2024.01.30
FOCUS! 高校生INTERVIEW
木梨光菜 Kinashi Hina
倉敷中央高2岡山
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介するコーナー!2024年1回目は、女子100mハードルが専門の木梨光菜選手(倉敷中央高)です。昨年10月のU18大会ではU18日本新記録をマーク。高校最終学年を迎える今シーズンは、一般規格で大きな目標を掲げています。
U18日本新記録にビックリ
――昨年はどんなシーズンでしたか。
木梨 内容が濃いシーズンでした。リレーでも4×100mリレーはインターハイで3位に入り、個人的には400mが苦手ですが、4×400mリレーでは中国高校記録が出せました。それらの結果から個人種目にもつなげられた気がします。でも、100mハードルでは、国体で同学年の2人(松田晏奈選手/長崎日大、谷中天架選手/大分雄城台)に勝てなかったのはちょっと悔しかったです。
――前のシーズンと比べて、どういう部分が成長したか教えてください。
木梨 2022年度は故障などでちょくちょく練習が満足にできないことがありましたが、今年度はケガがなく、練習でしっかり走っていたのが大きいと思います。4月に走り込みを始めてから一気に自己ベストが出て、インターハイで速い人のスピード感覚を学んで、1段階強くなれた感じです。
――2023年で会心のレースは。
木梨 10月のU18大会優勝(100mハードル※U18規格)は気持ちの面で大きく変わりました。2月の日本室内大阪大会(以下大阪室内、U18・60mハードル)で優勝できそうだったところで、転倒して失格になってしまい、不安もあったのですが、自分に集中して走れたので、すごく良かったと思います。
――タイムも13秒26(+1.2)のU18日本新でした。
木梨 予選のあと、13秒2を出したいなと思っていましたが、本当に出てビックリしました。
――初の全国大会優勝は格別でしたか。
木梨 違いますね。周りからもたくさん「おめでとう」というメッセージをもらいました。今までは5つ上の兄(嘉紀/順大)がみんなから「すごいよね」と言われていましたが、やっと自分の方が「すごいね」と言われるようになりました。
――注目される存在となりましたが、2024年に向けて心の準備はいかがですか。
木梨 自分の上には松田さんや谷中さんがいますし、1学年上に林美希さん(中京大中京3愛知)という大きな存在です。そこを超えて、小林歩未さん(千葉・市船橋高/現・テキサス大サンアントニオ校)の高校記録(※一般規格13秒34)を更新できるようにがんばっていきたいと思います。
――木梨さんが思う自分の強みを教えてください。
木梨 気持ちですかね。本番になると、燃えるというかアドレナリンが出て、勝ちにこだわるので、練習とは違う勝ち方ができます。本番に強いかなと思っています。ただ、(ハードルでの)技術面での強みはあまりなくて、スプリントで走る感じです。でも、昨年の後半あたりから、1台目を遠くから踏み切って入れるようになり、U18大会でもうまく行きました。
――高校記録を目指すための課題は。
木梨 1台目を安定させること。また、抜き脚とかリード脚の速さは、インターバルをどれだけ速く走れるかにもつながるので、そこを意識しています。イメージとしては「跳んでいる最中にはもう降りる動作ができて、次に向かっていく」という感じです。森定照広先生に「そこを意識したらもっと速く走れるよ」と言われていて、2月の大阪室内で試したいと思います。
――あこがれの選手はいますか。
木梨 海外ならサリー・ピアソン選手(豪州/ロンドン五輪100mハードル金メダリスト)です。走りもカッコ良くて全部が憧れです。兄が豪州合宿に行った際にサインをもらってきてくれて、家の宝です。
――競技者として将来の目標を教えてください。
木梨 オリンピックなどの世界大会に出たいというのが大きな目標です。年々レベルが高くなっていて、日本人選手も12秒台が出る時代なので、「どのくらいのタイムを出したら行けるんだろう、12秒台なんて出るのかな」と思ったりもします。
U18日本新記録にビックリ
――昨年はどんなシーズンでしたか。 木梨 内容が濃いシーズンでした。リレーでも4×100mリレーはインターハイで3位に入り、個人的には400mが苦手ですが、4×400mリレーでは中国高校記録が出せました。それらの結果から個人種目にもつなげられた気がします。でも、100mハードルでは、国体で同学年の2人(松田晏奈選手/長崎日大、谷中天架選手/大分雄城台)に勝てなかったのはちょっと悔しかったです。 ――前のシーズンと比べて、どういう部分が成長したか教えてください。 木梨 2022年度は故障などでちょくちょく練習が満足にできないことがありましたが、今年度はケガがなく、練習でしっかり走っていたのが大きいと思います。4月に走り込みを始めてから一気に自己ベストが出て、インターハイで速い人のスピード感覚を学んで、1段階強くなれた感じです。 ――2023年で会心のレースは。 木梨 10月のU18大会優勝(100mハードル※U18規格)は気持ちの面で大きく変わりました。2月の日本室内大阪大会(以下大阪室内、U18・60mハードル)で優勝できそうだったところで、転倒して失格になってしまい、不安もあったのですが、自分に集中して走れたので、すごく良かったと思います。 ――タイムも13秒26(+1.2)のU18日本新でした。 木梨 予選のあと、13秒2を出したいなと思っていましたが、本当に出てビックリしました。 ――初の全国大会優勝は格別でしたか。 木梨 違いますね。周りからもたくさん「おめでとう」というメッセージをもらいました。今までは5つ上の兄(嘉紀/順大)がみんなから「すごいよね」と言われていましたが、やっと自分の方が「すごいね」と言われるようになりました。 ――注目される存在となりましたが、2024年に向けて心の準備はいかがですか。 木梨 自分の上には松田さんや谷中さんがいますし、1学年上に林美希さん(中京大中京3愛知)という大きな存在です。そこを超えて、小林歩未さん(千葉・市船橋高/現・テキサス大サンアントニオ校)の高校記録(※一般規格13秒34)を更新できるようにがんばっていきたいと思います。 ――木梨さんが思う自分の強みを教えてください。 木梨 気持ちですかね。本番になると、燃えるというかアドレナリンが出て、勝ちにこだわるので、練習とは違う勝ち方ができます。本番に強いかなと思っています。ただ、(ハードルでの)技術面での強みはあまりなくて、スプリントで走る感じです。でも、昨年の後半あたりから、1台目を遠くから踏み切って入れるようになり、U18大会でもうまく行きました。 ――高校記録を目指すための課題は。 木梨 1台目を安定させること。また、抜き脚とかリード脚の速さは、インターバルをどれだけ速く走れるかにもつながるので、そこを意識しています。イメージとしては「跳んでいる最中にはもう降りる動作ができて、次に向かっていく」という感じです。森定照広先生に「そこを意識したらもっと速く走れるよ」と言われていて、2月の大阪室内で試したいと思います。 ――あこがれの選手はいますか。 木梨 海外ならサリー・ピアソン選手(豪州/ロンドン五輪100mハードル金メダリスト)です。走りもカッコ良くて全部が憧れです。兄が豪州合宿に行った際にサインをもらってきてくれて、家の宝です。 ――競技者として将来の目標を教えてください。 木梨 オリンピックなどの世界大会に出たいというのが大きな目標です。年々レベルが高くなっていて、日本人選手も12秒台が出る時代なので、「どのくらいのタイムを出したら行けるんだろう、12秒台なんて出るのかな」と思ったりもします。親元を離れて寄宿舎生活
――陸上を始めたきっかけは。 木梨 小学5年生の時に兄に勧められて、県の学童大会に出たら100mで優勝して、6年生からハードルを始めました。全国大会に出る時に少しだけクラブチームで練習しましたが、基本的には近所にある津山の競技場で、お兄ちゃんが教えてくれました。 ――他のスポーツ歴はありますか。 木梨 小学校の頃はずっとハンドボールを、5年生からはバスケットボールも地元のクラブチームでやっていました。ハンドボールは倉敷のチームに混じって全国大会に出たこともあります。 ――中学から陸上に絞ったようですね。 木梨 津山の中学校にはハンドボール部がなかったからです。兄もそれで陸上を始めた感じで、自分も結果を出せそうだし、「陸上かな」という軽い気持ちでした。 ――ハードルの魅力は。 木梨 ハードルを跳ぶたびにインターバルで調整できるので、切り替えながら走れるところが魅力です。 ――地元から離れた倉敷中央高校に進学した理由は。 木梨 もともとは兄と同じ津山高校を考えていましたが、陸上部の顧問の先生が定年退職されると聞き、兄からは「(倉敷)中央がいいんじゃない?」と言われたからです。自分はハードリングがなかなかうまくならなくて、スプリントを極めるしかないと思っていたので、スプリント種目が強い倉敷中央に決めました。 ――入学して陸上部の練習や雰囲気はどうでしたか。 木梨 練習はすごくきつかったです。朝練も中学校の頃はなかったですし、先輩に「これでも、軽いほうだよ」と言われても、とにかくついていくのに必死でした。 [caption id="attachment_127202" align="alignnone" width="800"]
木梨光菜 PROFILE
◎きなし・ひな/2006年9月28日生まれ。岡山県出身。中道中―倉敷中央高(岡山)。小学6年時には全国小学生交流大会60mハードルに出場した。中学時代は3年時の全中100mハードルでB決勝5位。日本室内大阪大会には3年連続で出場した。高校入学後、1年時は100mハードルで栃木国体少年B(U18規格)は4位、U18大会ではA決勝5位の成績を残した。2年生の昨シーズンはインターハイで100mハードル4位、アンカーを務めた4×100mリレーは3位と2種目入賞。鹿児島国体少年A100mハードルは4位に入っている。主な自己ベストは100m11秒95(23年)、100mハードルは一般規格(高さ83.8cm/ハードル間8.5m)13秒63、U18規格(高さ76.2cm/ハードル間8.5m)13秒26=U18日本記録 [caption id="attachment_127201" align="alignnone" width="800"]
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