2024.12.20
全国高校駅伝は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)発着で行われる。ここでは、58校(47都道府県代表+11地区代表)が7区間42.195kmで競う男子第75回大会のレースを展望する。
【女子】連覇狙う神村学園に仙台育英、薫英女学院が激突 勢いある長野東も注目
佐久長聖 チーム初の2年連続制覇へ
チームおよび個々の持ちタイムにインターハイ路線などでの実績、これまでの経験値、秋以降の成績などを加味すると、チーム初の2連覇を目指す佐久長聖が優勝争いを一歩リードすると言えるだろう。
前回4区区間2位の濵口大和、同5区区間新の佐々木哲、同7区区間2位の篠和真の優勝メンバーだった3年生トリオが残る。
5000mの自己ベストも濵口が13分31秒62(高校歴代4位)、佐々木が13分40秒02、篠が13分55秒79。いずれも秋以降に13分台をマークするなど、調子を上げてきている。
濵口はU20世界選手権の3000mと5000mに出場し、国民スポーツ大会(国スポ)少年A5000mでは優勝した。3000m障害がメインの佐々木はインターハイを制し、U20世界選手権も決勝進出。春先故障していた篠も駅伝シーズンに合わせてきた。
オール3年生のオーダーで臨んだ県大会は、2年連続で濵口が1区を担い、佐々木が3区、篠が6区を担当。4区に5000m13分56秒47の記録を持つ松山優太、アンカーは同13分59秒86の石川浩輝が走り、後続に9分近い差をつけた。
これまでは強力な留学生が3区に入りレースを動かしてきたが、今回から3km区間限定となり、下り基調の2区への起用が予想される。
前半は例年以上に速い流れとなるだろうが、もし2区で佐久長聖が1区のリードを使い果たしたとしても3、4区の8km区間でじっくり追い上げることができる。
1区で好位置につけ前回同様、選手層の厚さを生かし中盤で一気に抜け出して主導権を奪うことができれば、チーム初の連覇も近づく。
佐久長聖 チーム初の2年連続制覇へ
チームおよび個々の持ちタイムにインターハイ路線などでの実績、これまでの経験値、秋以降の成績などを加味すると、チーム初の2連覇を目指す佐久長聖が優勝争いを一歩リードすると言えるだろう。 前回4区区間2位の濵口大和、同5区区間新の佐々木哲、同7区区間2位の篠和真の優勝メンバーだった3年生トリオが残る。 5000mの自己ベストも濵口が13分31秒62(高校歴代4位)、佐々木が13分40秒02、篠が13分55秒79。いずれも秋以降に13分台をマークするなど、調子を上げてきている。 濵口はU20世界選手権の3000mと5000mに出場し、国民スポーツ大会(国スポ)少年A5000mでは優勝した。3000m障害がメインの佐々木はインターハイを制し、U20世界選手権も決勝進出。春先故障していた篠も駅伝シーズンに合わせてきた。 オール3年生のオーダーで臨んだ県大会は、2年連続で濵口が1区を担い、佐々木が3区、篠が6区を担当。4区に5000m13分56秒47の記録を持つ松山優太、アンカーは同13分59秒86の石川浩輝が走り、後続に9分近い差をつけた。 これまでは強力な留学生が3区に入りレースを動かしてきたが、今回から3km区間限定となり、下り基調の2区への起用が予想される。 前半は例年以上に速い流れとなるだろうが、もし2区で佐久長聖が1区のリードを使い果たしたとしても3、4区の8km区間でじっくり追い上げることができる。 1区で好位置につけ前回同様、選手層の厚さを生かし中盤で一気に抜け出して主導権を奪うことができれば、チーム初の連覇も近づく。王者打倒を狙う八千代松陰、仙台育英、大牟田
連覇を目指す佐久長聖を追う第一勢力となりそうなのが、八千代松陰(千葉)、仙台育英(宮城)、大牟田(福岡)だ。 2年連続3位の八千代松陰も、インターハイ5000mで日本人トップの2位を占めたエースの鈴木琉胤(3年)を軸に虎視眈々と初優勝を目指す。 今年度は9人がインターハイに出場。選手層も充実しており、特に終盤の3km、5km区間には自信を持っている。鈴木が1区で主導権を奪うことができれば、序盤から先頭を快走するかもしれない。 前回8位の仙台育英もV候補の一角。インターハイ5000m3位のエリウッド・カヒガ(3年)に、前回4区の近江亮、同7区を走った鈴木大翔の2年生コンビが5000mで13分台。この3人を軸に平均タイムでも佐久長聖に次ぐ2位タイの14分04秒を誇る。 大牟田は、前回6位のメンバーのうち、野田顕臣(3年)、塚田虎翼(3年)、本田桜二郎(2年)、村上遵世(2年)の4人が残る。5000mの平均タイムでも5位につけ、本田と松田祐真(3年)が13分台の自己ベストを持つ。 県大会では野田が1区を務め、3区に松田、4区に森本守勇(3年)を配置。アンカーを本田が務めた。九州大会は、1区を本田、3区を松田、4区を野田が担い、いずれも区間賞の力走で後続を突き放している。1区から流れをつかめれば、選手層の厚さでは佐久長聖にも引けを取らないだけに、第51回大会(2000年)以来24年ぶりの頂点も見えてくる。 このほか、世羅(広島)は、5000mの平均タイムで4番手につけるなど有力。留学生のアントニー・ムトゥリ(1年)に加え、本宮優心(3年)、土間董哉(2年)が13分台だ。駅伝では県大会の2時間7分26秒が今季最高だが、そこは全国の常連校。きっちり本番に調子を合わせてきそうだ。 西脇工(兵庫)も力がある。今季は2年生エースの新妻遼己がブレイク。5000mではインターハイ6位、国スポでは2位の成績を残し、13分41秒68(高2歴代4位)の記録を持つ。5000mの平均タイムでも14分16秒と、他の上位候補と大きな差はない。 洛南(京都)は底力を秘めている。インターハイ5000mで日本人2番手の4位に入った井上朋哉(3年)、1500mで3分44秒38の自己ベストを持つ川口峻太朗(3年)ら選手層では優勝を狙うチームと遜色ない。ここまで今季の駅伝を走っていない井上朋、川口の2人が、実力を発揮すれば上位の争いに加わってきそうだ。 また、埼玉栄(埼玉)は前回5位のメンバー4人が健在だ。関東大会では岸本駿吾(3年)が1区を29分15秒で区間賞。2時間5分台で制している。学法石川(福島)は5000mの平均タイムで佐久長聖に次ぐ2番手につけており、4月に高2最高の13分34秒60をマークした増子陽太と11月に高2歴代7位の栗村凌の2年生コンビが軸だ。 上位・入賞争いを占う上で、カギを握るのは最長区間である〝花の1区〟だろう。千葉県大会1区で28分51秒をマークした八千代松陰・鈴木を軸に、佐久長聖・濵口、西脇工・新妻がこの区間を担当し、ハイペースで展開すれば、28分48秒の日本人区間最高の更新も十分あり得る。 また留学生が3km限定となり、2区と5区の区間記録更新にも注目だ。2区の区間記録は1998年に佐久長聖・佐藤清治がマークした7分55秒、5区は前回、佐久長聖・佐々木が出した8分14秒。留学生が最短区間に入り、どんな展開になるかも目が離せない。 レースは12時30分スタート。試合の模様は、テレビがNHK総合、ラジオはNHK第一で生中継される。男子の大会記録や区間記録をチェック
■全国高校駅伝(男子75回) 12月22日(日)/京都・たけびしスタジアム京都発着 ■男子(7区間42.195km)→12時30分スタート 1区10km-2区3km-3区8.1075km-4区8.0875km-5区3km-6区5km-7区5km ●高校最高記録&大会記録 2.01.00 佐久長聖(長野)/2023年全国 ●高校国内国際最高記録 2.01.10 倉敷(岡山)/2022年全国 [adinserter block="4"] ●区間記録 1区 27.48 J.ギタヒ(仙台育英・宮城)95年 1区日本人最高 28.48 佐藤一世(八千代松陰・千葉)19年 〃 〃 〃 折田壮太(須磨学園・兵庫)23年 2区 7.55 佐藤清治(佐久長聖・長野)98年 3区 22.30 S.キバティ(倉敷・岡山)22年 3区日本人最高 22.51 吉岡大翔(佐久長聖・長野)22年 4区 22.32 B.カロキ(世羅・広島)08年 〃 〃 J.ムワニキ(世羅・広島)18年 4区日本人最高 22.44 佐藤悠基(佐久長聖・長野)03年 5区 8.14 佐々木哲(佐久長聖・長野)23年 6区 14.06 M.ディラング(仙台育英・宮城)19年 6区日本人最高 14.08 城戸洸輝(宮崎日大・宮崎)19年 7区 13.58 森口祐介(西脇工・兵庫)98年 〃 〃 山田修人(倉敷・岡山)20年
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