◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子1500mは田中希実(New Balance)が4分04秒16で6年連続6度目の優勝を飾り、初日の5000mとの2冠を達成。すでに世界選手権の参加標準記録(4分01秒50)を突破しているため、5000mに続く代表内定を決めた。
まさに第一人者の強さを見せつける貫録のレースだった。スタートから先頭に立った田中は、木村友香、道下美槻(ともに積水化学)らを従え、400mを67秒で通過。その後、800mまでの1周を65秒とペースを上げるとただ1人食らいついていた木村を引き離して独走態勢を築く。
その後は自身との戦いとなった田中は、昨年自らが出した大会記録(4分01秒44)を目指すも、更新には至らず。それでも、大会歴代2位のタイムをマークし、女子最優秀選手にも選出された。
もちろん、世界を見据える田中にとって、決して満足いく記録ではない。この日の朝には、ダイヤモンドリーグ(DL)ユージン大会でフェイス・キピエゴン(ケニア)が3分48秒68の世界新記録樹立の一報が届いただけに、意識せずにはいられなかった。
「シーズンベストでしたけど、1人で日本記録を出すくらいじゃないと世界と肩を並べていけない。この記録では全然胸を張れないし、納得もしていません」
昨年のパリ五輪では1500m、5000mともに予選落ち。再び世界の強豪と渡り合うために、今季はDLや新たに始まったグランドスラム・トラックにも参戦も、「まだ引きずっている部分もあるし、怖さや不安もある」と胸の内を明かす。
それでも、4大会連続の世界選手権は自国開催。「今回の日本選手権のような雰囲気を、自分の味方にして、生き生きとした走りができたら」と前を向いている。
2位には、最後まで粘りを見せた木村が自己記録に迫る4分09秒88。ワールドランキングによる代表入りの可能性もあり、「さらにランキングを上げるために4分12秒以内が最低限の条件だったので、それをクリアできて良かった」と振り返った。
また、6月の日本インカレを制した田島愛理(順大)がラストに追い込みを見せて3位に食い込み、4分12秒53の日本学生記録を樹立した。
文/田中 葵
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