2025.11.30
陸上は中学から、当時は砲丸投一択
――陸上を始めたきっかけを教えてください。
鈴木 小学生の時に中学生が来てくれる行事で、中学校(堺泉ヶ丘東中)陸上部の先生や先輩たちと会って、陸上部という選択肢ができました。実際、中学に入学して体験に行った時、楽しくて陸上部に入部しました。
――それまでのスポーツ歴は。
鈴木 小学時代はずっと水泳をやっていました。でも、プールは夏場しか入れないし、走ることは結構好きだったので、友達も一緒に陸上部に入ろうとなりました。
――入部してすぐに砲丸投を専門にしたのですか。
鈴木 入学した時期はコロナ禍期間で、本格的にスタートできたのは7月頃でした。1年生はだいたい100mから始めながら自分に合う種目を見つけていきますが、自分は最初から砲丸投げ一択で行きました。
――陸上を始めた当初の目標は。
鈴木 入学したばかりの頃はどういう試合があるかもよくわかっていませんでしたが、1年生の後半 から2年生になってからは、全中に出ることをずっと目標にしていました。
――その全中には2年生から2年連続で出場し、3年時は8位。U16大会5位といった実績を残しました。中学3年間で思い出に残っていることを教えてください。
鈴木 人見知りというか、コミュニケーションを取るのが苦手で、練習会に行ってもあまり話をできませんでしたが、記録が近い選手と会ってだんだん仲良くなっていった思い出があります。
――2年前の春に大体大浪商高校に進んだ経緯は。
鈴木 競技を続けるなら大阪で強い浪商と思っていました。推薦基準内にも入っていましたので、事前に、実際に話を聞いたり、部活動体験に行ったりして、知っている先輩が多かったですし、競技場やウエイトトレーニングができる環境が整っていて、先生も熱心に教えてくれました。家から少し遠い面はありましたが、「ここでがんばりたい」と思って浪商に決めました。
――ご自宅から学校まで通っているのですか。
鈴木 陸上部は全員通学しています。私は片道1時間半ぐらいかけて通っています。
――高校入学時に立てた3年間の目標はありましたか。
鈴木 インターハイで優勝したいと思っていました。
――やり投を始めるきっかけは。
鈴木 1年生の7月ぐらいから本格的に触るようになりました。それまでは砲丸投がメインで、やり投を本種目にしようとは考えていませんでした。ただ、肩は強い方で、先輩の練習を見て「投げてみたいなぁ」とは思っていて、軽い気持ちで始めました。
――やり投を始めてすぐに手応えがあったのですか。
鈴木 最初はやりが全然まっすぐ飛ばなくて難しかったです。でも、どんどん距離が伸びていって楽しいと感じるようになりました。
――やり投と砲丸投は、どのような比重で練習していますか。
鈴木 最初の頃はやり投と砲丸投が半々でした。でも、2年生の後半か3年生からはほぼやり投の練習しかやっていません。
――2年目に2種目でインターハイに出場するも、砲丸投は棄権し、やり投は11位でした。
鈴木 大会2週間前に右足首の靱帯を痛めてしまいました。砲丸投は練習投まで行きましたが、投げると痛くて棄権しました。やり投は何とか出場できましたが、あまり走れないし、足元も使えていなかったので本来の投げはできなかったです。
――秋の佐賀国スポで優勝しています。
鈴木 国スポは佐賀に入ってから先生と一緒に練習して、スピン量が上がったことで感覚が良くなって、試合でも気持ち良く投げることができました。初めての全国優勝でうれしかったし、自信もつきました。
――高校ではどういう面で成長できましたと感じていますか。
鈴木 まだまだコミュニケーションを取るのが苦手で、ずっと笑顔が少ないとも言われていました。でも、先生から人前で話す機会を作ってもらったりして、先輩や同期もフレンドリーな人が多く、人と話すことが増えました。2年生の後半からは副キャプテンにしてもらい、みんなの前で話すこともできるようになったので、そういう面では成長できた気がします。
――得意な教科、好きな教科を教えてください。
鈴木 体育の授業が多くて、なかでもバスケやサッカーなどの時間は楽しいです。ノートに書き留めることが好きなので、ひたすら書くことがある生物は楽しくはないんですが、好きな教科かなと思います。
――陸上競技一筋のタイプですか。それともオンとオフを切り替えられるタイプですか。
鈴木 オンとオフは切り替える方です。陸上をする時はしっかり陸上をして、遊ぶ時は遊んでいます。
――休日はどのように過ごしていますか。
鈴木 たまに陸上部の子や地元の子たちとご飯を食べに行ったり、映画を見に行ったりします。
――好物は。普段から食事面も意識していますか。
鈴木 ラーメンは好きでよく食べに行きます。食事で意識していることは野菜をきちんと摂るようにしています。
――高校卒業後の目標を教えてください。
鈴木 大学に進学する予定ですが、大学では60m超えの投げをしていくことと、まだ出場したことがない日本選手権に出場して、入賞して、優勝も狙っていきたいです。そして、いずれは世界選手権やオリンピックに出場できるような選手になりたいです。
――将来的な夢や目標を教えてください。
鈴木 今は陸上でがんばりたいという以外にそこまで考えていません。一時期は公務員など他の職業も考えましたが、陸上に携わっていきたいという気持ちも大きいです。
構成/小野哲史
技術を“分厚くしたい”
――高校最後のシーズンとなった今季は、やり投で“高校3冠”を達成。砲丸投でもインターハイ2位に入るなど大活躍でした。どの試合が印象に残っていますか。 鈴木 インターハイが印象に残っています。やり投前日の練習中に左足首を捻挫してしまい、痛みがある中で臨んだ予選で、足をつく怖さもあって1回目は30m01。2投目に予選通過記録(45m00/2投目は50m01)を出さないといけなくなり、焦りや緊張感をすごく感じた試合でした。 ――決勝での4回の投てきはいかがでしたか。 鈴木 満足のいく投げはできませんでしたが、1投目でしっかりトップ8のラインに入って、2投目以降に落ち着いて投げることが目標だったので、1投目に49m91を投げ、3投目に50m84に伸ばせたのは、ああいう足の状態だったら良かったと思います。 ――優勝して周りの方も喜んでくれたのでは。 鈴木 みんながめっちゃ喜んでくれました。先生方やお母さん、中学校の顧問の先生も見に来てくれて、「おめでとう」と言ってくれた言葉が一番うれしかったです。 ――インターハイでは砲丸投も13m53の自己ベストで2位に入りました。 鈴木 本番直前に先生から技術面で指摘され、修正したら感覚が変わりました。砲丸がハマるようになったのが自己ベストにつながったのかなと。優勝できなかった悔しさも少しありますが、思っていたよりは良い結果を残せたと思います。 ――その後、U20日本選手権と国スポ少年共通(高1~高3世代)でも優勝。国スポでは高校歴代5位となる57m11をマークし、2015年に北口榛花選手(当時・旭川東高、現・JAL)が作った大会記録(57m02)を10年ぶりに塗り替えました※〔編集部注※なお、少年A(高2、高3世代)の大会記録は57m17〕 鈴木 優勝記録は、やりが手から離れた瞬間に「あ、ハマった」と思い、それは今までになかった感覚でした。それを1投目から投げられたのは自信になったし、すごくうれしかったですが、2投目以降に記録を伸ばせず、5、6投目にパスと、6投全部を投げ切れなかったのがU20日本選手権と国スポの反省点でした。 ――来年3月の卒業までに試合の予定は。 鈴木 今のところはまだ決定していませんが、2月や3月に記録会があると思います。国スポ以降の試合で出ていない50mを超える投げをすることと、1つの試合で50mを何回も投げてアベレージを上げていくことを目標にしていきたいです。 ――冬季はどんなテーマで取り組んでいますか。 鈴木 基礎的な技術がまだ身についていないというか、技術に“分厚さ”がないので、そこを毎日コツコツやっていくことと、基礎体力や筋力もまだ足りてないのでパワーアップできるようにやっています。 ――3年目のシーズン前は高校3冠が目標でしたか。 鈴木 そこまでは考えていなかったです。まずはインターハイを取ること。それが取れたら次はU20日本選手権、次は国スポと、1つずつという感じでした。ただ、3月に肩をケガしてしまい、みんなよりシーズンインが遅れ、投げられない期間は辛かったです。 ――普段の練習で意識していることは。 鈴木 気持ちの面でも1つひとつの動きでも、サボることはできますが、そこを自分で厳しくして手を抜かず、最後までやり切ることは意識しています。ケガをして投げられないのは辛いので、そうなるぐらいならもっと身体を強くして、ケガをしないような身体を作りたいという気持ちがあるからです。 ――1日や1週間の主な練習の流れは。 鈴木 学校がある日は、朝練習を行い、授業を6限まで受けたあと、放課後練習です。平日は1週間に1回、水曜だけが投げる日で、他の日は技術や体力、ウエイトトレーニングなどをメインに練習します。あとは土曜も結構投げることが多いです。 ――顧問の横田和行先生からよく言われていることはありますか。 鈴木 足元を使わずに投げてしまう投げが多く、腕がすごく強くなってしまうので、右手以外のところを動かして投げようと言われます。 ――自分自身が思う投てきの強みは。 鈴木 最後の振り切りが他の人より強いんじゃないかなと思います。 ――残りわずかになってきた高校生活で、高校記録(58m90)更新は意識しますか? 鈴木 更新したい気持ちはすごくありますが、意識すると力んでしまって届かなくなるので、まずは技術や体力などの面を上げていくつもりです。 ――9月の東京世界選手権をテレビなどで見て感じたことはありましたか。 鈴木 女子やり投に出場した日本代表の3選手は本調子じゃなかったように見えましたが、思うように投げられなくても60mを超えていたので、レベルの高さを感じました。 ――目標の選手やあこがれの選手は。 鈴木 北口選手は日本記録も持っているし、オリンピックや世界選手権でもメダルを取っているのであこがれます。柔軟性が高くて、助走から身体を大きく使って投げているのが勉強になります。陸上は中学から、当時は砲丸投一択
――陸上を始めたきっかけを教えてください。 鈴木 小学生の時に中学生が来てくれる行事で、中学校(堺泉ヶ丘東中)陸上部の先生や先輩たちと会って、陸上部という選択肢ができました。実際、中学に入学して体験に行った時、楽しくて陸上部に入部しました。 ――それまでのスポーツ歴は。 鈴木 小学時代はずっと水泳をやっていました。でも、プールは夏場しか入れないし、走ることは結構好きだったので、友達も一緒に陸上部に入ろうとなりました。 ――入部してすぐに砲丸投を専門にしたのですか。 鈴木 入学した時期はコロナ禍期間で、本格的にスタートできたのは7月頃でした。1年生はだいたい100mから始めながら自分に合う種目を見つけていきますが、自分は最初から砲丸投げ一択で行きました。 ――陸上を始めた当初の目標は。 鈴木 入学したばかりの頃はどういう試合があるかもよくわかっていませんでしたが、1年生の後半 から2年生になってからは、全中に出ることをずっと目標にしていました。 ――その全中には2年生から2年連続で出場し、3年時は8位。U16大会5位といった実績を残しました。中学3年間で思い出に残っていることを教えてください。 鈴木 人見知りというか、コミュニケーションを取るのが苦手で、練習会に行ってもあまり話をできませんでしたが、記録が近い選手と会ってだんだん仲良くなっていった思い出があります。 ――2年前の春に大体大浪商高校に進んだ経緯は。 鈴木 競技を続けるなら大阪で強い浪商と思っていました。推薦基準内にも入っていましたので、事前に、実際に話を聞いたり、部活動体験に行ったりして、知っている先輩が多かったですし、競技場やウエイトトレーニングができる環境が整っていて、先生も熱心に教えてくれました。家から少し遠い面はありましたが、「ここでがんばりたい」と思って浪商に決めました。 ――ご自宅から学校まで通っているのですか。 鈴木 陸上部は全員通学しています。私は片道1時間半ぐらいかけて通っています。 [caption id="attachment_192207" align="alignnone" width="800"]
3年時の25年インターハイで優勝した鈴木選手[/caption]
――高校入学時に立てた3年間の目標はありましたか。
鈴木 インターハイで優勝したいと思っていました。
――やり投を始めるきっかけは。
鈴木 1年生の7月ぐらいから本格的に触るようになりました。それまでは砲丸投がメインで、やり投を本種目にしようとは考えていませんでした。ただ、肩は強い方で、先輩の練習を見て「投げてみたいなぁ」とは思っていて、軽い気持ちで始めました。
――やり投を始めてすぐに手応えがあったのですか。
鈴木 最初はやりが全然まっすぐ飛ばなくて難しかったです。でも、どんどん距離が伸びていって楽しいと感じるようになりました。
――やり投と砲丸投は、どのような比重で練習していますか。
鈴木 最初の頃はやり投と砲丸投が半々でした。でも、2年生の後半か3年生からはほぼやり投の練習しかやっていません。
――2年目に2種目でインターハイに出場するも、砲丸投は棄権し、やり投は11位でした。
鈴木 大会2週間前に右足首の靱帯を痛めてしまいました。砲丸投は練習投まで行きましたが、投げると痛くて棄権しました。やり投は何とか出場できましたが、あまり走れないし、足元も使えていなかったので本来の投げはできなかったです。
――秋の佐賀国スポで優勝しています。
鈴木 国スポは佐賀に入ってから先生と一緒に練習して、スピン量が上がったことで感覚が良くなって、試合でも気持ち良く投げることができました。初めての全国優勝でうれしかったし、自信もつきました。
――高校ではどういう面で成長できましたと感じていますか。
鈴木 まだまだコミュニケーションを取るのが苦手で、ずっと笑顔が少ないとも言われていました。でも、先生から人前で話す機会を作ってもらったりして、先輩や同期もフレンドリーな人が多く、人と話すことが増えました。2年生の後半からは副キャプテンにしてもらい、みんなの前で話すこともできるようになったので、そういう面では成長できた気がします。
――得意な教科、好きな教科を教えてください。
鈴木 体育の授業が多くて、なかでもバスケやサッカーなどの時間は楽しいです。ノートに書き留めることが好きなので、ひたすら書くことがある生物は楽しくはないんですが、好きな教科かなと思います。
――陸上競技一筋のタイプですか。それともオンとオフを切り替えられるタイプですか。
鈴木 オンとオフは切り替える方です。陸上をする時はしっかり陸上をして、遊ぶ時は遊んでいます。
――休日はどのように過ごしていますか。
鈴木 たまに陸上部の子や地元の子たちとご飯を食べに行ったり、映画を見に行ったりします。
――好物は。普段から食事面も意識していますか。
鈴木 ラーメンは好きでよく食べに行きます。食事で意識していることは野菜をきちんと摂るようにしています。
――高校卒業後の目標を教えてください。
鈴木 大学に進学する予定ですが、大学では60m超えの投げをしていくことと、まだ出場したことがない日本選手権に出場して、入賞して、優勝も狙っていきたいです。そして、いずれは世界選手権やオリンピックに出場できるような選手になりたいです。
――将来的な夢や目標を教えてください。
鈴木 今は陸上でがんばりたいという以外にそこまで考えていません。一時期は公務員など他の職業も考えましたが、陸上に携わっていきたいという気持ちも大きいです。
構成/小野哲史
鈴木選手のプロフィールをチェック!
◎すずき・あやか/2007年6月13日生まれ。大阪府出身。泉ヶ丘東中―大体大浪商高。中学から陸上を始め、当時の専門は砲丸投。2年時から全中に出場して20位。3年時は8位、U16大会では5位と2大会で全国入賞を果たしている。また、当時から円盤投にも取り組んでいる。高校では1年時のU18大会砲丸投で4位に入っている。やり投は1年夏から本格的に始め、2年時にはインターハイ11位。そこから記録を伸ばし、佐賀国民スポーツ大会少年Aでは自身初の全国大会Vを遂げた。また、U18大会では4位に入っている。今季はインターハイでやり投は優勝、砲丸投は2位。秋シーズンはやり投でU20日本選手権と国スポ少年共通をいずれも優勝している。自己ベストはやり投57m11(25年)、砲丸投13m53(25年)、円盤投36m03(24年) [caption id="attachment_192210" align="alignnone" width="800"]
国民スポーツ大会少年共通やり投で10年ぶりに大会記録を更新した鈴木選手[/caption] RECOMMENDED おすすめの記事
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