2023.06.18
◇インターハイ北九州地区大会(6月14日~17日/福岡市・博多の森陸上競技場)3日目
夏の北海道インターハイを懸けた北九州地区大会の3日目が行われ、決勝9種目中、6種目を福岡県勢が制する「福岡デー」になった。
口火を切ったのは、女子ハンマー投。福岡県大会優勝の日影紗羅(筑豊3)が、4回目に49m76を投げて初制覇を果たした。これまでの自己ベストは、県大会で出した46m96。その県大会は1投しか45mを超えられなかったが、この日は2、3投目が47m台、後半3投はすべて49m台でそろえるなどアベレージが高く、内容にも成長が垣間見えた。
笑顔で祝福を受けた一方で、今季の目標にしていた50m台にわずかに届かず。「うれしいけど、悔しいです」と、日陰は複雑な涙を流した。だが、この安定感は大舞台の大きな武器になる。インターハイの入賞ラインに食い込むべく、さらに自分を磨いていく。
男子4×100mリレーは、東福岡が40秒64の大会新記録で優勝。梶山陽桜(3年)、黒木海翔(3年)、渕上翔太(3年)、山本聖陽(2年)とバトンをつないで、今季初の40秒台をマークした。
まだ安全につなぐことを優先したバトンパスで、夏に向けてまだまだ改善の余地は大きそう。エースの黒木も「やっと上がってきました」と40秒台前半へ自信をのぞかせた。
男子やり投は、豊田零(純真3)が64m61の自己新Vを飾った。2位には、八種競技を制した田邉瑛信(長崎北3)が62m64で入った。4月に67m44を投げている池田栄志(長崎日大3長崎)は61m33で3位にとどまったが、全国での巻き返しを誓う。
「福岡デー」に割って入るような活躍を見せたのが、女子4×100mリレーの大分雄城台(大分)。昨年のインターハイ3位の実績を後輩たちが引き継ぎ、ベストメンバーがそろわない中でも46秒60にまとめ、栄冠を手にした。昨年のインターハイ8位の中村学園女は、決勝でテイクオーバーゾーン内でバトンを渡し切れず、失格となった。
この日の最終種目として行われた男子4×400mリレー準決勝は、各組で決勝かと見間違うほどの激闘。全体のトップタイムは、1組1着自由ケ丘(福岡)で3分11秒80。同2着の大分舞鶴(大分)が3分12秒10、2組1着の長崎南(長崎)が3分12秒68で続き、高校記録(3分07秒81)を持つ東福岡は2組2着、全体の4番目(3分13秒01)での通過となった。決勝はどんな高速バトルが繰り広げられるのか。大会のフィナーレとして、14時10分に行われる予定だ。
文/田端慶子
写真/前田哲司
インターハイ北九州地区大会3日目の優勝者
●男子 800m 松浦衣吹(伝習館3福岡) 1分52秒95 4×100mR 東福岡(福岡) 40秒64=大会新 走高跳 中谷魁聖(福岡第一2) 2m06 やり投 豊田 零(純真3福岡) 64m61 ●女子 800m 髙木姫希(近大福岡2) 2分14秒24 4×100mR 大分雄城台(大分) 46秒60 走幅跳 佐藤なな(大分豊府3) 5m86(+1.6) ハンマー投 日影紗羅(筑豊3福岡) 49m76七種競技 井上みさき(長崎日大2) 4582点
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