2023.05.18
5月21日のセイコーゴールデングランプリ(神奈川・日産スタジアム)に出場する、オレゴン世界選手権100m金メダリストのフレッド・カーリー(米国)が来日。本誌の単独インタビューに応えた。
――日本での陸上クリニック(5月15日)を終えて。
「アシックスファミリーとして初めての陸上クリニック。最初は緊張していましたが、いろいろな国の人に教えるのは楽しい経験でした」
――昨年、100mで世界王者になりました。何か心境の変化は。また、プレッシャーに感じることは。
「特に変わったことはありません。目指しているのは継続して勝ち続けることが重要だと考えているからです。僕は育ってきた環境が厳しかったので、それに比べればプレッシャーに感じることはありません。僕にとって陸上競技はポジティブで、楽しいことです」
――元々、400mが専門でしたが、ショートスプリントに転向した理由は。
「新型コロナウイルスが流行したことで、自分のことを振り返る時間がありました。その中で、コーチからのアドバイスもあって100m、200mに挑戦しました。もちろん、今後400mで自己記録を出す目標もありますが、今は100mと200mで記録を伸ばしていきたい」

オレゴン世界選手権100mで金メダリストを獲得したフレッド・カーリー(米国)
――結果を出すために重要だと考えていることは。
「結果を出すためには準備が大切です。そして、周囲のサポートも重要で、コーチたちとともに全員が一つのことを信じて取り組むのが必要だと考えています」
――アシックスと契約し、新しいスパイクを着用されます。
「新しいスパイク(META SPEED SP)も強みになっています。搭載されているテクノロジーも素晴らしく、履き心地も良くて、反発を強く感じられる。足もしっかりフィットします」
――セイコーゴールデングランプリでの目標は。
「目標タイムは世界記録(9秒58)ですが、すべては準備にかかっています。記録はあくまで記録でしかありません。それよりも重要なのは常にゴールドメダルを目指すこと。そのために記録をどんどん更新していきたい。それに向けて準備を進めていきます」
フレッド・カーリー/1995年5月7日生まれの28歳。米国・テキサス州出身。高校時代はアメリカンフットボールと走幅跳・三段跳をしていた。大学から400mをメインにし、17年にプロ転向。同年の全米選手権を制してロンドン世界選手権に出場、ファイナルに残った(7位)。19年ドーハ世界選手権では銅メダルを獲得。21年から100mに挑戦すると、4月に9秒91をマークし、同年の東京五輪は2位に入った。昨年のオレゴン世界選手権100mで金メダルを獲得。自己記録は100m9秒76(世界歴代6位タイ)、200m19秒76(高地記録)、400m43秒64(世界歴代8位)。
月刊陸上競技7月号(6月14日発売)では、カーリーの単独インタビューやイベントの様子、トレーニングのヒントなどを掲載する。
構成/向永拓史

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.09.03
100mアモ・ダジエが9秒87の自己新マーク 英国4×100mR代表選出の33歳
-
2025.09.02
-
2025.09.02
-
2025.08.31
-
2025.09.02
-
2025.08.31
-
2025.08.27
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.08.27
-
2025.08.19
-
2025.08.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.09.03
ライルズ、ホロウェイ、ラッセル、マクローリン・レヴロンがエントリー! 米国代表141人発表/東京世界陸上
米国陸連は9月2日、9月13日に開幕する東京世界選手権の米国代表141人を発表した。 男子は2023年ブダペスト大会に続いて2大会連続で100mと200mで2冠を狙うN.ライルズや、110mハードルで4連覇が懸かるパリ五 […]
2025.09.03
100mアモ・ダジエが9秒87の自己新マーク 英国4×100mR代表選出の33歳
8月30日に英国・ロンドンで開催されたBFTTAで、E.アモ・ダジエ(英国)が9秒87(+2.0)の自己新で優勝した。 アモ・ダジエは現在33歳。これまでの自己記録は23年にマークした9秒93で、100mでは東京世界選手 […]
2025.09.03
イタリア代表にタンベリらが選出 インゲブリグトセンは2種目、17歳ガウト200mで出場/東京世界陸上
9月13日に開幕する東京世界選手権の代表選手が各国から発表されている。 イタリア代表では、男子走高跳の東京五輪金メダリストM.タンベリが選ばれた。パリ五輪の女子10000mで銀メダルを獲得したN.バットクレッティが500 […]
2025.09.03
大塚製薬が東京世界陸上をポカリスエットでサポート!製品提供やイベントブースでさまざまなコンテンツを展開
大塚製薬は9月3日、グローバルサポーターとして協賛する東京世界選手権において、「人の可能性を信じる。」をキーメッセージに、ポカリスエットをはじめとする製品を通じて世界中から集う選手たちやすべての大会関係者をサポートすると […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99