HOME 高校・中学

2023.06.29

【高校生FOCUS】女子三段跳・田口侑楽(国際学院高)「水切りのような」跳躍で目指すは13m!
【高校生FOCUS】女子三段跳・田口侑楽(国際学院高)「水切りのような」跳躍で目指すは13m!

北海道インターハイで大きな目標を掲げる田口選手(提供写真)

FOCUS! 高校生INTERVIEW
田口侑楽   Taguchi Yura
国際学院高3埼玉

活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介するコーナー! 今回は女子三段跳で5月のインターハイ埼玉県大会で高校歴代7位となる12m81をマークした田口侑楽選手(国際学院高3埼玉)が登場です。2週間前に行われたインターハイ北関東大会(6月16日~19日/山梨・小瀬)では個人種目に加え、リレーにも出場。北海道インターハイ(8月2日~6日/札幌厚別公園競技場)出場権を獲得しました。その4日間を振り返りながら、8月の本番への意気込みはもちろん、高校卒業後の目標まで胸の内を明かしてもらいました。

4種目でインターハイ出場権

――インターハイ北関東大会、おつかれさまでした。
田口 4種目でインターハイ出場を決めることができて、うれしい気持ちです。もちろん、三段跳を含め、記録を狙っていたので悔しい面もありますが、まずは安心しています。

――大会最終日に行われた三段跳は1回目(12m54/±0)と4回目(ファウル)の試技が2回でした。
田口 4×400mリレー決勝の出場に加え、当日の調子を踏まえて、元々試技数を抑えるつもりでした。本当は北関東大会で12m90を跳んで、インターハイでは13mを、というプランだったので残念な面もありますが、1回目から12m50台を跳べたので、良いほうに捉えたいと思います。インターハイではしっかり目標を達成するつもりです。

――ほかの種目は振り返っていかがですか。
田口 3位だった走幅跳(5m59/+1.2)インターハイ出場権を取ることができて、良かったのですが、結果は満足していません。助走スピードこそ出ていたのですが、踏み切り前のリズムアップがうまくできず、跳躍のかたちにつなげられませんでした。自己ベスト(5m81)を更新して優勝したかったです。4×100mリレー(47秒70で5位)はアンカーとして、もう少し良い走りができたらと思いました。2走を務めた4×400mリレー(3分52秒03で3位)は攻めた走りができて、ラップもベスト。疲労のあるなかで全員ががんばった結果だと思います。リレーに出場した3年生はどちらも私一人。後輩は頼もしいです。

――あらためて、北海道インターハイでの目標を教えてください。
田口 三段跳では、高校記録(12m96)を更新する13mを跳んで、優勝することです。そのために冬季練習で高めてきた助走スピードを生かせる跳躍をしたいです。

――技術的な課題はありますか。
田口 ホップでつぶれることが多いので、ステップやジャンプまでスムーズな流れになるようにしたいですね。水面に向かって石を投げて跳ねさせる「水切り」のような跳躍を目指しています。接地が長くなってしまって、脚の力で前に跳ぶような感じになってしまっているので、接地を短く、脚のさばきを素早くできればと思っています。

広告の下にコンテンツが続きます

――個人種目では走幅跳でも出場権があります。
田口 今年は6mジャンパーが多いのですが、私もその中に追いついて入賞したいです。

――3年生として最後のインターハイへの意気込みをどうぞ!
田口 昨年も出場しましたが、上位を狙っていたのに自分の力を出せずにあっという間に終わってしまいました。今年はしっかりと結果を残したいです。冬の練習でスピードが上がって県大会では12m81を跳べました。あとは課題を修正して目標を達成したいです。

FOCUS! 高校生INTERVIEW 田口侑楽   Taguchi Yura 国際学院高3埼玉 活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介するコーナー! 今回は女子三段跳で5月のインターハイ埼玉県大会で高校歴代7位となる12m81をマークした田口侑楽選手(国際学院高3埼玉)が登場です。2週間前に行われたインターハイ北関東大会(6月16日~19日/山梨・小瀬)では個人種目に加え、リレーにも出場。北海道インターハイ(8月2日~6日/札幌厚別公園競技場)出場権を獲得しました。その4日間を振り返りながら、8月の本番への意気込みはもちろん、高校卒業後の目標まで胸の内を明かしてもらいました。

4種目でインターハイ出場権

――インターハイ北関東大会、おつかれさまでした。 田口 4種目でインターハイ出場を決めることができて、うれしい気持ちです。もちろん、三段跳を含め、記録を狙っていたので悔しい面もありますが、まずは安心しています。 ――大会最終日に行われた三段跳は1回目(12m54/±0)と4回目(ファウル)の試技が2回でした。 田口 4×400mリレー決勝の出場に加え、当日の調子を踏まえて、元々試技数を抑えるつもりでした。本当は北関東大会で12m90を跳んで、インターハイでは13mを、というプランだったので残念な面もありますが、1回目から12m50台を跳べたので、良いほうに捉えたいと思います。インターハイではしっかり目標を達成するつもりです。 ――ほかの種目は振り返っていかがですか。 田口 3位だった走幅跳(5m59/+1.2)インターハイ出場権を取ることができて、良かったのですが、結果は満足していません。助走スピードこそ出ていたのですが、踏み切り前のリズムアップがうまくできず、跳躍のかたちにつなげられませんでした。自己ベスト(5m81)を更新して優勝したかったです。4×100mリレー(47秒70で5位)はアンカーとして、もう少し良い走りができたらと思いました。2走を務めた4×400mリレー(3分52秒03で3位)は攻めた走りができて、ラップもベスト。疲労のあるなかで全員ががんばった結果だと思います。リレーに出場した3年生はどちらも私一人。後輩は頼もしいです。 ――あらためて、北海道インターハイでの目標を教えてください。 田口 三段跳では、高校記録(12m96)を更新する13mを跳んで、優勝することです。そのために冬季練習で高めてきた助走スピードを生かせる跳躍をしたいです。 ――技術的な課題はありますか。 田口 ホップでつぶれることが多いので、ステップやジャンプまでスムーズな流れになるようにしたいですね。水面に向かって石を投げて跳ねさせる「水切り」のような跳躍を目指しています。接地が長くなってしまって、脚の力で前に跳ぶような感じになってしまっているので、接地を短く、脚のさばきを素早くできればと思っています。 ――個人種目では走幅跳でも出場権があります。 田口 今年は6mジャンパーが多いのですが、私もその中に追いついて入賞したいです。 ――3年生として最後のインターハイへの意気込みをどうぞ! 田口 昨年も出場しましたが、上位を狙っていたのに自分の力を出せずにあっという間に終わってしまいました。今年はしっかりと結果を残したいです。冬の練習でスピードが上がって県大会では12m81を跳べました。あとは課題を修正して目標を達成したいです。

小学生の時はフィギュアスケートや水泳も経験

――陸上を始めたのはいつですか。 田口 小学校4年生から地元のスポーツ教室(熊谷市陸上教室)で始めました。3つ上の姉(陽菜さん/駿河台大3年)が陸上をやっていたので、その影響を受けて始めました。姉の動作を真似して、一緒に動いて楽しかったです。姉は現在大学生ですが競技を続けています。 ――陸上以外のスポーツ経験を教えてください。 田口 小学校1年生から3年生までフィギュアスケートをやっていましたし、並行して1年生から6年生までスイミングスクールにも通っていました。それも姉がやっていた影響もあって続けていました。 ――陸上を始めた頃はどんな種目をやっていましたか。 田口 100mがメインでしたが、駅伝やロードレースにも参加していました。走幅跳は中学から本格的に取り組むようになりました。きっかけは顧問の先生に勧められて……。記録がどんどん伸びて楽しかったです。 ――中学3年生の時はコロナ禍で全中が中止になりましたが、秋の全国中学生大会に出場しています。 田口 自粛期間は個人練習をしていました。自宅の周りや、比較的近い距離にある熊谷文化スポーツ公園へ行って、姉と一緒に走っていました。全国大会には走幅跳と4×100mリレーに出場しています。 ――国際学院高の兒玉隆弘先生が見ていたそうですね。 田口 先生とお会いして、大会後に高校の練習に参加しました。練習環境や雰囲気が良くて進学先に決めました。入学してすぐは走幅跳で試合に出ていましたが、兒玉先生に勧められて、夏頃から三段跳でも試合に出るようになりました。 [caption id="attachment_106775" align="alignnone" width="800"] 23年インターハイ北関東大会女子三段跳を制した田口選手[/caption] ――練習がお休みの日の過ごし方を教えてください。 田口 勉強をしたり、家族と一緒に外食に行くことが多いです。おいしいものを食べるようにしています。 ――好きなジャンルは。 田口 焼肉やイタリアンなどジャンルはいろいろです。熊谷市に住んでいるので(距離が近い)群馬に足を延ばすこともあります。生クリームが大好きなので、ケーキなどたくさん食べたい時も。そうやってストレスをためないようにしています。 ――高校卒業後の進路についてはいかがですか。 田口 大学に進学して競技を続けていきたいと思っています。また最近、興味を持ち始めたのは、身体のつくりについてです。マッサージをしていただいて、身体のケアを考えているうちに、筋肉や神経などを学んでいれば、競技を続けていくうえで役立つかなと思うようになりました。 ――次のステージでも三段跳が中心ですか。 田口 今は三段跳の記録が目立ちますが、まだ絞らずにいろんな種目に挑戦するつもりです。3月には七種競技に出場しました。世界の舞台でも戦っていける種目を見つけたいと思っています。 構成/井上敦

田口侑楽のプロフィール

◎たぐち・ゆら/2005年8月13日生まれ。埼玉・熊谷富士見中―国際学院高。陸上は小学校4年生から。中学では100mと走幅跳がメインで、走幅跳では1年生ながら埼玉県中学総体を優勝し、関東大会では6位に入っている。3年時の全国中学生大会では、走幅跳と4×100mリレー(アンカー)で出場。走幅跳は無念の記録なしに終わったが、リレーでは予選を突破して2組で行われた決勝に進んだ。高校では1年時の夏から始めた三段跳で全国区の選手に。2年時のU18大会では高2歴代10位となる12m50(-0.7)で優勝した。今年度は6月のU20日本選手権を制している。主な種目の自己ベストは走幅跳5m81(23年)、三段跳12m81(23年) [caption id="attachment_106776" align="alignnone" width="800"] 北海道インターハイで高校女子初の13mを目指している[/caption]

次ページ:

ページ: 1 2 3

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.11

やり投・北口榛花2025年は「みんなで一緒にもう一度最高の感動を味わいたい!」タニタ健康大賞受賞でコンディション作りも明かす

健康総合企業の株式会社タニタが12月11日、日本人の健康づくりに貢献した個人・団体を顕彰する「タニタ健康大賞」を発表し、女子やり投のパリ五輪金メダリスト・北口榛花(JAL)が選ばれ、同日に贈賞式に出席した。 「競技中でも […]

NEWS 26年愛知アジア大会マラソン代表選考方針を発表!MGCシリーズ25-26覇者が内定

2024.12.11

26年愛知アジア大会マラソン代表選考方針を発表!MGCシリーズ25-26覇者が内定

日本陸連は12月11日、2026年に開催される愛知アジア大会のマラソン代表選考方針を発表した。 「国際競技会に通用する『勝負強さ』と『スピード』を有するとともに本大会において最大限に持てる力を発揮できる競技者を選出し、メ […]

NEWS 27年北京世界陸上マラソン代表選考方針が発表!MGCファストパス突破者、MGCシリーズ26-27覇者が内定

2024.12.11

27年北京世界陸上マラソン代表選考方針が発表!MGCファストパス突破者、MGCシリーズ26-27覇者が内定

日本陸連は12月11日、2027年北京世界選手権のマラソン代表選考方針を発表し、編成方針は「2027年度最重要国際競技会と位置づけ、メダル獲得および入賞を目指す競技者で選手団を編成する」とした。 そのうえで、代表内定基準 […]

NEWS 「速い選手」「強い選手」「勢いのある選手」の選考を!ロス五輪に向けマラソン代表選考方針示す

2024.12.11

「速い選手」「強い選手」「勢いのある選手」の選考を!ロス五輪に向けマラソン代表選考方針示す

日本陸連は12月11日、2028年ロサンゼルス五輪のマラソン代表選考の選考方針を明らかにした。 選考競技会としては、2021年東京、24年パリ五輪に向けてと同様に、代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MG […]

NEWS ニューイヤー駅伝のエントリー発表! トヨタ自動車は太田智樹、西山雄介 Hondaはパリ代表・小山直城、青木涼真ら 東日本VのGMOは吉田祐也が登録

2024.12.11

ニューイヤー駅伝のエントリー発表! トヨタ自動車は太田智樹、西山雄介 Hondaはパリ代表・小山直城、青木涼真ら 東日本VのGMOは吉田祐也が登録

12月11日、日本実業団陸上競技連合は第69回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝/2025年1月1日)のエントリー選手を発表した。 前回4回目の優勝を飾ったトヨタ自動車はパリ五輪10000m代表の太田智樹や福岡国際マ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top