HOME 国内、日本代表

2023.10.05

定方俊樹が粘りの4位!「最低でもメダルを取りたかった」池田耀平は6位 未実施大会除き初めてメダル逃す/アジア大会
定方俊樹が粘りの4位!「最低でもメダルを取りたかった」池田耀平は6位 未実施大会除き初めてメダル逃す/アジア大会

アジア大会男子マラソンで4位に入った定方俊樹

◇第19回アジア大会(9月29日~10月5日/中国・杭州)

中国・杭州で開催されている第19回アジア大会の陸上競技の7日目の午前に男子マラソンが行われ、定方俊樹(三菱重工)が2時間13分51秒で4位、池田耀平(Kao)が2時間15分04秒で6位フィニッシュした。

ともに10月15日のパリ五輪マラソングランドチャンピオン(MGC)への出場権を持っていたが、辞退して今大会に臨んだ。

定方は「できるだけ脚を使わずに30km、35kmまで抑えようと思ってた」と言う。しかし、ペースメーカー不在の勝負のレースで「思った以上にゆったりしたり、急に上がったりして、こういうマラソンになるんだと感じました」。

30kmすぎに一度遅れながらトップ集団に戻ったが、35kmの給水を得て一気にペースアップした際に対応できず。それでも、その後は「絶対に必ずチャンスは来る。あきらめないと念じながら走りました」と持ち味の粘り強さを見せる。「3位が見えたのですがなかなか追いつかなかった」が、フィニッシュと同時に4位に順位を上げた。

「最低でもメダルを取りたい。取らなきゃいけないと思ってスタートしたのですが、一歩届きませんでした。本当に悔しいです」と唇を噛み、「またこのユニフォームを着て走りたいと強く思いました。アジア大会出場を決めた時点でMGCファイナルチャレンジでパリ五輪に行くと考えていたので、狙っていきたい」と決意を語った。

広告の下にコンテンツが続きます

池田は淡々と上位集団を追ったものの、40km付近で5人になった集団の後方となり、表情がゆがむ。「一番きついところで仕掛けられて余裕がなくなりました。成長していない部分でした」。最後は定方にもかわされて6位。「知らず知らずのうちに力を使っていた」とレースを振り返る。

「金メダルを目標にしてマラソン練習をしてきましたが不甲斐ない。この反省を生かして冬のマラソンで勝負していきたい」と、こちらもMGCファイナルチャレンジでパリ五輪を目指していく構えを見せた。

アジア大会の男子マラソンでは、実施されなかった1954年マニラ、1974年テヘランを除き、初めてメダルを逃した日本。MGCを控えている中ではあるが、国内のさらなるレベルアップの必要性を突きつけられる結果となった。

◇第19回アジア大会(9月29日~10月5日/中国・杭州) 中国・杭州で開催されている第19回アジア大会の陸上競技の7日目の午前に男子マラソンが行われ、定方俊樹(三菱重工)が2時間13分51秒で4位、池田耀平(Kao)が2時間15分04秒で6位フィニッシュした。 ともに10月15日のパリ五輪マラソングランドチャンピオン(MGC)への出場権を持っていたが、辞退して今大会に臨んだ。 定方は「できるだけ脚を使わずに30km、35kmまで抑えようと思ってた」と言う。しかし、ペースメーカー不在の勝負のレースで「思った以上にゆったりしたり、急に上がったりして、こういうマラソンになるんだと感じました」。 30kmすぎに一度遅れながらトップ集団に戻ったが、35kmの給水を得て一気にペースアップした際に対応できず。それでも、その後は「絶対に必ずチャンスは来る。あきらめないと念じながら走りました」と持ち味の粘り強さを見せる。「3位が見えたのですがなかなか追いつかなかった」が、フィニッシュと同時に4位に順位を上げた。 「最低でもメダルを取りたい。取らなきゃいけないと思ってスタートしたのですが、一歩届きませんでした。本当に悔しいです」と唇を噛み、「またこのユニフォームを着て走りたいと強く思いました。アジア大会出場を決めた時点でMGCファイナルチャレンジでパリ五輪に行くと考えていたので、狙っていきたい」と決意を語った。 池田は淡々と上位集団を追ったものの、40km付近で5人になった集団の後方となり、表情がゆがむ。「一番きついところで仕掛けられて余裕がなくなりました。成長していない部分でした」。最後は定方にもかわされて6位。「知らず知らずのうちに力を使っていた」とレースを振り返る。 「金メダルを目標にしてマラソン練習をしてきましたが不甲斐ない。この反省を生かして冬のマラソンで勝負していきたい」と、こちらもMGCファイナルチャレンジでパリ五輪を目指していく構えを見せた。 アジア大会の男子マラソンでは、実施されなかった1954年マニラ、1974年テヘランを除き、初めてメダルを逃した日本。MGCを控えている中ではあるが、国内のさらなるレベルアップの必要性を突きつけられる結果となった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top