HOME 国内

2024.09.22

100m宇野勝翔が10秒09!日本選手権後「基礎から見直し」覚醒/全日本実業団
100m宇野勝翔が10秒09!日本選手権後「基礎から見直し」覚醒/全日本実業団

24年全日本実業団対抗100mを制した宇野

◇第72回全日本実業団対抗選手権(9月21日~23日/山口・維新百年記念公園陸上競技場)2日目

全日本実業団対抗選手権の2日目に行われた男子100mは、宇野勝翔(オリコ)が10秒09(+1.4)をマークして優勝した。

昨年のアジア大会200m代表が100mでも飛躍を遂げた。スムーズなスタートで飛び出すと、パリ五輪代表の東田旺洋(関彰商事)と並びかけ、「得意」の後半で一気に抜け出した。速報タイマーは10秒10で止まったが「0.01秒でもずれてくれ」。その祈りが通じて10秒09に変わり、「ここに10秒10を切るために来ました」と目標達成に笑顔を見せた。

200mでパリ五輪出場を目指したもののかなわず。その後は「100mありきの200mだと痛感した」と、順大3年時に制している100mでもう一度「基礎から見直した」。夏場はコーチ陣からのアドバイスでウォーミングアップの取り組みを変えたという。

「これまでは身体を温めることを考えていましたが、この動きが100mのどこに生きるのか、考えながら時間をかけるようになりました。2時間、ウォーミングアップだけで終わることもあります」

また、ウエイトトレーニングも入念にし、上半身や体幹周辺を重点的に強化。肩周りも力強くなった。

広告の下にコンテンツが続きます

昨年までは決勝で力んでしまうことも多かったが、この日は「自信を持ってスタートに立てました」。桐生祥秀(日本生命)ら「あこがれの選手」だったのが、アジア大会やシニアのレースを経験し、自分の走りを貫けたことも大きかった。

パリ五輪では100m、200mはもちろん、110mハードルでは順大同期の村竹ラシッド(JAL)が5位入賞を果たして刺激を受けたという。

来年の東京世界選手権に向けて「100m、200mどちらが自信を持って臨めるか。今年の冬からしっかり定めていきたい」と、“世界”に視線を向けていた。

◇第72回全日本実業団対抗選手権(9月21日~23日/山口・維新百年記念公園陸上競技場)2日目 全日本実業団対抗選手権の2日目に行われた男子100mは、宇野勝翔(オリコ)が10秒09(+1.4)をマークして優勝した。 昨年のアジア大会200m代表が100mでも飛躍を遂げた。スムーズなスタートで飛び出すと、パリ五輪代表の東田旺洋(関彰商事)と並びかけ、「得意」の後半で一気に抜け出した。速報タイマーは10秒10で止まったが「0.01秒でもずれてくれ」。その祈りが通じて10秒09に変わり、「ここに10秒10を切るために来ました」と目標達成に笑顔を見せた。 200mでパリ五輪出場を目指したもののかなわず。その後は「100mありきの200mだと痛感した」と、順大3年時に制している100mでもう一度「基礎から見直した」。夏場はコーチ陣からのアドバイスでウォーミングアップの取り組みを変えたという。 「これまでは身体を温めることを考えていましたが、この動きが100mのどこに生きるのか、考えながら時間をかけるようになりました。2時間、ウォーミングアップだけで終わることもあります」 また、ウエイトトレーニングも入念にし、上半身や体幹周辺を重点的に強化。肩周りも力強くなった。 昨年までは決勝で力んでしまうことも多かったが、この日は「自信を持ってスタートに立てました」。桐生祥秀(日本生命)ら「あこがれの選手」だったのが、アジア大会やシニアのレースを経験し、自分の走りを貫けたことも大きかった。 パリ五輪では100m、200mはもちろん、110mハードルでは順大同期の村竹ラシッド(JAL)が5位入賞を果たして刺激を受けたという。 来年の東京世界選手権に向けて「100m、200mどちらが自信を持って臨めるか。今年の冬からしっかり定めていきたい」と、“世界”に視線を向けていた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

NEWS 100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」

2025.04.30

100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」

福島千里や寺田明日香ら女子短距離を中心に数々の名選手を育成した中村宏之氏が4月29日に79歳で他界したことを受け、寺田が自身のSNSを更新して思いを綴った。 寺田は北海道・恵庭北高時代に中村氏の指導を受け、100mハード […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top