日本陸連は、世界陸連の陸上世界遺産ともいえる「ヘリテージプラーク」に織田幹雄氏が選出されたと発表した。
世界陸連ヘリテージプラークは、「世界の陸上界において、多大なる貢献を果たした個人や団体に贈られるもので、今回、織田氏は「Legend」のカテゴリーで選ばれた。
織田氏は1905年広島県生まれ。県立広島中学校(のちの広島一中、※現・広島国泰寺高)、広島高等師範学校臨時教員養成所を経てから早大競走部へ。15歳で陸上をはじめ、最初は走高跳に取り組んだ。その後、走幅跳、三段跳にも挑戦。17歳で走高跳、走幅跳で当時の日本記録を樹立した。1924年パリ五輪に走高跳と三段跳で出場し、三段跳では日本陸上界初の入賞(6位)を果たす。
1928年アムステルダム五輪の三段跳で15m21で金メダルを獲得。これは日本人初、アジア人個人初のオリンピック金メダルだった。1931年には三段跳で15m58の世界記録を樹立。1932年ロス五輪にはコーチ、主将、選手として出場し、旗手も務めた。その後はケガのため一線から退き、指導者として全国を巡回。戦後も陸上界の育成・発展に大きく貢献し、早大教授、IAAF(当時・国際陸連)技術委員、日本陸連名誉会長など各要職を歴任したのち1998年に他界した。「日本陸上界の父」と呼ばれ、毎年4月に広島で行われる春のグランプリは氏の功績を称え「織田幹雄記念」と冠がついている。
なお、織田氏に送られたプラーク(盾)は日本オリンピックミュージアムに展示される予定。
ヘリテージプラークは2018年12月に創設。授賞カテゴリーは、①City(都市:複数の国際大会のホストシティ)②Competitions(大会)③Legend(レジェンド:選手、コーチ、役員)④Landmarks(ランドマーク:競技場等)⑤Culture(カルチャー:映像、出版物等)に分かれている。これまで、日本では南部忠平氏、箱根駅伝、小出義雄氏、陸上競技マガジン、福岡国際マラソンが選ばれている。

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.09.07
【男子1500m】近藤潤(BEAT AC/中3)3分55秒44=中学歴代10位タイ
2025.09.07
女子ハンマー投・河戸咲希(名古屋大谷高2)が55m56 自身の持つ高2歴代3位を更新
-
2025.09.06
-
2025.09.06
-
2025.09.06
-
2025.09.06
-
2025.09.06
2025.09.03
開幕迫る東京世界陸上!聖地・国立競技場の大会装飾も公開 準備も最終段階
-
2025.08.31
-
2025.09.02
-
2025.09.04
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.27
アディダス アディゼロから2025年秋冬新色コレクションが登場!9月1日より順次販売
-
2025.08.19
-
2025.08.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.09.07
【男子1500m】近藤潤(BEAT AC/中3)3分55秒44=中学歴代10位タイ
第3回亀岡陸協ナイター記録会が9月6日、京都府亀岡市の亀岡運動公園陸上競技場で行われ、男子1500mでは近藤潤(BEAT AC/中3)が中学歴代10位タイの3分55秒44をマークした。 これまでの自己ベストは、8月上旬の […]
2025.09.07
女子ハンマー投・河戸咲希(名古屋大谷高2)が55m56 自身の持つ高2歴代3位を更新
9月6日に行われた愛知県高校新人対校大会名古屋南北支部予選南女子ハンマー投で、河戸咲希(名古屋大谷2)が55m56を放った。自身が7月のインターハイで出した高2歴代3位(54m56)を更新した。 河戸は1投目に53m67 […]
2025.09.06
【女子棒高跳】大豆生田花音(樹徳高2)4m05=高校歴代6位タイ、高2歴代2位
第78回群馬県高校対抗大会が9月6日、前橋市の正田醤油スタジアム群馬で開幕し、女子棒高跳で大豆生田花音(樹徳2)が高校歴代6位タイ、高2歴代2位の4m05に成功して優勝した。 これまでの自己ベストは、3月下旬の群馬県室内 […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99