◇第19回アジア大会(9月29日~10月5日/中国・杭州)
中国・杭州で開催されている第19回アジア大会の陸上競技の7日目の午前に男子マラソンが行われ、定方俊樹(三菱重工)が2時間13分51秒で4位、池田耀平(Kao)が2時間15分04秒で6位フィニッシュした。
ともに10月15日のパリ五輪マラソングランドチャンピオン(MGC)への出場権を持っていたが、辞退して今大会に臨んだ。
定方は「できるだけ脚を使わずに30km、35kmまで抑えようと思ってた」と言う。しかし、ペースメーカー不在の勝負のレースで「思った以上にゆったりしたり、急に上がったりして、こういうマラソンになるんだと感じました」。
30kmすぎに一度遅れながらトップ集団に戻ったが、35kmの給水を得て一気にペースアップした際に対応できず。それでも、その後は「絶対に必ずチャンスは来る。あきらめないと念じながら走りました」と持ち味の粘り強さを見せる。「3位が見えたのですがなかなか追いつかなかった」が、フィニッシュと同時に4位に順位を上げた。
「最低でもメダルを取りたい。取らなきゃいけないと思ってスタートしたのですが、一歩届きませんでした。本当に悔しいです」と唇を噛み、「またこのユニフォームを着て走りたいと強く思いました。アジア大会出場を決めた時点でMGCファイナルチャレンジでパリ五輪に行くと考えていたので、狙っていきたい」と決意を語った。
池田は淡々と上位集団を追ったものの、40km付近で5人になった集団の後方となり、表情がゆがむ。「一番きついところで仕掛けられて余裕がなくなりました。成長していない部分でした」。最後は定方にもかわされて6位。「知らず知らずのうちに力を使っていた」とレースを振り返る。
「金メダルを目標にしてマラソン練習をしてきましたが不甲斐ない。この反省を生かして冬のマラソンで勝負していきたい」と、こちらもMGCファイナルチャレンジでパリ五輪を目指していく構えを見せた。
アジア大会の男子マラソンでは、実施されなかった1954年マニラ、1974年テヘランを除き、初めてメダルを逃した日本。MGCを控えている中ではあるが、国内のさらなるレベルアップの必要性を突きつけられる結果となった。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.28
青学大、國學院大、中大、早大など11校! 4回目を迎える宮古島大学駅伝の出場予定校発表
2025.11.28
22年世界陸上走幅跳金メダル・王嘉男 ドーピング陽性反応も嫌疑なし AIUが正式に報告
-
2025.11.27
-
2025.11.26
-
2025.11.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.28
青学大、國學院大、中大、早大など11校! 4回目を迎える宮古島大学駅伝の出場予定校発表
「宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2026」の実行委員会は、11月20日時点の出場予定校を発表した。 箱根駅伝で総合3連覇を狙う青学大や、前回大会で2連覇を飾った國學院大、全日本大学駅伝2位の中大、出雲駅伝で2位の早大など関 […]
2025.11.28
22年世界陸上走幅跳金メダル・王嘉男 ドーピング陽性反応も嫌疑なし AIUが正式に報告
世界陸連(WA)の独立不正調査機関「アスリート・インテグリティ・ユニット(AIU)」は11月27日、男子走幅跳でオレゴン世界選手権金メダルを獲得した王嘉男(中国)のドーピング疑惑について、違反はなかったことを確認し、処分 […]
2025.11.27
プロ野球選手・筒香嘉智と陸上界がコラボ スポーツの垣根を超えるクリニックを12月に開催
11月27日、日本陸連は2024年度から取り組むプロジェクト「RIKUJO JAPAN」の一環として、「~スポーツの垣根を超える~ 2025 TSUTSUGO SPORTS ACADEMY FESTIVAL × RIKU […]
2025.11.27
古賀ジェレミー、ドルーリー、濱がダイヤモンドアスリート昇格!Nextageに高1の2人が新規認定
日本陸連は11月27日、「次世代において国際大会での活躍が期待できる競技者」を育成する「ダイヤモンドアスリート」の第12期認定者を発表した。 第11期でダイヤモンドアスリートNextageとして一部のプログラムに参加して […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025