2025.02.14
祖父が走った1区にあこがれ
祖父の真二良さんは、1963年新潟インターハイ1500mの覇者。早大入学後もトラックで活躍し、関東インカレ、日本インカレでは同種目で入賞。箱根も4年連続で1区を務め、1年時に区間4位に入っている。
小泉も祖父が走った1区にあこがれた。東京・深川四中時には野球と並行しながら陸上に取り組み、「中2の時に駅伝で区間賞を取り、楽しいなと思いました」。この体験を機に、駅伝の魅力にのめり込んだ。
中学時代の3000m自己記録は9分08秒12だったが、進学した國學院久我山高で着実に力をつけた。3年時には全国高校駅伝で3区11位。5000mは14分16秒32まで記録を伸ばした。
法大では1年時から箱根に出場。「1年目は故障なくビックリするくらい走れました。主要大会もたくさん走れて、良い経験をさせてもらいました」と振り返る。
しかし、2年、3年と故障で苦しむ期間もあった。「4年目になって、良かった経験も悪かった経験も踏まえてやれました。今の自分があるのは1~3年生の期間があったからだと思っています」。これまでの土台があったからこそ、最終学年で花開いた。
昨年11月の上尾ハーフでは、1時間2分13秒の自己新をマークしている。「前半は中央学院大の吉田君(礼志、4年)がいいかたちで引っ張ったのでハイペースでした。最後はどこで仕掛けができるかを考えながら走れました」。箱根に向け手ごたえを感じるレースができた。
しかし、本戦ではレース全体をとおしてチームは流れに乗れなかった。「力を出し切れなかったとは思っていなくて、このチームの現状が15位でした。チーム作りの部分でやってきたことが甘かったと思います」。
主将の重圧に悩む時期もあったが、犠牲を惜しまず信じた道。4年目にリーダーシップを発揮してきたその姿勢は、後輩たちの模範となるはずだ。
チームは4年ぶりに予選会に回ることになる。小泉は「今回の悔しさを糧に、必ずリベンジしてくれると思います」と、本戦総合5位以内を目指す“坪田史上最強”への挑戦を後輩たちに託した。
卒業後は黒崎播磨で競技を継続。法大OBで、マラソンで2時間6分54秒の記録を持つ土井大輔の存在も決め手の一つになった。「大学4年間はあっという間でした。今回2区で負けた選手に次は勝てるように、そして世界の舞台で戦えるような選手になりたいです」。箱根で得た自信と悔しさを糧に、実業団での成長を誓う。

坪田智夫駅伝監督と話していた1時間7分台で走破した小泉
小泉樹(こいずみ・いつき:法大)/2002年5月10日生まれ。東京都江東区出身。國學院久我山高卒。自己ベストは5000m13分53秒82、10000m28分50秒64、ハーフ1時間2分13秒。
文/荒井寛太
夏はチームの底上げに注力
最後の箱根路で、法大・小泉樹(4年)は2区を担った。史上最速の展開で歴史的な2区となり、1時間7分57秒で区間順位こそ15位にとどまったが、坪田智夫駅伝監督は「よく頑張った」と主将を労った。 「監督と約束していた1時間7分台。わずかですがクリアでき、4年間やってきたことが間違っていなかったと思えました」。小泉はそう振り返った。 総合記録も法大歴代4位となる11時間3分16秒だったが、目標の総合5位には遠く及ばなかった。「主将としてシード権を後輩に残せず、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」。 箱根前のチーム状況は万全とは言えず、前回6区区間賞の武田和馬(4年)と、同7区9位の矢原倖瑛(3年)が故障の影響で秋のレースをすべて回避。さらに5000mと10000mで法大記録を更新した大島史也(3年)が大会1週間前に発熱し、1区を予定していたが欠場を余儀なくされた。 小泉は大会前に、「かなり厳しい戦いにはなるかもしれませんが、チーム発足当初の目標はぶらさずにやっていこうと思っています」と正直な気持ちを吐露していた。苦戦は覚悟しながら、駅伝主将の責任からは逃げなかった。 大島に代わり1区に回ったのは、ともに4年間切磋琢磨してきた武田だった。出雲駅伝以来約3ヵ月ぶりのレースだったが、2位集団で粘り抜いた武田を、小泉は笑顔で迎えた。 各校のエースが集う鶴見中継所で緊張感が高まっていたが、武田のラストスパートを見て小泉のスイッチが入る。これまでチームを支え続けてきた4年生同士のタスキリレーとなった。 2年生から学年リーダーを務めており、駅伝主将になることは織り込み済みだった。坪田監督は「特に表立って何かをやるタイプではないですが、見えないところでフォローしてくれているようです」と評する。 今季のトラックで武田や大島が台頭する中で、小泉は夏合宿ではB合宿で走り込むなどチームの底上げに注力した。「総合5位のためには、主力が実力を上げていかないといけないし、柱になる選手、具体的にはエース区間を走る選手のレベルアップが必要です」。 全体を見渡すとともに、自分自身がいかに成長するか。見据えていたのは最終学年での2区出走だった。祖父が走った1区にあこがれ
祖父の真二良さんは、1963年新潟インターハイ1500mの覇者。早大入学後もトラックで活躍し、関東インカレ、日本インカレでは同種目で入賞。箱根も4年連続で1区を務め、1年時に区間4位に入っている。 小泉も祖父が走った1区にあこがれた。東京・深川四中時には野球と並行しながら陸上に取り組み、「中2の時に駅伝で区間賞を取り、楽しいなと思いました」。この体験を機に、駅伝の魅力にのめり込んだ。 中学時代の3000m自己記録は9分08秒12だったが、進学した國學院久我山高で着実に力をつけた。3年時には全国高校駅伝で3区11位。5000mは14分16秒32まで記録を伸ばした。 法大では1年時から箱根に出場。「1年目は故障なくビックリするくらい走れました。主要大会もたくさん走れて、良い経験をさせてもらいました」と振り返る。 しかし、2年、3年と故障で苦しむ期間もあった。「4年目になって、良かった経験も悪かった経験も踏まえてやれました。今の自分があるのは1~3年生の期間があったからだと思っています」。これまでの土台があったからこそ、最終学年で花開いた。 昨年11月の上尾ハーフでは、1時間2分13秒の自己新をマークしている。「前半は中央学院大の吉田君(礼志、4年)がいいかたちで引っ張ったのでハイペースでした。最後はどこで仕掛けができるかを考えながら走れました」。箱根に向け手ごたえを感じるレースができた。 しかし、本戦ではレース全体をとおしてチームは流れに乗れなかった。「力を出し切れなかったとは思っていなくて、このチームの現状が15位でした。チーム作りの部分でやってきたことが甘かったと思います」。 主将の重圧に悩む時期もあったが、犠牲を惜しまず信じた道。4年目にリーダーシップを発揮してきたその姿勢は、後輩たちの模範となるはずだ。 チームは4年ぶりに予選会に回ることになる。小泉は「今回の悔しさを糧に、必ずリベンジしてくれると思います」と、本戦総合5位以内を目指す“坪田史上最強”への挑戦を後輩たちに託した。 卒業後は黒崎播磨で競技を継続。法大OBで、マラソンで2時間6分54秒の記録を持つ土井大輔の存在も決め手の一つになった。「大学4年間はあっという間でした。今回2区で負けた選手に次は勝てるように、そして世界の舞台で戦えるような選手になりたいです」。箱根で得た自信と悔しさを糧に、実業団での成長を誓う。 [caption id="attachment_127554" align="alignnone" width="800"]
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