◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)4日目
ブダペスト世界陸上4日目のアフタンーンセッションが行われ、男子3000m障害決勝に出場した青木涼真(Honda)は、8分24秒77で14位と健闘した。
「目標としていた舞台」だった。2021年東京五輪、昨年のオレゴン世界選手権はいずれも予選敗退。だが、予選を今季ベストの8分20秒54で着順通過ギリギリの5着で通過し、3度目の正直で達成した世界大会のファイナルだ。
中盤までは集団の中にいたが、レースが大きく動いた2000mからその流れにつけず。「力を出し切れずに悔しい思いをしました」。それでも、「(決勝に)出ないとこういう経験はできない」と得たものは多い。
予選を突破して「決勝進出だけでもよくやったという声をいただきました」。ただ、青木の目標はもっと上にある。
そのために、米国のプロチーム「バウワーマン・トラッククラブ」のトレーニングに継続的に参加し、スピードを磨いてきた。6月の日本選手権では障害手前で転倒するアクシデントに見舞われて7位にとどまったが、7月のアジア選手権で日本勢36年ぶりの金メダルに輝くなど、確かな成長の跡を刻んでいる。
レース序盤、三浦龍司(順大)が近くにいたことで「ここから行ける、という安心感がありました」。その三浦は、勝負所で先頭集団の流れに対応し、6位入賞を果たした。青木は「後ろから3番目」。そこに甘んじるつもりはない。
「ここから少しずつ前の選手を抜いていって、いずれは三浦君と一緒にメダル争いをしたいです。三浦君に負けたくない思いもあるので、一矢報いたい。課題を持って、目標をぶらさずにやっていきます」
来年のパリ五輪、再来年の東京世界選手権へ、青木の挑戦がまた始まる。
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