2023.06.04
◇第107回日本選手権(6月1日~4日/大阪・ヤンマースタジアム長居)4日目
ブダペスト世界選手権の代表選考会を兼ねた第107回日本選手権の最終日に男子100m決勝が行われ、坂井隆一郎(大阪ガス)が10秒11(-0.2)で初優勝を飾った。
力強く、美しい走りで2位に食い込んだのが栁田大輝(東洋大)。セイコーゴールデングランプリの予選で出した自己記録と同じ10秒13(-0.2)をマークした。しかし、レース後は涙がこぼれ、何度も目を覆った。「悔しいっス……」。これまで見せたことのないほどの表情。それだけ「今まで以上に絶対に優勝するという気持ち」と、本気で狙ったレースだった。
前日の予選から鬼気迫る集中力を見せ、しっかり加速して10秒19(+0.2)。準決勝でも同じく10秒19(±0)で1着通過を果たした。
ヒリヒリするような決勝も、高2から数えてこれで4度目。スタートから飛び出した時には勝機が見られたが、「坂井さんが速かったです」。フィニッシュすると倒れ込んだ。
「連戦でやれることをやって、準備万全やってきた。最後は自分のツメの甘さが出た」
ただ、これまでで最もハイアベレージで、一流スプリンターの仲間入りを果たすような強烈な印象を残した栁田。「勝ちきれなかったら全然ダメ。次は負けないようにしたいです」。
2位に入ったことでアジア選手権代表入りも近づいた。もっと強く、もっと速く。この悔しさが栁田をより成長させていく。
栁田再びの10秒13! 男子100m学生歴代11傑をチェック!
9.98 1.8 桐生 祥秀(東洋大4) 2017. 9. 9 10.05 1.9 末續 慎吾(東海大4) 2002. 5. 6 10.07 1.9 江里口匡史(早大3) 2009. 6.28 10.07 1.3 山縣 亮太(慶大2) 2012. 8. 4 10.07 1.8 多田 修平(関学大3) 2017. 9. 9 10.10 2.0 和田 遼(東洋大4) 2022. 7.16 10.11 0.3 川畑 伸吾(法大4) 2000. 9. 2 10.11 2.0 原田 暁(福岡大4) 2022. 7.31 10.12 1.0 坂井隆一郎(関大4) 2019. 6. 8 10.12 1.4 本郷 汰樹(名大M2) 2022.11. 3 10.13 1.9 田島 宣弘(日体大4) 2022. 5. 6 10.13 -0.2 栁田 大輝(東洋大2) 2023. 5.21RECOMMENDED おすすめの記事
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