2025.04.04
女子400mハードルの元世界記録保持者ダリラ・ムハンマド(米国)が、今季限りで引退する意向であることがわかった。4月4日に開幕を迎える「グランドスラム・トラック」の会見で自身が明らかにした。
ムハンマドは35歳。ジャマイカで生まれ、ニューヨークで育った。ジュニア時代から活躍し、07年の世界ユース選手権で優勝。南カリフォルニア大を卒業してプロ選手となり、13年モスクワ、17年ロンドン世界選手権で銀メダルを獲得した。
16年リオ五輪では前半から飛ばすと、そのまま53秒13で逃げ切り勝ち。自身初の世界一に輝いた。さらに19年の7月は52秒20をマーク。03年にY.ペチョンキナ(ロシア)が樹立した52秒34の世界記録を16年ぶりに更新。停滞していたこの種目のレベルを引き上げると、ドーハ世界選手権では52秒16とさらに記録を更新して金メダルを獲得している。
21年東京五輪では現在の世界記録保持者S.マクローリン・レブロン(米国)に次ぐ銀メダル。その際にマークした51秒58が世界歴代3位の自己記録となっている。
ムハンマドとともに会見に参加したマクローリン・レブロンは、「ダリラがこの種目の歴史を変えてくれた。長い間破られていなかった世界記録を更新したダリラを見て、400mハードルのみんなが刺激を受けました」とコメント。「私たちが今ここにいるのはあなたの素晴らしい才能のおかげです」と敬意を表した。
ダリラ・ムハンマドの主な経歴
07年 世界ユース選手権 400mH金、メドレーリレー金 13年 世界選手権 400mH銀 16年 リオ五輪 400mH金 17年 世界選手権 400mH銀 19年 世界選手権 400mH金(52秒16=当時世界記録)、4×400mR金 21年 東京五輪 400mH銀、4×400mR金 22年 世界選手権 400mH銅 ダイヤモンドリーグ 17年、18年年間チャンピオン
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.06.29
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.30
【高校生FOCUS】男子棒高跳・井上直哉(阿南光高)「全国3冠取りたい」と意気込むボウルターは柔道黒帯
FOCUS! 高校生INTERVIEW 井上直哉 Inoue Naoya 阿南光高3徳島 注目の高校アスリートに焦点を当てる高校生FOCUS。今回はインターハイ徳島県大会男子棒高跳で5m21の県高校新記録をマークし、続く […]
2025.06.30
【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」
学生長距離Close-upインタビュー 大濱逞真 Ohama Takuma 大東大2年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。49回目は、大東大の大 […]
2025.06.30
64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める
6月27日、米国の元長距離選手で、後にコーチとしても活躍したビル・デリンジャー氏が逝去した。91歳だった。 デリンジャー氏は5000mで3大会連続してオリンピックに出場(1956年メルボルン、1960年ローマ、1964年 […]
2025.06.30
100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権
東京世界選手権の代表選考会となるジャマイカ選手権が6月26日から29日にキングストンで開催された。 男子100mはK.トンプソンが世界歴代6位、今季世界最高の9秒75(+0.8)で優勝した。トンプソンは現在23歳。これま […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会