2023.06.18
◇インターハイ東北地区大会(6月15日~18日/山形・県総合運動公園競技場)3日目
北海道インターハイを懸けた東北地区大会の3日目が行われ、女子三段跳は浅井小雪(盛岡南3岩手)が追い風参考ながら12m30(+2.3)をマークして制覇。2位には菅野穂乃(山形市商1)が大会新記録、高1歴代2位となる12m26(+1.3)を跳んで入った。
「勝負しなきゃいけないところで勝つことができたのでうれしいです」。浅井は笑顔を浮かべた。
3回目までは向かい風が強く、浅井を含めて全体的に記録は低調だったが、トップ8が争う4回目からはピットを変更。今度は風を背に受けて選手が次々と記録を伸ばす。
5回目。先に12mに到達したのは2位につけていた菅野だった。昨秋のU16大会で中学最高記録の12m27を打ち立てた強力ルーキーは、自己ベストにあと1cmと迫る跳躍を見せる。「助走から良い感覚で入ることができました」。2回目の11m95(-2.3)でトップだった浅井を逆転した。
次の跳躍者は浅井。「追い込まれた場面でしたが、1位になりたいと思いました」。前日の走幅跳は、3回目に自己ベストの5m78(-0.2)でトップに立ちながら、最終跳躍で5m82(+1.1)をマークした大道空(久慈2岩手)に敗れている。「悔しさがありました」。もう同じ思いはしたくないと、助走を始めた。
「踏み切ったところが、踏み切り板の手前でしたし、つぶれていました」と苦笑いするほど、内容は満足できるものではなかったが、風に乗る。12mを大きく越えて、菅野の記録を4cm上回った。
最終6回目。菅野が再び逆転を試みたもののファウル。前日4cm差で2位だった浅井が、今度は4cm差で1位となった。
前回の東北大会は4位で通過して、徳島インターハイはトップ8に残れなかった。今季は県大会で12m08(+1.8)の県高校新記録をマークすると、東北も優勝。「インターハイは3位以内が目標。基礎的なところをもう少し見直していけば、12m60ぐらいまで出せると思っています」と力を込めていた。
菅野は「勝負は2位だったので、悔しさのほうが自分の中では大きいです。6回目はつま先がほんの少し出ていたようですが、12m60ぐらいまで跳んでいました」と振り返る。インターハイに向けて「全国では12m80台の記録が出ているので、近づけるようにがんばりたいです」と前を向いた。
全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
■女子三段跳 高1歴代5傑
12.33 0.1 峠田 夏希(市船橋・千葉) 2022. 9.25
12.26 1.3 菅野 穂乃(山形市商・山形) 2023. 6.17
12.22 1.5 剱持 早紀(山梨学大附・山梨) 2010.11. 7
12.20 1.3 北田 莉亜(摂津・大阪) 2017. 8.26
12.16 1.3 剱持クリア(山梨学大附・山梨) 2013.10.19
インターハイ東北地区大会3日目の優勝者
●男子 800m 伊藤吏央(青森山田3青森) 1分51秒49 400mH 後藤理久(九里学園3山形) 51秒95 走高跳 杉山晴宣(福島成蹊3福島) 2m03 やり投 岡部倖也(秋田南3秋田) 59m64 ●女子 400mH 千葉史織(仙台一3宮城) 61秒45 棒高跳 今井颯希(山形市商2山形) 3m50 三段跳 浅井小雪(盛岡南3岩手) 12m30(+2.3) 砲丸投 浜谷梨緒(青森北2青森) 11m49RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.17
女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得
-
2025.11.16
2025.11.10
日本テレビ菅谷大介アナウンサーが死去 53歳 箱根駅伝のスタート、フィニッシュ実況も担当
-
2025.11.10
-
2025.11.14
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.17
男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー
世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの第4戦「クロス・インターナショナル・デ・ソリア」が11月16日、スペイン北部のソリアで開催され、男子(8km)はM.キプサング(ケニア)が23分10秒で優勝した。 キプサ […]
2025.11.17
女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得
女子砲丸投の五輪・世界選手権金メダリストの鞏立姣(中国)が現役を引退することがわかった。 鞏立姣は東京五輪で金メダルを獲得している36歳。世界選手権では2017年ロンドン、19年ドーハ大会で2連覇している。 18歳で初出 […]
2025.11.16
佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝
北信越高校駅伝が11月16日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムを発着とする駅伝周回コースで行われ、男子(7区間42.195Km)は佐久長聖(長野)が2時間4分57秒で27連覇を決めた。女子(5区間21.0975Km) […]
2025.11.16
高知男女V 高知農は県高校最高記録 山田が中盤独走 地区代表は宇和11年ぶり、女子の新居浜東は初の全国/四国高校駅伝
全国高校駅伝の地区代表を懸けた四国高校駅伝は11月16日、徳島県鳴門市の鳴門・大塚スポーツパーク周辺長距離走路で行われ、男女ともに高知勢が2連覇した。男子(7区間42.195km)は高知農が2時間6分22秒と、県大会でマ […]
2025.11.16
学法石川高コンビ快走 増子陽太5000m高校歴代3位の13分27秒26 栗村凌が歴代8位13分34秒38/日体大長距離競技会
第324回日本体育大学長距離競技会兼第18回NITTAIDAI Challenge Games(NCG)が11月16日、神奈川県横浜市の同大学で行われ、NCG男子5000mで増子陽太(学法石川高3福島)が高校歴代3位、U […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025