HOME 学生長距離

2023.12.24

【Playback箱根駅伝】第73回/神奈川大 総合力で初のV 出場29回目で栄冠
【Playback箱根駅伝】第73回/神奈川大 総合力で初のV 出場29回目で栄冠

前回大会で途中棄権の屈辱を味わった神奈川大・高嶋康司が9区区間3位で優勝を決定づけた

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第73回(1997年/平成9年)
山梨学大・中村が雪辱の2区区間賞 駒大が復路V

出雲駅伝で上位を占めた早大と中大、全日本大学駅伝で1位、2位だった神奈川大と山梨学大が優勝候補に挙げられた第73回大会。前年まで47回連続出場中だった古豪・日大が予選落ちを喫した一方で、拓大が13年ぶりに予選会突破を果たした。

広告の下にコンテンツが続きます

1区では山梨学大のソロモン・ワチーラ(2年)が序盤で抜け出して独走態勢を作ったが、16.7kmで集団に吸収。区間賞争いは6人に絞られ、早大の梅木蔵雄(3年)がトップで鶴見中継所に飛び込んだ。2位は大東大(萩原英之/2年)、3位は神奈川大(高津智一/3年)、4位は東洋大(永井謙二/4年)と続いた。

2区では前回大会でまさかの途中棄権に泣いた山梨学大の中村祐二(4年)がすばらしい走りを見せた。強烈な向かい風の中を突き進み、9位から8人をゴボウ抜き。区間2位に1分以上の差をつける区間賞の走りで首位へ浮上した。

山梨学大は3区でも松下康二(1年)が区間1位の走りで首位を疾走したが、4区では神奈川大の藤本大輔(4年)が区間2位の好走で山梨学大を逆転。小田原中継所では1分23秒差をつけた。後続は熾烈を極め、2位に上がった早大から3位の大東大、4位の山梨学大、5位の中大までが2秒差という大接戦。なお、この区間を制した中大の榎木和貴(4年)は史上14人目となる4年連続区間賞を達成した。

5区でも神奈川大が首位を独走。1年時からこの区間で区間2位、1位、2位とずば抜けた安定感を見せてきた近藤重勝(4年)が2度目の区間賞で初の往路優勝テープを切った。往路2位は2分08秒差で中大、3位が大東大、4位早大、5位山梨学大と続いた。

神奈川大は復路でもブレーキすることなくタスキをつなぎ、最後は10区の今泉勝彦(4年)が区間賞の走りで初の総合優勝を決めた。1区から10区まで区間3位以内が8人、残り2人も同4位、5位という圧勝劇だった。

2位争いは復路で激しく順位が入れ替わり、8区で古田哲弘(1年)の区間新記録があった山梨学大が総合2位を確保。大東大が連覇を果たした1991年以来となるトップ3を果たし、前回1位、2位だった中大と早大が4位、5位と続いた。

6位は6区以降の5人全員が区間2位という成績で初の復路優勝を飾った駒大。大八木弘明コーチの就任2年目で大きな成果をあげた。7位の東洋大は12年ぶりのシード権獲得。前回3位の順大はぎりぎりシード権確保の9位と苦戦したが、9区の浜野健(4年)が区間新記録と見せ場を作った。そのほか、11位の専大は6区の小栗一秀(4年)が4度目の山下りで区間記録を14秒更新する新記録を樹立した。

参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第73回(1997年/平成9年) 山梨学大・中村が雪辱の2区区間賞 駒大が復路V

出雲駅伝で上位を占めた早大と中大、全日本大学駅伝で1位、2位だった神奈川大と山梨学大が優勝候補に挙げられた第73回大会。前年まで47回連続出場中だった古豪・日大が予選落ちを喫した一方で、拓大が13年ぶりに予選会突破を果たした。 1区では山梨学大のソロモン・ワチーラ(2年)が序盤で抜け出して独走態勢を作ったが、16.7kmで集団に吸収。区間賞争いは6人に絞られ、早大の梅木蔵雄(3年)がトップで鶴見中継所に飛び込んだ。2位は大東大(萩原英之/2年)、3位は神奈川大(高津智一/3年)、4位は東洋大(永井謙二/4年)と続いた。 2区では前回大会でまさかの途中棄権に泣いた山梨学大の中村祐二(4年)がすばらしい走りを見せた。強烈な向かい風の中を突き進み、9位から8人をゴボウ抜き。区間2位に1分以上の差をつける区間賞の走りで首位へ浮上した。 山梨学大は3区でも松下康二(1年)が区間1位の走りで首位を疾走したが、4区では神奈川大の藤本大輔(4年)が区間2位の好走で山梨学大を逆転。小田原中継所では1分23秒差をつけた。後続は熾烈を極め、2位に上がった早大から3位の大東大、4位の山梨学大、5位の中大までが2秒差という大接戦。なお、この区間を制した中大の榎木和貴(4年)は史上14人目となる4年連続区間賞を達成した。 5区でも神奈川大が首位を独走。1年時からこの区間で区間2位、1位、2位とずば抜けた安定感を見せてきた近藤重勝(4年)が2度目の区間賞で初の往路優勝テープを切った。往路2位は2分08秒差で中大、3位が大東大、4位早大、5位山梨学大と続いた。 神奈川大は復路でもブレーキすることなくタスキをつなぎ、最後は10区の今泉勝彦(4年)が区間賞の走りで初の総合優勝を決めた。1区から10区まで区間3位以内が8人、残り2人も同4位、5位という圧勝劇だった。 2位争いは復路で激しく順位が入れ替わり、8区で古田哲弘(1年)の区間新記録があった山梨学大が総合2位を確保。大東大が連覇を果たした1991年以来となるトップ3を果たし、前回1位、2位だった中大と早大が4位、5位と続いた。 6位は6区以降の5人全員が区間2位という成績で初の復路優勝を飾った駒大。大八木弘明コーチの就任2年目で大きな成果をあげた。7位の東洋大は12年ぶりのシード権獲得。前回3位の順大はぎりぎりシード権確保の9位と苦戦したが、9区の浜野健(4年)が区間新記録と見せ場を作った。そのほか、11位の専大は6区の小栗一秀(4年)が4度目の山下りで区間記録を14秒更新する新記録を樹立した。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

第73回箱根駅伝総合成績をチェック

●総合成績 1区 梅木蔵雄(早大)  1時間04分57秒 2区 中村祐二(山梨学大)1時間11分00秒 3区 松下康二(山梨学大)1時間08分16秒 4区 榎木和貴(中大)  1時間06分03秒 5区 近藤重勝(神奈川大)1時間13分31秒 6区 小栗一秀(専大)     59分07秒 7区 小林雅幸(早大)  1時間03分13秒 8区 古田哲弘(山梨学大)1時間04分05秒 9区 浜野健(順大)   1時間09分30秒 10区 今泉勝彦(神奈川大)1時間06分25秒 ●区間賞 1位 神奈川大11時間14分02秒 2位 山梨学大11時間22分20秒 3位 大東大 11時間23分49秒 4位 中大  11時間24分32秒 5位 早大  11時間25分25秒 6位 駒大  11時間28分00秒 7位 東洋大 11時間31分39秒 8位 東海大 11時間34分25秒 9位 順大  11時間35分11秒 10位 日体大 11時間38分38秒 11位 専大  11時間41分33秒 12位 亜細亜大11時間45分59秒 13位 拓大  11時間49分02秒 14位 法大  11時間54分56秒 15位 東農大 11時間57分55秒

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.05.01

国士大駅伝部のコーチに福田穣氏が就任 「”箱根路復活”を必ず成し遂げたい」

国士大は5月1日、今季からOBの福田穣氏が駅伝部(男子)のコーチに就任したことを発表した。 福田氏は福岡県出身。福岡・大牟田高から国士大に進むと、箱根駅伝などで活躍し、大学卒業後は八千代工業を経て西鉄に入社。16年からマ […]

NEWS 中大男子長距離コーチにOBの門間滋氏が就任 「箱根駅伝総合優勝を達成し、喜びを分かち合えるよう全⼒でサポート」

2026.05.01

中大男子長距離コーチにOBの門間滋氏が就任 「箱根駅伝総合優勝を達成し、喜びを分かち合えるよう全⼒でサポート」

中大は5月1日、同日付で門間滋氏が長距離ブロックのコーチに就任したことを発表した。 門間氏は宮城県出身の43歳。仙台育英高時代には99年全国高校駅伝で日本一も経験し、個人でも3000m障害でインターハイに出場している。 […]

NEWS 大塚製薬に富村太悟が加入 実業団非所属ながら東京マラソンで2時間10分38秒をマーク

2026.05.01

大塚製薬に富村太悟が加入 実業団非所属ながら東京マラソンで2時間10分38秒をマーク

大塚製薬は5月1日、男子長距離ブロックにと富村太悟が加入したことを発表した。 富村は東京都出身の23歳。中学から陸上を始め、東海大菅生高では都高校駅伝の4区で区間11位の成績を残し、5000mのベストは15分43秒31だ […]

NEWS シンビネが12年連続9秒台達成!自身の名前冠した大会を初開催、予選で9秒98マーク/WAコンチネンタルツアー

2026.05.01

シンビネが12年連続9秒台達成!自身の名前冠した大会を初開催、予選で9秒98マーク/WAコンチネンタルツアー

4月28日に南アフリカで開催された世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・シルバーのシンビネ・クラシック男子100m予選で、A.シンビネ(南アフリカ)が9秒98(+1.7)をマークし、12年連続での9秒台達成となった。 シ […]

NEWS 富士通監督に三代直樹氏が就任 5月から川崎市に拠点を移し、新体制でスタート!

2026.05.01

富士通監督に三代直樹氏が就任 5月から川崎市に拠点を移し、新体制でスタート!

富士通は5月1日、チームの新体制を発表し、長距離ブロックコーチを務めていた三代直樹氏が監督に就任することになった。高橋健一監督は総監督に就任する。 三代氏は島根県出身の49歳。松江商高から順大に進み、大学時代には名門校の […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年5月号 (4月14日発売)

2026年5月号 (4月14日発売)

2026シーズン展望
中距離特集ほか

page top