2021.05.02
東京五輪代表選考会となる日本選手権10000mが5月3日、小笠山静岡スタジアムで開催される。今大会終了までに、男子27分28秒00、女子31分25秒00の参加標準記録を突破した選手が3位以内に入れば五輪代表に内定する。すでに昨年、男子・相澤晃(旭化成)、女子・新谷仁美(積水化学)が代表に決まっており、残すは男女それぞれ2枠となる。
男子10000mはタイムレース2組で実施。もっとも優位に立つのは伊藤達彦(Honda)だ。東京国際大卒の実業団1年目だった昨年は12月の日本選手権で相澤に次ぐ2位に入り、27分25秒73の日本新(歴代2位)をマークして参加標準記録を突破している。エントリー選手で突破しているのは伊藤ただ1人のため、2位以内入れば代表に即時内定、3位でも上位2人が参加標準記録を突破していなければ代表に決まる。
同じく日本選手権で27分28秒92と参加標準記録に近づく日本新で3位だった田村和希(住友電工)だったが、疲労骨折のため欠場となったのは惜しまれる。
上位争いとなると、昨年27分34秒86をマークした河合代二(トーエネック)、同27分36秒29の鎧坂哲哉(旭化成)や、井上大仁(三菱重工)、市田孝(旭化成)あたりになるか。さらに学生の田澤廉(駒大)や鈴木芽吹にも注目。全日本大学駅伝、箱根駅伝Vチームのメンバーがどんな走りを見せるか。
女子10000mは参加標準記録突破者が不在。そのため、このレースで代表を勝ち取るには記録を突破して3位以内(最大2枠)に入る必要がある。
実績面では鍋島莉奈(日本郵政グループ)が抜きん出る。17年ロンドン世界選手権5000m代表、19年ドーハ世界選手権は5000m、10000mで代表(※ケガのため辞退)。10000mは19年に日本選手権を制している。ここ2年はケガに泣かされてきたが、昨年の日本選手権では31分31秒52で4位と復調気配もある。
一方で鍋島の後輩である廣中璃梨佳が好調だ。初10000mとなった4月の金栗記念では31分30秒03と参加標準記録にあと5秒に迫った。廣中は5000mでも参加標準記録を突破しているが、2種目での突破も十分にあり得る。
昨年ベストを出している矢田みくに(デンソー)、萩原歩美(豊田自動織機)や、31分29秒29を持つ岡本春美(ヤマダホールディングス)らが絡むか。5大会連続のオリンピック出場を目論む39歳の“レジェンド”福士加代子(ワコール)も登場予定。昨年の日本選手権で3位に入った佐藤早也加(積水化学)はケガのため欠場を発表している。
大会は有観客(上限5000人)で開催され、NHK BS1で19時00分から中継。
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