2023.07.18
パリ・パラリンピック予選を兼ねた世界パラ陸上競技選手権が、7月9日から17日の日程で行われ、日本勢は金メダル4、銀メダル3、銅メダル4という結果を残した。
視覚障害のクラスでは男子400m(T13)では福永凌太(中京大クラブ)が47秒79で金メダルを獲得。さらに最終日での走幅跳は7m03(+0.5)で銀メダルに輝いている。
福永は滋賀県出身。小学生時代に病気から目が見えづらくなったが、中学、高校では棒高跳に取り組み、15年、16年とインターハイにも出場した経歴を持つ。中京大時代には十種競技に転向し、19年の西日本インカレでは3位の成績を残した。
大学卒業と同時に競技を引退することも考えたが、周囲からパラ陸上への転向を勧められて20年からチャレンジ。大会前のベストは400mが48秒34、走幅跳が6m98だったが、いずれも自己新記録でのメダル獲得となった。
男子5000m(T11)で世界記録保持の唐澤剣也(SUBARU)が15分05秒19の大会新で優勝を飾ると、1500mでも4分08秒26で2位に入り、2つのメダルを獲得。車いすのクラスの男子1500m(T52)では東京パラリンピック金メダリストの佐藤友祈(モリサワ)が3分36秒22で連覇を達成した。
また、400mユニバーサルリレーでは澤田優蘭、辻沙絵、松本武尊、生馬知季とつなぎ、47秒96で優勝を飾っている。
このほか、男子400m(T52)の伊藤竜也(新日本工業)が3位。女子では走幅跳のT12クラス澤田優蘭(エントリー)とT64クラスの中西麻耶(阪急交通社)、砲丸投(F46)の齋藤由希子(SMBC日興証券)がが銅メダルに輝いた。
世界パラ選手権はコロナ禍で大会が中止、延期となり今回が4年ぶりの開催。今大会で4位以内に入った種目は来年のパリ・パラリンピックの出場枠を獲得することになった。次回は来年5月に神戸で開催される。
2023 パリ世界パラ陸上競技選手権日本人成績
<男子> ●100mT47 予選2組(-0.1) 3位 石田 駆(トヨタ自動車) 11.16 予選3組(-1.3) 5位 三本木優也(京教大) 11.42 決勝(+0.7) 6位 石田 駆(トヨタ自動車) 11.10 ●100mT52 予選1組(-1.3) 1位 伊藤竜也(新日本工業) 17.64 決勝(-0.4) 6位 伊藤竜也(新日本工業) 18.36 ●100mT54 予選1組(-1.6) 2位 生馬知季(GROP SINCERITE WORLD-AC) 14.61 決勝(+0.6) 6位 生馬知季(GROP SINCERITE WORLD-AC) 14.23 ●400mT13 予選1組 1位 福永凌太(中京大クラブ) 47.79=アジア新 決勝 1位 福永凌太(中京大クラブ) 47.79 ●400mT36 予選1組 3位 松本武尊(AC・KITA) 56.80 決勝 4位 松本武尊(AC・KITA) 55.85=アジア新 ●400mT52 予選1組 3位 伊藤竜也(新日本工業) 63.48 予選2組 1位 佐藤友祈(モリサワ) 56.57 2位 上与那原寛和(SMBC日興証券) 62.77 決勝 2位 佐藤友祈(モリサワ) 56.41 3位 伊藤竜也(新日本工業) 60.84 5位 上与那原寛和(SMBC日興証券) 63.27 ●400mT54 予選1組 5位 生馬知季(GROP SINCERITE WORLD-AC) 46.78 決勝 8位 生馬知季(GROP SINCERITE WORLD-AC) 48.64 ●800mT54 予選1組 5位 鈴木朋樹(トヨタ自動車) 1.35.45 ●1500mT11 予選1組 1位 唐澤剣也(SUBARU) 4.11.53 予選2組 2位 和田伸也(長瀬産業) 4.15.32 決勝 2位 唐澤剣也(SUBARU) 4.08.26 5位 和田伸也(長瀬産業) 4.10.45 ●1500mT20 8位 赤井大樹(ワークマン) 3.58.44 10位 岩田悠希(KPMG) 3.59.16 11位 十川裕次(大分陸協) 3.59.19 ●1500mT52 1位 佐藤友祈(モリサワ) 3.36.22=大会新 ●1500mT54 予選2組 6位 鈴木朋樹(トヨタ自動車) 3.22.58 ●5000mT11 1位 唐澤剣也(SUBARU) 15.05.19=大会新 4位 和田伸也(長瀬産業) 15.26.95 ●5000mT53/54 予選1組 5位 吉田竜太(SUS) 10.49.72 予選2組 5位 久保恒造(日立ソリューションズ) 10.31,14 決勝 7位 久保恒造(日立ソリューションズ) 10.19.47 ●走高跳T64 6位 鈴木 徹(SMBC日興証券) 1.85 ●走幅跳T12 4位 石山大輝(順大) 6.83(-0.2) ●走幅跳T13 2位 福永凌太(中京大クラブ) 7.03(+0.5)=アジア新 ●走幅跳T63 7位 近藤 元(摂南大) 6.00(-0.2) 8位 山本 篤(新日本住設) 5.87(+0.2) ●円盤投F37 4位 新保大和(アシックス) 50.99 ●やり投F13 8位 若生裕太(電通デジタル) 56.20 ●やり投F46 5位 山﨑晃裕(順天堂大学職員) 61.24 8位 高橋峻也(トヨタ自動車) 55.76 <女子> ●100mT34 予選1組(+0.9) 2位 小野寺萌恵(あすなろ屋羽場店) 19.11 決勝(+0.1) 5位 小野寺萌恵(あすなろ屋羽場店) 19.41 ●100mT54 予選3組(-1.1) 3位 村岡桃佳(トヨタ自動車) 17.02 決勝(-0.3) 7位 村岡桃佳(トヨタ自動車) 16.84 ●400mT13 予選1組 3位 佐々木真菜(東邦銀行) 60.13 決勝 5位 佐々木真菜(東邦銀行) 58.02 ●400mT20 予選2組 4位 菅野新菜(みやぎTFC) 60.55 決勝 7位 菅野新菜(みやぎTFC) 60.59 ●400mT38 5位 高松佑圭(ローソン) 68.35 ●400mT47 予選1組 2位 辻 沙絵(日体大) 59.69 決勝 5位 辻 沙絵(日体大) 59.27 ●800mT34 6位 小野寺萌恵(あすなろ屋羽場店) 2.16.86 ●800mT54 予選2組 3位 村岡桃佳(トヨタ自動車) 1.51.59 ●1500mT20 7位 山本萌恵子(愛知陸協) 4.51.49 ●走幅跳T12 3位 澤田優蘭(エントリー) 5.23(-0.4) ●走幅跳T20 4位 酒井園実(ISFnet) 5.44(+0.5)=アジア新 ●走幅跳T63 4位 兎澤朋美(富士通) 4.59(-0.5) 6位 前川 楓(新日本住設) 4.19(-0.9) ●走幅跳T64 3位 中西麻耶(阪急交通社) 5.38(-0.5) ●砲丸投F46 3位 齋藤由希子(SMBC日興証券) 11.42 <男女混合> ●4×100mR 予選1組 3位 日本 48.21 (澤田優蘭,三本木優也,高松佑圭,生馬知季) 決勝 1位 日本 47.96 (澤田優蘭,辻沙絵,松本武尊,生馬知季)
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.10.05
田中希実が11月の「北渋RunRunフェスタ」に今年も参加!公道1マイルロードなど実施
-
2024.10.05
-
2024.10.05
-
2024.10.05
-
2024.10.05
-
2024.10.04
-
2024.10.04
2024.10.05
大東大が接戦制して2年連続5度目のV 帝京科学大が初の全国出場決める/関東大学女子駅伝
-
2024.09.29
-
2024.10.05
-
2024.10.02
2024.09.19
アシックスから安定性と快適性を追求したランニングシューズ「GT-2000 13」が登場!
-
2024.09.17
-
2024.09.28
-
2024.10.05
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.10.05
田中希実が11月の「北渋RunRunフェスタ」に今年も参加!公道1マイルロードなど実施
渋谷区は11月10日に開催される「北渋RunRunフェスタ 2024」に田中希実(New Balance)が参加することを発表した。 北渋RunRunフェスタは国内初の本格的な1マイルロードレースである「北渋マイル」や、 […]
2024.10.05
100mH大松由季が12秒94の日本歴代5位! 吉居大和は10000mで初の27分台/中部実業団選手権
10月5日、岐阜県多治見市の星ケ台競技場で第25回中部実業団選手権が開催され、女子100mハードルでは大松由季(CDL)が12秒94(±0)の大会新で3連覇を達成した。 大松は広島県出身の28歳。高校、大学と全国大会での […]
2024.10.05
東京世界陸上アンバサダー就任 北口榛花「全身全霊で競技する陸上のお祭り」サニブラウン、橋岡、田中も想い
来年9月に行われる東京世界選手権のアスリートアンバサダーに、北口榛花(JAL)、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、田中希実(New Balance)、橋岡優輝(富士通)、寺田明日香(ジャパンクリエイト)が就任。1 […]
2024.10.05
世界陸上に織田裕二さんが帰ってキター! 北口、サニブラウンらとともにアンバサダーに就任!
東京2025世界陸上財団は10月5日、来年開催される東京世界選手権のスペシャルアンバサダーにタレントの織田裕二さんが就任したことを発表した。 織田さんは、フリーアナウンサーの中井美穂さんとともに、世界陸上を放送するTBS […]
Latest Issue 最新号
2024年10月号 (9月13日発売)
●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦