2024.12.07
12月7日、第42回九州学生駅伝が長崎県島原市の市営競技場を出発して、島原文化会館にフィニッシュする7区間57.75kmのコースで行われ、志學館大が3時間3分31秒で大会初優勝を果たした。
5年ぶり16回目の出場の志學館大はメンバー7人のうち5人が1年生というオーダーだったが、1区から他の有力校を圧倒する走りを披露。1区(7.74km)で日野拓夢(1年)が5.5km付近で仕掛けると、これについていけるチームはおらず、24分24秒で区間賞を獲得した。13秒のリードをもらってスタートした2区(8.39km)の齊藤莉樹(1年)も区間記録に迫る力走で2位との差を広げる。
3区(8.27km)の小田夕琥(1年)、最長区間の4区(9.38km)の中村晃斗(2年)も区間1位となり、5区終了時点では2位との差は3分10秒に。6区、7区では第一工科大、鹿児島大、長崎国際大などが猛追したものの、大量リードを守り切り初めて九州学生王座に輝いた。
志學館大は1979年に鹿児島女大として創立。1999年の共学化に伴い現校名に改称された。陸上部は2005年に九州学生駅伝に初出場。09年以降は入賞の常連となり、2017年には3位に入っているが、コロナ禍以降は大会から遠ざかっていた。
それでも、昨春にインターハイ出場経験のある中村が入学。チームが再び活気づくと、今年の春には鹿児島県内の高校を卒業した5000m14分台の選手たちが複数入学するなど、強化を始めていた。6月の全日本大学駅伝九州地区選考会では総合5位だったものの、中村が個人トップでフィニッシュ。11月の全日本大学駅伝に日本学連選抜のメンバーとして、チーム史上初めて全国レベルの学生駅伝に出場を果たしていた。
今回の結果により、志學館大は来年10月に行われる出雲駅伝の出場権を獲得。九州学生長距離界に新たな旋風が巻き起こった。
2位以下は混戦となり、4区のチェボティビン・サイラス・キプラガット(2年)、7区の清水喜一郎(2年)の区間賞で後半順位を上げた第一工科大が3時間4分43秒の2位。9秒差で鹿児島大が続き、長崎国際大が3時間5分03秒で4位となり、前回優勝の鹿屋体大は5位だった。
第42回九州学生駅伝成績
1位 志學館大 3時間3分31秒 2位 第一工科大 3時間4分43秒 3位 鹿児島大 3時間4分52秒 4位 長崎国際大 3時間5分03秒 5位 鹿屋体大 3時間5分52秒 6位 日本文理大 3時間8分19秒 7位 福岡大 3時間9分12秒 8位 熊本大 3時間11分57秒 [adinserter block="4"]9位 九大 3時間12分06秒 10位 久留米大 3時間17分07秒 11位 鹿児島国際大 3時間18分20秒 12位 宮崎大 3時間19分35秒 13位 産業医科大 3時間20分45秒 14位 佐賀大 3時間20分59秒 15位 長崎大 3時間21分45秒 16位 北九州市立大 3時間21分59秒 17位 熊本学園大 3時間25分16秒 18位 福岡教大 3時間25分58秒 19位 九産大 3時間37分06秒 20位 琉球大 3時間44分48秒 [adinserter block="4"]オープン 第一工科大B 3時間12分44秒 日本文理大B 3時間17分59秒 九大B 3時間19分00秒 熊本・沖縄連合 3時間25分35秒 [adinserter block="4"]■区間賞 1区(7.74km) 日野拓夢(志學館大1) 24分24秒 2区(8.39km) 齊藤莉樹(志學館大1) 24分07秒 3区(8.27km) 小田夕琥(志學館大1) 24分25秒 4区(9.38km) 中村晃斗(志學館大2) 34分54秒 5区(9.08km) C.S.キプラガット(第一工科大2) 29分02秒 6区(7.19km) 脇園大貴(鹿児島大4) 20分26秒 7区(7.71km) 清水喜一郎(第一工科大2)23分24秒【動画】志學館大 歓喜の初優勝
志學館大 九州学生駅伝の過去成績
2005年(第23回) 18位 2006年(第24回) 19位 2007年(第25回) 17位 2008年(第26回) 10位 2009年(第27回) 8位 2010年(第28回) 6位 2011年(第29回) 6位 2012年(第30回) 8位 2013年(第31回) 8位 2014年(第32回) 8位 2015年(第33回) 6位 2016年(第34回) 7位 2017年(第35回) 3位 2018年(第36回) 4位 2019年(第37回) 4位 2020年(第38回) 大会中止 2021年(第39回) 不出場 2022年(第40回) 不出場 2023年(第41回) 不出場 2024年(第42回) 優勝
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
2025.04.30
【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)