2024.10.17
当落線上に駿河台大、山梨学大、日大
駿河台大、山梨学大、日大は当落線上の争いになりそうだ。
駿河台大は前回の本戦を経験した8人が残る。10000m27分台のスティーブン・レマイヤン(2年)、5000mで13分27秒98をマークした東泉大河(3年)が両輪。古橋希翁(2年)も10000mで28分台で走るなど層に厚みが出てきた。
山梨学大は関東インカレ1部10000m優勝のジェームス・ムトゥク(3年)と、同ハーフマラソンで連覇のブライアン・キピエゴ(2年)が強力。全日本選考会では前半で好位置につけながらも後半で逆転を許した。全日本選考会で好走した平八重充希(3年)が7月に10000mで28分台をマークするなど、平均タイムでも9番目に位置する。
日大はエースが強力だ。前回の予選会で個人トップのシャドラック・キップケメイ(2年)は、10000mで27分20秒05と成長。日本人エースの安藤風羽(4年)は関東インカレ(1部)10000mで28分台をマークしており、両エースは計算が立つ。
このほか、平均タイムでは11位の国士大は8年連続で本戦出場を続けている。他大学の留学生と比べるとやや力は劣るが、ピーター・カマウ(4年)が軸。日本人では竹前光哉(3年)が10000mで28分台に突入しており、持ち味のしぶといレース運びを見せられるか。
初出場を目指す麗澤大は、平均タイムでは10番目。留学生のデイビッド・シュンゲヤ・ネイヤイ(3年)と、関東学生連合で箱根を経験した鈴木康也(4年)、工藤大和(同)がチームの柱。上級生中心のオーダーで、粘り強いレースを見せられるか。
専大は全日本選考会では16位に終わった。留学生のダンカン・マイナ(1年)ら若いチームだけに、夏合宿を経て大きく成長を遂げている可能性もある。97~99回大会では3大会連続で本戦出場を果たしている。
個人争いは、留学生が中心となりそう。日本人では前回日本人トップの東農大・前田和摩(2年)がエントリーから外れたが、前回は序盤から留学生とレースを進めた中央学大の吉田、東海大・花岡らがハイペースに挑戦する。
レースは午前9時35分にスタート。日本テレビ系(関東地区)ほかで生中継され、Tverでのライブ配信も行われる。
■表1 有力校のエントリー選手10000m上位10人平均タイム ①中 大 28.44.20 ②東海大 28.50.79 ③東京国際大 28.51.40 ④日 大 29.00.12 ⑤日体大 29.01.88 ⑥順 大 29.02.30 ⑦中央学大 29.05.06 ⑧神奈川大 29.10.83 ⑨山梨学大 29.14.54 ⑩麗澤大 29.14.88 ------通過ライン------ ⑪国士大 29.16.68 ⑫立 大 29.18.36 ⑬駿河台大 29.18.39 ⑭明 大 29.19.01 ⑮専 大 29.19.54表1でも上位を占める中大と東海大はトップ通過の有力候補だ。 中大は28分44秒20で平均タイムはトップに立つ。前回の本大会では、直前にチーム内でインフルエンザが蔓延するアクシデントがあり、本来の力を発揮できず13位。力はあるチームだ。 2週間後の全日本大学駅伝を見据えて、ともに3年生の溜池一太と吉居駿恭がエントリーから外れたが、28分26秒58を持つ阿部陽樹(4年)や関東インカレ(1部)5000m6位のルーキー岡田開成ら総合力は高い。 東海大は今年の箱根駅伝でシード権まであと一歩の11位だった。6月の全日本大学駅伝関東地区選考会では、1組目から安定した走りで、トップ通過を果たしている。5月の関東インカレ(1部)では花岡寿哉(3年)が10000m5位。5000mで日本人トップの兵藤ジュダ(同)がエントリーから外れたが、主将の梶谷優斗(4年)や鈴木天智(3年)、1年生の檜垣蒼ら力のある選手がそろう。
東京国際大、中央学大、順大も通過は堅いか
平均タイム3位の東京国際大は、前回は3秒差の次点で涙を飲んだ。前回転倒したリチャード・エティーリ(2年)は、5000m、10000m、20km、ハーフマラソンで学生記録を持ち、今年も健在。アモス・ベット(2年)も力があり、3年前の出雲駅伝優勝を経験している佐藤榛紀や冨永昌輝ら4年生にも力のある選手がそろう。 平均タイムは6位だが、タレントがそろうのが順大だ。関東インカレ(1部)ではルーキーの玉目陸が10000mで8位に入賞し、永原颯磨(1年)がU20世界選手権の3000m障害で5位入賞。一方で、6月の全日本大学駅伝関東地区選考会では1組から出遅れて17位に終わっている。 3000m障害で日本インカレ優勝の村尾雄己(3年)がエントリーから外れたが、ハーフでともに1時間1分台を持つ浅井皓貴(4年)と海老澤憲伸(同)、吉岡大翔(2年)ら力はある。 中央学大もデータ以上の強さがある。ハーフで日本人学生歴代2位のエース・吉田礼志(4年)に加え、日本学生ハーフ2位の近田陽路(3年)がチームに勢いををもたらしそうだ。97回、99回と本戦出場を逃しているが、ハーフは得意とする距離でタフなレースにも強い。 ここまで挙げた5校が実力を発揮すれば、通過は堅い。この5校に続く、ボーダー前後は大混戦となりそうだ。 過去の予選会で、堅実な走りを見せてきたのが日体大だ。今年の全日本選考会でも安定したレース運びを見せ、4位で3年ぶりに本戦の切符を獲得した。平均タイムも5位と高水準。前回の本戦では16位に終わったものの、田島駿介(3年)、分須尊紀(4年)、住原聡太(同)がいずれも区間一桁と力を見せている。3、4年生でエントリーを固めている。 4月に母校の駒大でコーチを務めていた髙林祐介氏が監督に就任した立教大は、勢いを感じさせる。全日本選考会では総合5位で初の本戦出場をつかんだ。箱根では前々回に55年ぶりの本戦出場を果たすと、学生主体で臨んだ前回も予選会を突破。平均タイムは12番目にとどまるが、関東インカレ(2部)でハーフ5位と健闘した稲塚大祐(4年)をはじめ、いずれも本戦経験者の馬場賢人(3年)、國安広人(同)、林虎太朗(4年)と上級生に力がある。 箱根予選会に強いのが明大だ。過去3年は1位、2位、2位。今季の前半戦は目立った活躍が少なく、全日本選考会は8位で本戦を逃している。尾﨑健斗(4年)、3年生の森下翔太、吉川響、堀颯介ら実力者は多く、箱根本戦で好走した綾一輝(2年)が外れているが、かみ合えば上位通過も可能だ。 神奈川大は全日本選考会で7位に入り、本戦出場を決めて勢いがある。1月に中野剛監督が就任。7月の関東学生網走夏季記録挑戦競技会では10000mで自己記録が続出し、3年生エースの宮本陽叶を筆頭に6人が28分台をマークしている。前回の本戦を走った昨年の4年生が卒業し、経験者は3人と少ない。だが、予選会を突破できるだけの戦力は整っている。当落線上に駿河台大、山梨学大、日大
駿河台大、山梨学大、日大は当落線上の争いになりそうだ。 駿河台大は前回の本戦を経験した8人が残る。10000m27分台のスティーブン・レマイヤン(2年)、5000mで13分27秒98をマークした東泉大河(3年)が両輪。古橋希翁(2年)も10000mで28分台で走るなど層に厚みが出てきた。 山梨学大は関東インカレ1部10000m優勝のジェームス・ムトゥク(3年)と、同ハーフマラソンで連覇のブライアン・キピエゴ(2年)が強力。全日本選考会では前半で好位置につけながらも後半で逆転を許した。全日本選考会で好走した平八重充希(3年)が7月に10000mで28分台をマークするなど、平均タイムでも9番目に位置する。 日大はエースが強力だ。前回の予選会で個人トップのシャドラック・キップケメイ(2年)は、10000mで27分20秒05と成長。日本人エースの安藤風羽(4年)は関東インカレ(1部)10000mで28分台をマークしており、両エースは計算が立つ。 このほか、平均タイムでは11位の国士大は8年連続で本戦出場を続けている。他大学の留学生と比べるとやや力は劣るが、ピーター・カマウ(4年)が軸。日本人では竹前光哉(3年)が10000mで28分台に突入しており、持ち味のしぶといレース運びを見せられるか。 初出場を目指す麗澤大は、平均タイムでは10番目。留学生のデイビッド・シュンゲヤ・ネイヤイ(3年)と、関東学生連合で箱根を経験した鈴木康也(4年)、工藤大和(同)がチームの柱。上級生中心のオーダーで、粘り強いレースを見せられるか。 専大は全日本選考会では16位に終わった。留学生のダンカン・マイナ(1年)ら若いチームだけに、夏合宿を経て大きく成長を遂げている可能性もある。97~99回大会では3大会連続で本戦出場を果たしている。 個人争いは、留学生が中心となりそう。日本人では前回日本人トップの東農大・前田和摩(2年)がエントリーから外れたが、前回は序盤から留学生とレースを進めた中央学大の吉田、東海大・花岡らがハイペースに挑戦する。 レースは午前9時35分にスタート。日本テレビ系(関東地区)ほかで生中継され、Tverでのライブ配信も行われる。第101回箱根駅伝予選会全出場チームをチェック!
■第101回箱根駅伝出場校 東海大 国士大 中大 立教大 日大 日体大 順大 駿河台大 中央学大 明大 神奈川大 東農大 山梨学大 ――以上、前回本戦出場校―― 東京国際大 麗澤大 拓大 上武大 専大 日本薬大 筑波大 平成国際大 慶大 芝浦工大 明治学大 亜細亜大 桜美林大 流経大 東経大 武蔵野学大 関東学院大 立正大 育英大 湘南工大 東大 国武大 東大大学院 清和大 東京理科大 一橋大 防衛大 埼玉大 千葉大 東京科学大RECOMMENDED おすすめの記事
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