HOME 国内、大学

2024.03.11

青木瑠郁がV 國學院大・前田康弘監督「良い循環に入っている」平林清澄「僕もうかうかしていられない」/日本学生ハーフ
青木瑠郁がV 國學院大・前田康弘監督「良い循環に入っている」平林清澄「僕もうかうかしていられない」/日本学生ハーフ

國學院大の前田康弘監督

◇第27回日本学生ハーフマラソン選手権(3月10日/東京・立川市)

國學院大の勢いが止まらない。

青木瑠郁(2年)が1時間2分06秒で初優勝。2年前の平林清澄(3年)に続いて國學院大勢がハーフマラソン学生日本一の称号を手にした。

青木は「自分がやってやんなきゃと思って、この2ヵ月、ここに向けてやってきました。アップダウンのあるコースで勝ち切れたのは良かったと思います」とコメント。前田康弘監督も「元々スピード型の選手。スタミナに課題があったので、練習の成果が出ています。青学大や駒大の主力選手たちは出てきていないですが、勝ち切れたのは評価できます」と満足気だった。

國學院大は2023年度、出雲駅伝で3位、全日本大学駅伝で3位、箱根駅伝で5位という成績を収めた。箱根では出走10人中2年生以下が8人、3年生が1人というオーダーで臨んでおり、主力のほとんどが残る。他にも走れなかった5000mとハーフマラソンの國學院大記録保持者・山本歩夢(3年)もおり、新年度の注目チームとして注目を集めている。

特に、今年に入ってからその勢いは増している。2月4日の神奈川マラソン(ハーフ)では1時間3分10秒で2位だった木村文哉(3年)を筆頭に4人が1時間3分台で走破し、翌週の宮古島大学駅伝では全区間区間賞の完全優勝。2月25日の大阪マラソンでは主将の平林が2時間6分18秒の初マラソン日本最高、学生新記録を樹立し、翌日の犬山ハーフでは野中恒亨(1年)が1時間4分21秒で優勝した。

広告の下にコンテンツが続きます

指揮官は「平林の走りが大きく、みんな刺激を受けている。上の選手たちが背中を見せて、下の選手たちは上を見てやってくれている。チームとして良い循環に入ってくれています」と手応えをつかんだ様子。青木も「主力として結果を残さないと、他の選手たちに示しがつかない」とプレッシャーを力に変えていることを明かした。

平林は青木の優勝について「良い流れを引き継いでくれました。彼が走ってくれたことにより、駅伝での区間配置でいろんな選択肢が出てくるのは良いこと」と話し、「僕もうかうかしていられない。もっと強くなります」と刺激を受けた様子だった。

4月からは強力な新入生も加わる。5000m13分台は中川晴喜(藤沢翔陵高・神奈川)、浅野結太(鹿島学園高・茨城)、尾熊迅斗(東京実高)の3人。尾熊は昨年のU20日本選手権1500m優勝の実績もある。新入生はすでに全員が入寮を済ませ、上級生とともに練習を開始している。「4人くらいは箱根メンバーに絡みそうな選手がいる。尾熊はスピード型なのでいきなり箱根ではなく、少しずつ長い距離に順応させたいですね。チーム内競争もさらに激しくなります」と前田監督。目標に掲げる「箱根駅伝優勝」に向けて、幸先の良いスタートを切った。

◇第27回日本学生ハーフマラソン選手権(3月10日/東京・立川市) 國學院大の勢いが止まらない。 青木瑠郁(2年)が1時間2分06秒で初優勝。2年前の平林清澄(3年)に続いて國學院大勢がハーフマラソン学生日本一の称号を手にした。 青木は「自分がやってやんなきゃと思って、この2ヵ月、ここに向けてやってきました。アップダウンのあるコースで勝ち切れたのは良かったと思います」とコメント。前田康弘監督も「元々スピード型の選手。スタミナに課題があったので、練習の成果が出ています。青学大や駒大の主力選手たちは出てきていないですが、勝ち切れたのは評価できます」と満足気だった。 國學院大は2023年度、出雲駅伝で3位、全日本大学駅伝で3位、箱根駅伝で5位という成績を収めた。箱根では出走10人中2年生以下が8人、3年生が1人というオーダーで臨んでおり、主力のほとんどが残る。他にも走れなかった5000mとハーフマラソンの國學院大記録保持者・山本歩夢(3年)もおり、新年度の注目チームとして注目を集めている。 特に、今年に入ってからその勢いは増している。2月4日の神奈川マラソン(ハーフ)では1時間3分10秒で2位だった木村文哉(3年)を筆頭に4人が1時間3分台で走破し、翌週の宮古島大学駅伝では全区間区間賞の完全優勝。2月25日の大阪マラソンでは主将の平林が2時間6分18秒の初マラソン日本最高、学生新記録を樹立し、翌日の犬山ハーフでは野中恒亨(1年)が1時間4分21秒で優勝した。 指揮官は「平林の走りが大きく、みんな刺激を受けている。上の選手たちが背中を見せて、下の選手たちは上を見てやってくれている。チームとして良い循環に入ってくれています」と手応えをつかんだ様子。青木も「主力として結果を残さないと、他の選手たちに示しがつかない」とプレッシャーを力に変えていることを明かした。 平林は青木の優勝について「良い流れを引き継いでくれました。彼が走ってくれたことにより、駅伝での区間配置でいろんな選択肢が出てくるのは良いこと」と話し、「僕もうかうかしていられない。もっと強くなります」と刺激を受けた様子だった。 4月からは強力な新入生も加わる。5000m13分台は中川晴喜(藤沢翔陵高・神奈川)、浅野結太(鹿島学園高・茨城)、尾熊迅斗(東京実高)の3人。尾熊は昨年のU20日本選手権1500m優勝の実績もある。新入生はすでに全員が入寮を済ませ、上級生とともに練習を開始している。「4人くらいは箱根メンバーに絡みそうな選手がいる。尾熊はスピード型なのでいきなり箱根ではなく、少しずつ長い距離に順応させたいですね。チーム内競争もさらに激しくなります」と前田監督。目標に掲げる「箱根駅伝優勝」に向けて、幸先の良いスタートを切った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.02.14

福岡国際マラソン3度優勝のドレイトン氏が死去 43年間カナダ記録を保持

男子マラソンで1960、70年代に活躍したジェローム・ドレイトン氏(カナダ)が死去した。80歳だった。膝の手術中に突然死したことが報じられている。 ドレイトン氏は1945年にドイツで生まれ、50年代にカナダへ移住。76年 […]

NEWS HOKAからカーボンプレート搭載のロードレースシューズ「CIELO X1 2.0」が2月17日より発売!

2025.02.14

HOKAからカーボンプレート搭載のロードレースシューズ「CIELO X1 2.0」が2月17日より発売!

HOKAから、速いテンポの蹴りだしに対応するようアップデートされたロードレースシューズのHOKA最速モデル「CIELO X1 2.0(シエロ X1 2.0)」を2月17日より公式オンラインストア、HOKA直営店、一部HO […]

NEWS パリ五輪金メダリスト・インゲブリグトセンが1マイルショート世界新の3分45秒14! 1500m通過も3分29秒63の新記録/WA室内ツアー

2025.02.14

パリ五輪金メダリスト・インゲブリグトセンが1マイルショート世界新の3分45秒14! 1500m通過も3分29秒63の新記録/WA室内ツアー

世界陸連(WA)室内ツアー・ゴールド第7戦となるオー・ド・フランス・パス・ド・カレ・トロフィーEDFが2月13日、フランス・リエヴァンで開催され、男子1マイルでJ.インゲブリグトセン(ノルウェー)が3分45秒14のショー […]

NEWS 米国・ランニングクラブ「バウワーマンTC」のプロ部門が活動終了 日本からも多くの選手がトレーニングに参加

2025.02.14

米国・ランニングクラブ「バウワーマンTC」のプロ部門が活動終了 日本からも多くの選手がトレーニングに参加

2月10日、米国・オレゴン州のランニングクラブ、バウワーマン・トラッククラブ(TC)がプロ部門の活動を終了することを発表した。同クラブは2003年に創設されたナイキがスポンサーを務めるトレーニンググループ。プロ部門のほか […]

NEWS 世界中のアスリートに支持される革命的な電解質ドリンク「PRECISION Fuel & Hydration」が日本に初上陸

2025.02.14

世界中のアスリートに支持される革命的な電解質ドリンク「PRECISION Fuel & Hydration」が日本に初上陸

イギリスで誕生し、世界中のアスリートやプロフェッショナルに指示されている革命的な電解質ドリンク「PRECISION Fuel & Hydration(プレシジョン フューエル&ハイドレーション:以下、プレシジョン […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年2月号 (1月14日発売)

2025年2月号 (1月14日発売)

駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝

page top