◇鹿児島特別国体(10月13~17日/鹿児島・鴨池陸上競技場)2日目
鹿児島特別国体の2日目に行われ、少年男子B100mで片山瑛太(千葉・鎌ケ谷二中3)が10秒54(+1.4)をマークして優勝。宮本大輔(周陽中・山口)が2014年に出し、自身も8月に出していた中学記録10秒56を0.02秒更新し、9年ぶりの中学新記録を樹立した。
「身体を起こした時に横一線だったので、これは勝てると思いました」と得意の後半で一気に加速すると、そのままフィニッシュラインを駆け抜けた。タイマーに目をやり、両手をパンッと叩いて喜びを爆発させる。
「(8月の)関東大会で10秒56を出してから、中学記録というのが頭にありました。それを更新できて自信になりますし、自分はこんなに強くなれたんだってすごくうれしいです」
予選(10秒65/+2.1)、準決勝(10秒69/+0.9)とハイアベレージながら、「自分の走りができなかった」。決勝では「記録も無理だなと思っていたのですが、やっぱり最後まで自分を信じて、絶対に出せると思って走りました」。
小学生の時はドッジボールに励み、「足が速くなりたい」「負けず嫌いで、個人で勝負したい」と中学入学後の6月から陸上部へ。昨年までのベストは11秒23だったが今季は急成長。10秒56の中学記録保持者として臨んだ全中でも優勝を飾った。
その後はプレッシャーもあり、「動きが硬くなることもありました」と言う。それでも「まずは全力で陸上を楽しんで、その中で順位や結果を狙っていきたい」と、走る楽しみを第一に取り組み、ついに“中学最速”の称号を手にした。
「高校に入ると、2、3年生とはレベルの差があると思いますが、1年目からインターハイに出られるように頑張りたい」
あこがれの存在に、日本記録保持者の山縣亮太(セイコー)の名を挙げた片山。U18大会でシーズンを終え、来季は堂々と高校陸上界に乗り込んでいく。
男子100m中学歴代10傑
10.54 1.4 片山 瑛太(鎌ケ谷二3千葉) 2023.10.14 10.56 1.5 宮本 大輔(周陽3山口) 2014. 5.17 10.60 2.0 米山 和磨(茅ケ崎3神奈川) 2022.10. 1 10.61 1.4 年綱 晃広(塩瀬3兵庫) 2021. 8. 6 10.61 2.0 安田夢雄生(星峯3鹿児島) 2023. 7.15 10.62 2.0 中山 智貴(亀山中部3三重) 2019. 7.29 10.63 1.1 矢澤 煌希(川越城南3埼玉) 2023. 6.14 10.64 1.8 日吉 克実(修善寺3静岡) 2010. 8.23 10.66 1.7 土井カハル(枚方一3大阪) 2023. 7.24 10.67 2.0 梨本 真輝(流山南部3千葉) 2008. 7.28
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