◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)1日目
名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手の1日目が行われ、男子三段跳は宮尾真仁(東洋大)が学生歴代10位の16m64(-1.7)でアジア大会の派遣設定記録(16m55)をクリアして優勝し、代表に内定した。
優勝は決まった状態で迎えた最終の6回目。「ここ一番で決めきらないといけない。最後は意地のジャンプでした」と、宮尾が奮起する。
「助走のスピードの乗りも良くて、ホップの抜けだしも今までで一番良かった感じがしました」。向かい風の条件ながら、最後のジャンプでは長い滞空時間となり、「落ちるな、落ちるなとずっと思っていました」という心境だった。
記録が出たことを確信し、大きくガッツポーズ。「16m64」の表示を確認すると、涙が止まらなかった。「64という数字が出た瞬間はもううれしさしかなかったです」と笑顔を浮かべる。
実は2回目を終えてふくらはぎと内転筋がケイレンし、3回目をパスしていた。「内定させるのはここで跳ぶしかないので、全身全霊で跳びました」と、強い気持ちが実った瞬間だった。
京都・洛南高時代に16m13の高校記録を樹立。東洋大では1年時の6月に自己記録をマークして以降は苦しい時期が続いた。
しかし、昨年10月に豪州のナショナルコーチとして活躍してきたアレックス・スチュワート氏がコーチに就任。三段跳に特化した練習となり、「メンタルもケアしてくれましたし、関東インカレからは助走の練習もしてきました」と振り返る。
今季は4月の日本学生個人選手権で3年ぶりの自己新をマークしてからは、ハイアベレージで記録を残してきた。「16m55は、自分の良いところを伸ばせば絶対に行けると思っていました」と話す。
長かった苦悩の時期を乗り越え、全国の舞台で輝いた逸材。アジア大会本番に向け、「メダルや優勝を狙いたいですし、17m15という日本記録を今年破りたいです」と言葉に力を込めた。
男子三段跳学生歴代10傑をチェック
17.00 1.3 伊藤陸(近大高専S1) 2021. 9.19 16.98 1.5 石川和義(筑波大4) 2004.10.10 16.92 0.3 山下訓史(筑波大) 1985.10. 5 16.87 1.8 山本凌雅(順大4) 2017. 4.29 16.85 -1.1 山下航平(筑波大4) 2016. 5.22 16.70 0.4 安立雄斗(福岡大M2) 2024. 6.27 16.67 0.6 井上敏明(法大) 1972.10.27 16.67 0.9 渡邉容史(筑波大3) 2001. 5.20 16.66 1.7 安西啓(東海大4) 1991. 6. 1 16.64 -1.7 宮尾真仁(東洋大4) 2026. 6.12RECOMMENDED おすすめの記事
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