司(TATSUNO)が自身のSNSを更新し、今シーズン限りでの現役引退を発表した。 平松は京都出身の28歳。男山東中(京都)ではサッカー部だったが、「足を速くしたい」と陸上部で練習し、跳躍力を買われて走 […]
2025.08.18
東京世界陸上 100m決勝など人気セッション「注釈付き」観戦チケットを22日から販売開始
公益財団法人東京2025世界陸上財団は8月18日、東京世界選手権の一部日程において「注釈付きシート」を販売すると発表した。 注釈付きシートは「会場の構造物および競技運営に伴う設営の都合等により、競技フィールドの一部または […]
2025.08.18
ソニーが東京世界陸上での活動発表「競技の生み出す感動を世界の人々に届ける」ホークアイによる審判判定支援など展開
ソニー株式会社は8月18日、東京世界選手権のオフィシャルパートナーとしての活動について発表した。 主な活動としては、デジタル一眼カメラ『α』や『Gマスター』をはじめとする多彩な交換レンズ、コンテンツの即時伝送を支援するポ […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99