HOME 国内、大学

2021.05.21

世界リレー代表の齋藤愛美が追い風参考ながら11秒45の好タイム/関西CS
世界リレー代表の齋藤愛美が追い風参考ながら11秒45の好タイム/関西CS


◇関西学生チャンピオンシップ(5月20~23日/京都・西京極)
10月に延期となった関西インカレの代替大会として行われている関西チャンピオンシップの女子100mで世界リレー代表の齋藤愛美(大阪成蹊大)が3.6mの追い風参考ながら11秒45の好タイムで優勝した。

4位に入り東京五輪と来年のユージン世界選手権の出場権を獲得した世界リレーから5月5日に帰国。19日まで2週間の隔離生活(ホテルとナショナルトレーニングセンターの往復)を経てのレース。「感覚を戻すことが大きなテーマでした。(隔離生活の)ストレスもあり、どれだけ走れるか不安もありましたが予選(11秒66/+1.1)も含め、思っていた以上にうまく走れたと思います」と安堵の表情を見せた。

世界リレー決勝は「冬のような寒さだった」。帰国後も疲労が残ったことに加え、しばらく調整練習が続いたことで、「150m×6本など、冬期練習のような走り込みをしていました」と、遅れを取り戻すべく練習に励んだ。スパイクを履いたのは大会3日前。「スタート練習も全然やってこなかったので、スタートで出遅れるのは織り込み済み。どんな状況でも、考えながら自分と対話しながら走れるようなったことが大きい」。

広告の下にコンテンツが続きます

決勝は大阪室内の60mで齋藤が持っていたU20日本記録を0秒01更新(7秒38)して今季11秒67で走っている三浦愛華(園田学園女子大)に90m付近まで先行を許すも、慌てることなく0.04秒差でかわした。10分後の男子は風が公認だったように、強い追い風はレースの前半のみで後半は収まっていたこともあり、「このコンディションで11秒45なら、スタートなどきっちり調整していけば公認でも11秒4前後の記録は狙える」と手応えを得たレースとなった。

この後は、U20日本記録(23秒45)を持つ200mにも出場予定。日本選手権前に学生個人を挟み本番に備える。「100mも頑張りたいですが、自分では200mの選手だと思っています。日本選手権では23秒0~1台で優勝が目標。昨年までは優勝できたらいいなぁ、くらいのイメージでしたが、今年はしっかり実現できるよう仕上げていきます」と静かに闘志を燃やす。

世界リレーでつかんだ自信を胸に、高2以来更新できていない自己ベスト(11秒57&23秒45)の更新、そして初の日本選手権獲得へ準備は整いつつある。

◇関西学生チャンピオンシップ(5月20~23日/京都・西京極) 10月に延期となった関西インカレの代替大会として行われている関西チャンピオンシップの女子100mで世界リレー代表の齋藤愛美(大阪成蹊大)が3.6mの追い風参考ながら11秒45の好タイムで優勝した。 4位に入り東京五輪と来年のユージン世界選手権の出場権を獲得した世界リレーから5月5日に帰国。19日まで2週間の隔離生活(ホテルとナショナルトレーニングセンターの往復)を経てのレース。「感覚を戻すことが大きなテーマでした。(隔離生活の)ストレスもあり、どれだけ走れるか不安もありましたが予選(11秒66/+1.1)も含め、思っていた以上にうまく走れたと思います」と安堵の表情を見せた。 世界リレー決勝は「冬のような寒さだった」。帰国後も疲労が残ったことに加え、しばらく調整練習が続いたことで、「150m×6本など、冬期練習のような走り込みをしていました」と、遅れを取り戻すべく練習に励んだ。スパイクを履いたのは大会3日前。「スタート練習も全然やってこなかったので、スタートで出遅れるのは織り込み済み。どんな状況でも、考えながら自分と対話しながら走れるようなったことが大きい」。 決勝は大阪室内の60mで齋藤が持っていたU20日本記録を0秒01更新(7秒38)して今季11秒67で走っている三浦愛華(園田学園女子大)に90m付近まで先行を許すも、慌てることなく0.04秒差でかわした。10分後の男子は風が公認だったように、強い追い風はレースの前半のみで後半は収まっていたこともあり、「このコンディションで11秒45なら、スタートなどきっちり調整していけば公認でも11秒4前後の記録は狙える」と手応えを得たレースとなった。 この後は、U20日本記録(23秒45)を持つ200mにも出場予定。日本選手権前に学生個人を挟み本番に備える。「100mも頑張りたいですが、自分では200mの選手だと思っています。日本選手権では23秒0~1台で優勝が目標。昨年までは優勝できたらいいなぁ、くらいのイメージでしたが、今年はしっかり実現できるよう仕上げていきます」と静かに闘志を燃やす。 世界リレーでつかんだ自信を胸に、高2以来更新できていない自己ベスト(11秒57&23秒45)の更新、そして初の日本選手権獲得へ準備は整いつつある。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.20

旭化成のエマニエル・キプルトに出場停止処分 世界陸連が発表

世界陸連(WA)は12月19日、旭化成に所属するエマニエル・キプルト(ケニア)に対して、出場停止処分を科したと発表した。 処分理由の詳細について、WAは明らかにしていないが、「アスリート代理人規則に基づく異議申し立てを受 […]

NEWS 東京世界陸上代表・小池祐貴と中島ひとみが人気番組「逃走中」に参戦! 自慢のスプリントで逃げ切りなるか

2025.12.20

東京世界陸上代表・小池祐貴と中島ひとみが人気番組「逃走中」に参戦! 自慢のスプリントで逃げ切りなるか

東京世界選手権代表で男子短距離の小池祐貴(住友電工)と女子100mハードルの中島ひとみ(長谷川体育施設)が、フジテレビの人気番組「逃走中」に出演することが発表された。 小池は19年に100mで9秒98をマーク。今季は5月 […]

NEWS 川口桃佳が自己記録に迫る5000m15分26秒59 3年ぶりの15分30秒切り/日体大女子長距離競技会

2025.12.20

川口桃佳が自己記録に迫る5000m15分26秒59 3年ぶりの15分30秒切り/日体大女子長距離競技会

12月20日、神奈川県横浜市の日体大健志台陸上競技場で第26回日体大女子長距離競技会が行われ、5000m4組では川口桃佳(ユニクロ)が15分26秒59で1着となった。 川口は11月のクイーンズ駅伝で、1区を務め5位と好走 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/日大・山口彰太「万全の状態で本戦を」 2度目の舞台は往路で勝負

2025.12.20

箱根駅伝Stories/日大・山口彰太「万全の状態で本戦を」 2度目の舞台は往路で勝負

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 1年目はケガや長期離脱 「こうすれば良かった、という後悔が一切ない走 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/最後のエース区間へ意欲を燃やす神奈川大・宮本陽叶 あこがれのOBに「やっと記録で追いつけた」

2025.12.20

箱根駅伝Stories/最後のエース区間へ意欲を燃やす神奈川大・宮本陽叶 あこがれのOBに「やっと記録で追いつけた」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 エース区間で苦戦も悲観せず 神奈川大のエース・宮本陽叶(4年)が最後 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top