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【対談】NGT48西村菜那子が直撃! 館澤亨次選手に聞く箱根駅伝ランナーのアレコレ/前編


月陸Onlineで連載コラム(最新はこちら!)を執筆中のNGT48西村菜那子さん。今回はコラムの「特別編」として、東海大で主将を務め、箱根駅伝でも大活躍した館澤亨次選手(横浜DeNA)への直撃インタビューが実現した。

大の駅伝ファンとして知られる彼女の「箱根を走る選手って何時くらいに起きているんですかね?」という疑問がことの発端で、「だったら、直接選手に聞いてみよう!」ということで進んだの企画。同学年でもある館澤選手と西村さん。さて、“インタビュアー・西村菜那子”はどれだけ箱根ランナーの実態や館澤選手の「素」を引き出せたのか!? 話が大盛り上がりだったため、前編・後編に分けてお届けします!

寮生活ってどんな雰囲気?

西村 今日はよろしくお願いします!

館澤 (名刺を渡して)よろしくお願いします!

西村 いろいろ聞いていきたいと思います。

館澤 いえいえ、西村さんは僕よりも陸上に詳しいですよね?

西村 そんなことはないです! でも、館澤選手が「ハロプロ好き」ということは知っていますよ! 横田(真人)コーチからの情報なので、確かです。

館澤 え!? それはまずいなぁ(笑)。あまり公開していないのですが、「Juice=Juice」が好きです。と言っても、ライブの映像を見て「ライブ会場の一体感がすごいな」って思うくらい。西村さんもSNSでハロプロの方と交流していますよね?

西村 高校時代の同級生もいるんです。東海大の同期では誰と仲が良いとかありますか。

館澤 みんな仲が良いですよ。同じ横浜DeNAの鬼塚(翔太)、松尾(淳之介)をはじめ、羽生選手(拓矢、現・トヨタ紡織)や關選手(颯人、現・SGHグループ)、西川選手(雄一朗、現・住友電工)、など、本当にみんな。大学時代、時間ができたなという時は連絡し合って、「空いていたらご飯に行かない?」という感じでしたね。

西村 遊びに行ったり旅行に行ったりはしますか?

館澤 東海大は3月に解散期間があるので、1年目の3月は松尾選手と羽生選手とディズニーランドに行きましたね。羽生選手の実家に泊まらせてもらって。

西村 「東海大は仲良し」ってメモしておきます。でも、寮生活って大変そうですね!

館澤 僕は高校(埼玉栄高)から寮生活でした。一緒に暮らしていたらお互いの良いところもそうでないところも見えてくるのですが、4年も一緒にいると受け入れられるんですよね。楽しかったですよ。

西村 私にはできないかも……。そもそも、朝とか起きられなくて。何時頃に起きていたんですか?

館澤 朝は5時半くらい。

西村 す、すごい……。それを4年間? 朝練習は毎日あるんですか?

館澤 日曜日と月曜日は不定期で朝練習がない日がありますが、東海大は基本的に毎日あります。

西村 そうなると就寝時間も早そうですね。

館澤 早い人は10時には寝ていましたね。特に西川選手はお手本のような規則正しい生活をしていました。

西村 館澤選手はどうだったんですか?

館澤 僕は結構、眠くなるまで起きていました。夜型なので朝は苦手なほうです。

「社会人1年目」の館澤選手。名刺を渡す姿が初々しい!

西村 やっぱり、1年生の頃は準備などあってもっと早いんですか。

館澤 当時の東海大はそういうのはあまりなくて。というのも、僕が1年生の時の4年生「1年生に負担をかけないように」とルールを見直してくれていて。すごくありがたかったですね。

西村 5時半に起きて、練習は……。

館澤 そんなに長くないですよ。6時に集合して7時半頃には終わっていたんじゃないかなぁ。長く走るの時は8時くらいですが、だいたい7時半には終わっていました。

西村 長いですよ(笑)。

館澤 練習後に朝ご飯を食べて、9時から1限目の授業があるので急いでシャワーを浴びて。朝は慌ただしいですね。

西村 寮は一人部屋ですか?

館澤 基本的に2人部屋ですが、学年に関係なく、練習や大会の実績の上位10人は一人部屋をもらえるのが東海大の伝統でした。

西村 大学ではどう過ごしていましたか。

館澤 下級生の時は授業で忙しかったのですが、4年生になると授業数が比較的少なくなるので、余裕を持って過ごしていました。

西村 大学生活って楽しそうですね。箱根駅伝を走ったらやっぱりモテますか? それこそ6区で区間賞を取った後とか、素晴らしい走りをされていたので。

館澤 僕の場合は全然そんなことはなかったんですよ。でも、男性のファンは比較的多かったかも! 特に男子中高生にすごく応援していただきます。

西村 多そうです! 私、握手会に陸上部の子たちが来てくれて、「現役の大学生で誰が目標?」って聞いたら館澤選手が一番多かったですよ。理由を聞いたら、「中距離と長距離、両方走るから尊敬しています」って。

学生時代のことを振り返る館澤選手

箱根駅伝に向けてチームの様子は?

西村 すごく気になっていることがあって、箱根駅伝のエントリー前ってどんな雰囲気になるんですか?

館澤 練習内容から、監督が意図している方向性がわかってきます。区間ごとに何人か候補がいて、練習も一緒にやりますが、メンバーに入れるかどうかの境界線上の選手たちは特に緊張感があります。アイドルの方々も選抜のシステムなどがありますよね。シビアだなって。

西村 私たちは、ライブの終わり際に突然発表されることもあって。ファンの方と一緒に選抜入るかどうかを知ることもあると、ファンの方が悲しんでいるのが伝わってしまって、それがつらいですね。総選挙の前に蕁麻疹ができるくらい緊張したこともあります。箱根駅伝が近づくとやっぱりピリピリしますか?

館澤 そういう選手もいると思います。

西村 館澤選手はキャプテンもされていましたが、外れた選手に声をかけるとか……?

館澤 声をかける難しさは感じていましたね。

西村 そうなんですよね。私たちも選抜メンバーが選抜落ちした子に声をかけることもあるんですけど、嫌味に聞こえないかなって。

スポーツ選手とアイドルは似ている!?

館澤 スポーツ選手もアイドルと似ているところがあるのかもしれませんね。僕は主将ではありましたが、どちらかと言うといじられるほうでしたね。

西村 誰にいじられることが多かったですか?

館澤 關選手や、後輩の西田壮志選手(現4年)です(笑)。

西村 ムードメーカーなんですね! 主将として大変だったことはありますか。

館澤 同期のみんなが僕を主将に選んでくれたのですが、最初は一人で考えこんでしまって。箱根駅伝で優勝した翌年だったので気負いがありました。同期のみんなは「館澤は結果で引っ張ってくれればいいから」と言ってくれたんです。ですが、一番求められていた結果が、ケガもあって出せなかったので。主将が夏合宿にも参加できなかったなんて前代未聞です。主将をやってみて、人を動かすことの難しさを感じました。その点では、チームの雰囲気が緩んだ時などは、副将の西川選手がしっかり引き締めてくれました。

箱根ランナーの過ごし方は?

西村 箱根駅伝出場校の年末年始の過ごし方が気になります(笑)。

館澤 年末年始らしい雰囲気はあまりなくて、普通の日と同じですよ。

西村 カウントダウンとかしないですよね。

館澤 その頃はベッドで夢の中ですね(笑)。

西村 館澤選手は1年で5区、2年が8区、3年4区で、最後は6区。ここまでいろいろな区間を走った選手ってなかなかいないですよね。それぞれ、箱根までと当日の過ごし方って違いますか?

館澤 1年生の時は緊張して、ずっとふわふわしていましたね。前の日は夜12時くらいまで眠れなかったです。「やばい、寝ないと……」と思えば思うほど眠れなくて。他の区間と比べて5区は起床時間が遅かったので大丈夫でしたが。

西村 遅いって何時くらいですか?

館澤 6時過ぎかな。

西村 それでも6時……。

館澤 朝の過ごし方はいつも通りという感じですね。

西村 東海大はコースから近いほうだと思いますが、寮からですか? それとも宿泊?

館澤 中継所が近い区間は寮から向かって、それ以外は中継所の近くに宿泊します。

西村 2年生の時はどうでしたか。

館澤 意外と落ち着いていましたね。2年生になってから1500mを本格的に取り組み初めて、長い距離には自信がなかったのですが、結果的に8区で区間2位。「普段通りの準備をしよう」と心掛けていたので、その点は1年目の経験が生きました。

西村 次の年は?

館澤 3年生で4区を走った時は青学大と競り合う展開でしたが、結果的には東洋大の相澤選手(晃、現・旭化成)の圧倒的なタイムに及ばず区間2位でした。

西村 でも、今年は6区(※区間新、区間賞)で素晴らしい走りでした! 山下りを走るというのはいつ知ったんですか。

館澤 12月上旬から中旬くらいですね。

西村 6区だと、起きるのは……?

館澤 めちゃくちゃ早いですよ。3時起き。

西村 それは私が寝る時間です(笑)。

館澤 なので、その前の日は夜8時くらいには横になりました。6時間くらいは寝ておきたかったので、夜9時には熟睡できるように。1週間くらい前から少しずつ生活リズムを調整しましたね。

西村 走り終わった後って大変だって聞きます。

館澤 僕は血豆ができたのと足の爪も剥がれました。2週間くらいは普通に歩くことができません。

6区を走り終わるとまとも歩くのも大変だとか…

西村 5区と6区とでは、どちらがしんどいですか?

館澤 僕は5区のほうが苦しいように思えますね。

西村 どのあたりがきついですか。

館澤 全部です(笑)。走り始めて最初は平坦なので、僕の場合はそこで「自分は速いんじゃないか」「調子が良い」と錯覚して、そうしたら上り坂で痛い目に遭いました。また、最後に少し下るのもきつくて。

西村 今年の年末は、これまでと過ごし方が変わりそうですね。

館澤 年末年始の特別番組を観て過ごします! これまで録画でしか観られなかったので(笑)。
(※編集部註:館澤選手は箱根駅伝〔復路〕のテレビ中継でゲスト解説をされます!)

【後編】こちらから
「館澤選手が選ぶ97年組オールスターは?」などなど


大盛り上がりのインタビューはまだまだ続きます!

◎たてざわ・りょうじ/1997年5月16日生まれ。神奈川県出身。中山中→埼玉栄高→東海大→横浜DeNA。箱根駅伝は1年時:5区区間13位、2年時:8区区間2位、3年時:4区区間2位、4年時:6区区間賞。3年時に総合優勝を果たす。日本選手権1500mで2017、18、20年優勝。
横浜DeNA公式サイト

◎にしむら・ななこ/1997年8月11日生まれ、O型。長野県出身。特技はクラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記、
趣味:陸上観戦、サッカー観戦。2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。
西村菜那子モバイルサイトはこちら

構成/向永拓史


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