日本陸連は8月8日、ブダペスト世界陸上代表選手団の結団式を行い、終了後に女子1500m、5000m代表の田中希実(New Balance)がオンライン上で取材に対応。3大会連続3度目の世界陸上に向けて「今までで一番の世界陸上にしたい」と決意を語った。
父である田中健智コーチとともに長野県内での最終合宿中で、「山場のトレーニングは無事に終えることができました」。今後はブダペスト入り前のフランスでのパリ五輪事前合宿地視察を挟み、1500m予選が行われる大会初日の8月19日に向けて最後の調整を進めていく。
「国内の仕上げをぶらさず取り組み、あとは固くなり過ぎず、楽しみながら練習をこなせば、もっと上がってくると思います」
「今までで一番の世界陸上」にするために、「両種目で決勝に残ったうえで、ちゃんと勝負する。入賞以上の成績を」と田中。そして、「そういうイメージができるようなトレーニングが詰めています。身体の状態は悪くない」と手応えを口にする。
メンタル面では「まだ集中できる日とそうでない日がある」そうで、「その精度を上げていく」ことが課題。ただ、合宿でトレーニングを積み重ねる段階だったこと、注目が集まりやすい国内にいたことから、「精神的な負荷は今がピーク」だった。「海外に行けば、より集中できと思います」とそれほど心配はしていないようだ。
4月のプロ転向を経て、5000mは日本歴代3位の14分53秒60と躍進。1500mでも、今季ベストこそアジア選手権を制した時に出した4分06秒76がベストだが、その強さには確実に磨きがかかっている。
昨年のオレゴン世界選手権は800mを含む3種目に挑戦したが、「誰もやったことのないことやった。きつかったけど、それでも逃げなかったのは見てくれている人たちがいるから」。支えてくれる人、応援してくれる人たちの思いもエネルギーに、「今回もそういう姿を届けたい」と田中。ブダペストで、進化した姿を世界に披露する。
ブダペスト世界陸上は8月19日から27日までの9日間の日程で行われる。
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