◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)
パリ五輪に出場した日本代表が8月11日午後に帰国し、新種目の男女混合競歩リレーで8位入賞を果たした川野将虎(旭化成)と岡田久美子(富士通)が会見に臨んだ。
42.195kmの距離を、男子、女子、男子、女子の順にリレー方式でつなぐで形式で行われた種目。日本勢を含め、多くのチームに歩型違反の警告が出るという荒れたレースとなったが、「最近の五輪で歴代の先輩たちが作ってくれたバトンを、ちゃんと入賞してつなぐことができたことで安心しています」(川野)と、日本競歩界の強さを示せたことに安堵の表情を見せた。
前回の東京五輪では50kmに出場し、6位入賞を果たしている川野。世界選手権では35kmでメダルも獲得しているものの、五輪でのロング種目がなくなり、よりスピードが求められる種目に対応する必要が迫られた。20kmの選考会となった今年2月の日本選手権では4位に敗れ、同種目での五輪代表は逃した。
それでも新種目で代表入りを果たし、見事に2大会連続で入賞を達成。第1レグでは2位で通過するなど、「今までの強化が実った成果」と評価した。その一方で「欧州のトップ選手は技術的にも優れていて、優勝したスペインの選手は20kmと混合競歩の2種目に出場していた」とその差を痛感。「上位を目指すためには、自分の理想とする動きに近づけないといけない」と課題も見つかった。
来年の東京世界選手権では35kmも実施される。今後は10月の日本選手権(山形・高畠)での優勝を目指し、再び強化を進めていくという。
3度目の五輪となった岡田は「メダルを目指して頑張ってきたので悔しいのと、初めての入賞ですごくありがたいという複雑な気持ち」と率直な感想を述べ、「ペアを組んでくれた将虎君と関係者のみなさんに感謝の気持ちを伝えられたら」と話した。
女子競歩の第一人者として長く牽引。16年のリオ五輪は「世界との差を痛感」、前回の東京大会は「コロナ禍でさまざまな制限があるなかで、自分自身の力を発揮できなかった」といずれも五輪の舞台は不完全燃焼のままだった。
そして、自身の集大成として臨んだパリでの入賞。「すべての経験を生かし、すべての力を出し切ったレースを入賞というかたちで、応援してくださったみなさんに恩返しができた」と明るく語った。
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