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2026.03.26

田中希実が初の著書に葛藤綴る「負けるのがわかっているのに戦わないといけない」トークイベントとお渡し会開催
田中希実が初の著書に葛藤綴る「負けるのがわかっているのに戦わないといけない」トークイベントとお渡し会開催

自身初の著書『希わくばの詩』を発売した田中希実

女子中長距離の田中希実(New Balance)が3月26日、自身初の著書『希(ねが)わくばの詩(うた)』を発売した。それを記念し、出版元の世界文化社が都内の書店でトーク&書籍お渡し会を開いた。

イベントには老若男女の読者が参加。今回の著書は昨年1月の都道府県対抗女子駅伝から9月の東京世界選手権を終えるまでに、田中が書き綴っていた思いを一冊にまとめたもの。編集者から話があったときには「書いています」と返答があったという。

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世界選手権が終わり、出版に向けて編集を重ねる中で「出さないほうがいいのではないか」と思えるほどのネガティブな感情を表現したものもあったそうだが、「世の中に出すことで自分にケリをつけたい。前に進むことにつながる」という思いから編集を進めたという。

読書家でも知られる田中は小3から毎日のように日記をつけており、書くことは「走ることと同じか、それ以上に自然な作業」だと明かす。「言葉を自分の内側に溜め込むのは生きる上でもよくないこと。アスリートである前に人間であり、生き物。人は言葉を持っているし、生き物であり人間でもあるということを確認するために本を出したかった」と秘められた思いを語った。

なかには「負けるのがわかっているのに戦わないといけない」という葛藤なども赤裸々に綴られているといい、「私の考えも一つの意見、思考で、その考えも変化していくもの。1度出すことで記念碑的なものになりますし、過去の自分と今の自分の違いなども感じてみたい」と話す。

編集者からは「遠征でどれだけ忙しくても締め切りのだいぶ前に校正や返信が届く」とエピソードも披露された。

表紙の装画は田中自身がファンでもある絵本作家の橘春香さんが書き下ろし。この日はサプライズで橘さんも来場し、橘さんもまた田中の走りに魅了された1人だといい「のんちゃん(田中)が地球の上の大地を踏むとお花が咲いて、生きとし生けるものが喜びついてくる、そういう存在だと思って書きました」と伝えた。この原画も田中にプレゼントされた。

最後は参加者一人ひとりにサイン本を手渡した田中。「本当に楽しくて、本を出せたことは喜びです。信じられません。走っていく中で、みなさんとのつながりになって、私が自信を持てるように、背中を押してもらえるような一冊になればいいなと思います」と締めくくった。

26歳の田中は1500m、5000mの日本記録保持者。21年東京、24年パリと2大会五輪代表、世界選手権は4大会で日本代表入りしている。

女子中長距離の田中希実(New Balance)が3月26日、自身初の著書『希(ねが)わくばの詩(うた)』を発売した。それを記念し、出版元の世界文化社が都内の書店でトーク&書籍お渡し会を開いた。 イベントには老若男女の読者が参加。今回の著書は昨年1月の都道府県対抗女子駅伝から9月の東京世界選手権を終えるまでに、田中が書き綴っていた思いを一冊にまとめたもの。編集者から話があったときには「書いています」と返答があったという。 世界選手権が終わり、出版に向けて編集を重ねる中で「出さないほうがいいのではないか」と思えるほどのネガティブな感情を表現したものもあったそうだが、「世の中に出すことで自分にケリをつけたい。前に進むことにつながる」という思いから編集を進めたという。 読書家でも知られる田中は小3から毎日のように日記をつけており、書くことは「走ることと同じか、それ以上に自然な作業」だと明かす。「言葉を自分の内側に溜め込むのは生きる上でもよくないこと。アスリートである前に人間であり、生き物。人は言葉を持っているし、生き物であり人間でもあるということを確認するために本を出したかった」と秘められた思いを語った。 なかには「負けるのがわかっているのに戦わないといけない」という葛藤なども赤裸々に綴られているといい、「私の考えも一つの意見、思考で、その考えも変化していくもの。1度出すことで記念碑的なものになりますし、過去の自分と今の自分の違いなども感じてみたい」と話す。 編集者からは「遠征でどれだけ忙しくても締め切りのだいぶ前に校正や返信が届く」とエピソードも披露された。 表紙の装画は田中自身がファンでもある絵本作家の橘春香さんが書き下ろし。この日はサプライズで橘さんも来場し、橘さんもまた田中の走りに魅了された1人だといい「のんちゃん(田中)が地球の上の大地を踏むとお花が咲いて、生きとし生けるものが喜びついてくる、そういう存在だと思って書きました」と伝えた。この原画も田中にプレゼントされた。 最後は参加者一人ひとりにサイン本を手渡した田中。「本当に楽しくて、本を出せたことは喜びです。信じられません。走っていく中で、みなさんとのつながりになって、私が自信を持てるように、背中を押してもらえるような一冊になればいいなと思います」と締めくくった。 26歳の田中は1500m、5000mの日本記録保持者。21年東京、24年パリと2大会五輪代表、世界選手権は4大会で日本代表入りしている。

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