3月1日から3日に行われる世界室内選手権に向けて日本代表選手団が2月26日、英国・グラスゴーに向けて出国。離日を前に選手たちが会見に臨んだ。
アジア室内選手権の男子60mで日本タイ記録となる6秒53をマークするなど、好調の多田修平(住友電工)は充実感を漂わせる。冬季は計画的にウエイトトレーニングに着手。体重も増加しつつ、「ただ大きくするのではなく走りにつなげるように意識してきました」と語る。
フォームの面でも以前の持ち味だった高速ピッチの加速ではなく、「中間から後半」でしっかり勝負できるように改善。60mの日本タイ記録も「100mにつながる」とイメージが膨らんでいるという。
前回も代表に選ばれたものの不正スタートにより失格しているだけに、リベンジを誓い、「クリスチャン・コールマン選手やノア・ライルズ選手(ともに米国)もいるので、世界との差を確認したい。6秒4台とファイナルを目指します」と力強く語った。
女子3000mに出場する田中希実(New Balance)は、前日に福岡クロカン(2km)を出走したばかり。例によってタイトなスケジュールだが、そこは慣れたもの。コンディションについては「良く悪くもない」と言いつつ「少し調子は上向いてきた感覚はあります」と語る。
今大会は「少数精鋭で走れる貴重な機会。トップスピードを体感することで、これからダイヤモンドリーグなどに出る上で大事なレース」と位置づける。200mのショートトラックということもあり、「流れに乗るので精一杯で、展開を考えている余裕もない」とし、「逆に自分らしさは出せる」と言う。
「自分らしいスタイル」で戦うことをテーマに、「8分40秒を切ったことがないので、世界の強豪に食らいついてタイムが出たらいいな」と話した。
男子400mには屋外で44秒77の日本記録を持つ佐藤拳太郎(富士通)が出場。室内レースは初めてで「昨年は後半、追い上げるレースが多かったですが、室内だと後手、後手では厳しい」とし、屋外も見据えて「冬季でスピードも高めてきたので、前のほうで戦えるような選手になりたいので、室内でそれを経験できれば」と言う。
目標については「苅部(俊二)先生の室内日本記録である45秒76は必ずクリアして、苅部先生が銅メダルを取られているので、メダル争いに食い込めれば」と掲げていた。
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