2022.06.18
8月のインターハイ出場を懸けた北海道大会が行われ、女子200mでは佐藤志保里(遺愛女3)が24秒02(+2.3)で優勝。追い風参考記録ながら、23秒台に迫る好記録を叩き出した。
レースでは5日前に行われたU20日本選手権200mで4位に入り、今大会では400mとの2冠を目指していた佐々木菜緒(北海3)との争いに。コーナーの出口ではわずかに佐々木がリードしていたが、佐藤は「120mを過ぎてからが勝負だと思っていました」の言葉どおり、ギアを入れ替えると、150m付近でトップに立ち、追いすがる佐々木を振り切り、真っ先にフィニッシュラインを駆け抜けた。
江差中学時代は1年から全国大会で活躍し、2年生だったジュニア五輪で日本一にも輝いてる佐藤。中学3年の全中では100m、200mでいずれも2位に入り、将来を嘱望される結果を残してきた。
だが、高校入学後は全国大会に出場を重ねていたものの、中学時代の自己記録(100m12秒00、200m24秒31)を更新できず、苦しい時期が続いた。ケガもなく、練習はこなしていたにもかかわらず、「走りが噛み合わなくなってしまいました」とスランプに陥り、精神的にも不安に駆られることが少なくなかったという。
それでも、高校最終学年を迎えるにあたり、冬季には初めてウエイトトレーニングを取り組み、筋力をつけたことでフォームが安定。地面を押す力も強くなり、前へ進む推進力が格段に大きくなった。5月には100mで自己記録に迫る12秒02をマーク。復調の兆しを見せていた。
そして、今大会の2日目に行われた100mでは準決勝で11秒90(+0.6)と3年ぶりに自己記録を更新。決勝では納村琉愛(北海道栄3)には敗れたものの、11秒79(+3.2)で2位に入り、「久しぶりに納得のいくレースができました」と喜びの声を上げると、200mでは中学3年生以来の北海道チャンピオンに輝いた。
「何より全国でトップを狙える位置に戻ってこられたのが嬉しいです」と佐藤。徳島では3年前は届かなかった全国の頂点を目指していく。
この他の種目では3日目に女子走幅跳の小林美月(札幌日大2)が5m47(+1.3)で2連覇を飾り、同円盤投では1年生の川村羽海(幕別清陵)が37m33でV。最終日は男子砲丸投で後籐大晴(恵庭南3)が15m50の大会新記録で優勝したほか、同110mハードルでは宮田龍昇(函館大有斗3)が14秒64(+0.1)で制した。
また、学校対抗は男子は北海道栄が86点で、女子は立命館慶祥が72点で優勝を飾った。
地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。
◇北海道大会の優勝者一覧
男子
100m 橘 弘栄(北海道栄3) 10秒43(+3.6)
200m 澁谷武虎(千歳3) 21秒56(+3.0)
400m 卜部介生(恵庭南3) 48秒50
800m 宮澤朝凪(札幌開成2) 1分56秒06
1500m 後藤琉太朗(東海大札幌3) 3分53秒05=大会新
5000m 後藤琉太朗(東海大札幌3) 14分36秒47
110mH 宮田龍昇(函館大有斗3) 14秒62(+0.1)
400mH 武藤優飛(北海3) 52秒66
3000mSC 関 雄也(白樺学園2) 9分19秒49
5000mW 越國太貴(札幌北3) 25分18秒43
4×100mR 立命館慶祥 41秒65
4×400mR 立命館慶祥 3分14秒80
走高跳 泉陽七斗(白樺学園3) 1m86
崔 宰原(北見北斗1) 1m86
坂本頼武(白樺学園1) 1m86
棒高跳 及川千暉(白樺学園3) 4m50
走幅跳 井倉大翔(函館工3) 7m33(+2.5)
三段跳 伊藤陽楼斗(北海道栄3) 14m00(+1.7)
砲丸投 後籐大晴(恵庭南3) 15m50=大会新
円盤投 内田勘太(北海道栄3) 48m93
ハンマー投 菅原将人(恵庭南3) 55m41
やり投 仲上日陽(東海大札幌3) 54m02
八種競技 山崎楓太(市函館3) 5356点=大会新
学校対抗 北海道栄 86点
女子
100m 納村琉愛(北海道栄3) 11秒70(+3.2)
200m 佐藤志保里(遺愛女3) 24秒02(+2.3)
400m 佐々木菜緒(北海3) 57秒24
800m 上西彩未(立命館慶祥3) 2分15秒86
1500m 石川 苺(旭川龍谷3) 4分31秒98
3000m 石川 苺(旭川龍谷3) 9分46秒26
100mH 納村琉愛(北海道栄3) 13秒76(+0.4)
400mH 古村雪音(札幌西3) 65秒39
5000mW 田口晴海(札幌北3) 25分52秒89
4×100mR 北海道栄 47秒83
4×400mR 北海 3分51秒53
走高跳 山崎 桜(立命館慶祥1) 1m56
棒高跳 坂本瑞樹(檜山北3) 2m90
走幅跳 小林美月(札幌日大2) 5m47(+1.3)
三段跳 須藤ひなた(旭川龍谷2) 11m40(+1.0)
砲丸投 辻 茉侑(函館大妻3) 13m20
円盤投 川村羽海(幕別清陵1) 37m33
ハンマー投 長田姫奈(静内2) 39m91
やり投 白石 光(北見藤3) 40m82
七種競技 津川歩乃梨(札幌西2) 3903点
学校対抗 立命館慶祥 72点
◇インターハイ北海道大会(6月14日~17日/釧路市)
8月のインターハイ出場を懸けた北海道大会が行われ、女子200mでは佐藤志保里(遺愛女3)が24秒02(+2.3)で優勝。追い風参考記録ながら、23秒台に迫る好記録を叩き出した。
レースでは5日前に行われたU20日本選手権200mで4位に入り、今大会では400mとの2冠を目指していた佐々木菜緒(北海3)との争いに。コーナーの出口ではわずかに佐々木がリードしていたが、佐藤は「120mを過ぎてからが勝負だと思っていました」の言葉どおり、ギアを入れ替えると、150m付近でトップに立ち、追いすがる佐々木を振り切り、真っ先にフィニッシュラインを駆け抜けた。
江差中学時代は1年から全国大会で活躍し、2年生だったジュニア五輪で日本一にも輝いてる佐藤。中学3年の全中では100m、200mでいずれも2位に入り、将来を嘱望される結果を残してきた。
だが、高校入学後は全国大会に出場を重ねていたものの、中学時代の自己記録(100m12秒00、200m24秒31)を更新できず、苦しい時期が続いた。ケガもなく、練習はこなしていたにもかかわらず、「走りが噛み合わなくなってしまいました」とスランプに陥り、精神的にも不安に駆られることが少なくなかったという。
それでも、高校最終学年を迎えるにあたり、冬季には初めてウエイトトレーニングを取り組み、筋力をつけたことでフォームが安定。地面を押す力も強くなり、前へ進む推進力が格段に大きくなった。5月には100mで自己記録に迫る12秒02をマーク。復調の兆しを見せていた。
そして、今大会の2日目に行われた100mでは準決勝で11秒90(+0.6)と3年ぶりに自己記録を更新。決勝では納村琉愛(北海道栄3)には敗れたものの、11秒79(+3.2)で2位に入り、「久しぶりに納得のいくレースができました」と喜びの声を上げると、200mでは中学3年生以来の北海道チャンピオンに輝いた。
「何より全国でトップを狙える位置に戻ってこられたのが嬉しいです」と佐藤。徳島では3年前は届かなかった全国の頂点を目指していく。
この他の種目では3日目に女子走幅跳の小林美月(札幌日大2)が5m47(+1.3)で2連覇を飾り、同円盤投では1年生の川村羽海(幕別清陵)が37m33でV。最終日は男子砲丸投で後籐大晴(恵庭南3)が15m50の大会新記録で優勝したほか、同110mハードルでは宮田龍昇(函館大有斗3)が14秒64(+0.1)で制した。
また、学校対抗は男子は北海道栄が86点で、女子は立命館慶祥が72点で優勝を飾った。
地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。
◇北海道大会の優勝者一覧
男子
100m 橘 弘栄(北海道栄3) 10秒43(+3.6)
200m 澁谷武虎(千歳3) 21秒56(+3.0)
400m 卜部介生(恵庭南3) 48秒50
800m 宮澤朝凪(札幌開成2) 1分56秒06
1500m 後藤琉太朗(東海大札幌3) 3分53秒05=大会新
5000m 後藤琉太朗(東海大札幌3) 14分36秒47
110mH 宮田龍昇(函館大有斗3) 14秒62(+0.1)
400mH 武藤優飛(北海3) 52秒66
3000mSC 関 雄也(白樺学園2) 9分19秒49
5000mW 越國太貴(札幌北3) 25分18秒43
4×100mR 立命館慶祥 41秒65
4×400mR 立命館慶祥 3分14秒80
走高跳 泉陽七斗(白樺学園3) 1m86
崔 宰原(北見北斗1) 1m86
坂本頼武(白樺学園1) 1m86
棒高跳 及川千暉(白樺学園3) 4m50
走幅跳 井倉大翔(函館工3) 7m33(+2.5)
三段跳 伊藤陽楼斗(北海道栄3) 14m00(+1.7)
砲丸投 後籐大晴(恵庭南3) 15m50=大会新
円盤投 内田勘太(北海道栄3) 48m93
ハンマー投 菅原将人(恵庭南3) 55m41
やり投 仲上日陽(東海大札幌3) 54m02
八種競技 山崎楓太(市函館3) 5356点=大会新
学校対抗 北海道栄 86点
女子
100m 納村琉愛(北海道栄3) 11秒70(+3.2)
200m 佐藤志保里(遺愛女3) 24秒02(+2.3)
400m 佐々木菜緒(北海3) 57秒24
800m 上西彩未(立命館慶祥3) 2分15秒86
1500m 石川 苺(旭川龍谷3) 4分31秒98
3000m 石川 苺(旭川龍谷3) 9分46秒26
100mH 納村琉愛(北海道栄3) 13秒76(+0.4)
400mH 古村雪音(札幌西3) 65秒39
5000mW 田口晴海(札幌北3) 25分52秒89
4×100mR 北海道栄 47秒83
4×400mR 北海 3分51秒53
走高跳 山崎 桜(立命館慶祥1) 1m56
棒高跳 坂本瑞樹(檜山北3) 2m90
走幅跳 小林美月(札幌日大2) 5m47(+1.3)
三段跳 須藤ひなた(旭川龍谷2) 11m40(+1.0)
砲丸投 辻 茉侑(函館大妻3) 13m20
円盤投 川村羽海(幕別清陵1) 37m33
ハンマー投 長田姫奈(静内2) 39m91
やり投 白石 光(北見藤3) 40m82
七種競技 津川歩乃梨(札幌西2) 3903点
学校対抗 立命館慶祥 72点
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.14
編集部コラム「今年も残り1か月半」
2025.11.14
地区高校駅伝 今週末は5ヵ所で開催 年末の都大路へ地区代表を懸けた激しい継走続々
2025.11.14
東京デフリンピックが明日開幕!湯上剛輝ら代表の陸上は17日から駒沢を主会場に熱戦
-
2025.11.14
-
2025.11.13
-
2025.11.10
-
2025.11.10
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.14
編集部コラム「今年も残り1か月半」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.11.14
地区高校駅伝 今週末は5ヵ所で開催 年末の都大路へ地区代表を懸けた激しい継走続々
全国高校駅伝の出場権を懸けた地区高校駅伝(地区大会)が明日11月15日、あさって16日、全国5ヵ所で開催される。 全国大会(12月21日/京都)は11月上旬までに終了した都道府県大会47代表に加え、昨年からは11地区の地 […]
2025.11.14
東京デフリンピックが明日開幕!湯上剛輝ら代表の陸上は17日から駒沢を主会場に熱戦
4年に一度、聴覚障者のための世界規模の総合スポーツ競技大会「デフリンピック」が11月15日に開幕する。デフリンピックは第1回大会が1924年と歴史が長く、今年が100周年の節目。日本での開催は初めてとなる。陸上競技は17 […]
2025.11.14
丹後大学駅伝の区間オーダー発表! 2区に各校のエース集結 56年ぶりV狙う関大は秋山翔太朗 関学大は関西IC1万mVの山下慶馬を登録
関西学連は11月14日、第87回関西学生駅伝(丹後駅伝/11月15日)の区間エントリーを発表した。 レースは今年も8区間74.7kmのコースで実施され、22校とオープン参加の青学大が出場する。 3連覇を目指す京産大は前回 […]
2025.11.14
八王子ロングディスタンスのスタートリスト発表! 最終組に鈴木芽吹、田澤廉、篠原倖太朗が登場!
東日本実業団連盟は11月14日、「2025八王子ロングディスタンス」のスタートリストを発表した。同大会は男子10000mを中心とした競技会で、今年も有力選手がそろった。 最終組となるA組には、東京世界選手権代表の鈴木芽吹 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025