HOME 編集部コラム

2024.08.04

編集部コラム「アツい福岡」

毎週金曜日更新!?

★月陸編集部★

攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

広告の下にコンテンツが続きます

第252回「アツい福岡(片井)


毎週金曜日アップの当コラムですが、福岡インターハイからパリ五輪へのバトンパスがあったことも影響し、今回は急遽走順を変更して私、片井が2回目の登場です。

8月1日まで福岡・博多の森陸上競技場で行われた福岡インターハイの取材に行ってきました!

前職ではとある国技の取材で何度か訪れたことはありましたが、陸上の取材での訪問は初めて。インターハイも取材経験はありましたが、陸上だけを朝から晩まで取材するのも初。ワクワクした気持ちと、少しの緊張を胸に福岡空港に降り立ちました。

しかし、始まってみると、想像以上の記録ラッシュで「アツい」。初日にアツオビン・アンドリュウ選手(花園3京都)がハンマー投で高校新記録を出したことを号砲に、会場では連日「●●新記録の誕生です!」のアナウンスが流れました。

2日目は西岡尚輝選手(東海大仰星3大阪)が桐生祥秀選手(現・日本生命)の大会記録を11年ぶりに更新。3日目は男女400mハードルでそれぞれ400mとの2冠達成、4日目は男女800mでの快記録、最終日は男子110mハードルに走高跳と、本当にすさまじい勢いでした。

一方、気温は連日35度超で「アツい」。私は会場に着くだけで汗だくになりながら、「この暑いなか、高校生たちは本当にすごいな」と毎日、感じさせられていました。ビニールハウスのようなメディアの作業場所と、ミックスゾーン(取材エリア)を往復していました。

試合後のミックスゾーン(取材エリア)。そこには悲喜こもごもがあります。喜びの笑顔で記者に囲まれる選手、少し悔しそうな顔で地元のメディアなどの質問に答える選手、一人で悔し涙に暮れる選手・・・・・。それぞれに物語があります。

東京都大会、南北関東大会と何人かの選手と顔を合わせてきましたが、彼ら・彼女らの中にも力を出し切れずに悔し涙を流していた選手がいました。そのとき、私自身の競技人生で最後となった大会のことを思い出していました。

とある地方の県総体。私はあっさりとインターハイ路線を終えました。当時の顧問の先生は毎年、県総体の全日程終了後、部員全員に必ず話す言葉がありました。

「うまくいかんなぁ」

その言葉を脳内で反芻しながら、大会4日目に日本新記録が誕生した高揚感を胸に訪れたラーメン屋。見た目にも美しいというラーメンを楽しみに入店すると、そこにはとある顔見知りの選手がいました。ミックスゾーンでも涙ながらに答えてくれた彼は、すごく悔しげな表情に見えました。

「うまくいかんなぁ」。声をかけることができなかった私は、心の中で彼にそうつぶやきました。

まとまらず「うまくいかん」私のコラムはさておき、歴史的な大会となった福岡インターハイの熱気をお伝えすべく、9月号の編集作業も現在大詰め。「アツい」誌面をお届けします!

片井雅也(かたい・まさや)
月刊陸上競技編集部 新人部員
1993年4月生まれ、和歌山県出身。子供の頃から水泳や公式ドッジボールなどスポーツに傾注する一方、硬筆を習ったり、小学校で歴史小説を読み進めるなどインドア派の一面も。高校まで中距離選手で、最高成績は近畿高校駅伝出場(地元枠)。大学では陸上部の学生トレーナーとなり、地元の2015年和歌山インターハイでは日本陸連トレーナーとして活動。地方新聞社を経て、2024年4月より編集部。趣味は居酒屋巡り。

過去の編集部コラムはこちら

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。 暇つぶし程度にご覧ください!

第252回「アツい福岡(片井)

毎週金曜日アップの当コラムですが、福岡インターハイからパリ五輪へのバトンパスがあったことも影響し、今回は急遽走順を変更して私、片井が2回目の登場です。 8月1日まで福岡・博多の森陸上競技場で行われた福岡インターハイの取材に行ってきました! 前職ではとある国技の取材で何度か訪れたことはありましたが、陸上の取材での訪問は初めて。インターハイも取材経験はありましたが、陸上だけを朝から晩まで取材するのも初。ワクワクした気持ちと、少しの緊張を胸に福岡空港に降り立ちました。 しかし、始まってみると、想像以上の記録ラッシュで「アツい」。初日にアツオビン・アンドリュウ選手(花園3京都)がハンマー投で高校新記録を出したことを号砲に、会場では連日「●●新記録の誕生です!」のアナウンスが流れました。 2日目は西岡尚輝選手(東海大仰星3大阪)が桐生祥秀選手(現・日本生命)の大会記録を11年ぶりに更新。3日目は男女400mハードルでそれぞれ400mとの2冠達成、4日目は男女800mでの快記録、最終日は男子110mハードルに走高跳と、本当にすさまじい勢いでした。 一方、気温は連日35度超で「アツい」。私は会場に着くだけで汗だくになりながら、「この暑いなか、高校生たちは本当にすごいな」と毎日、感じさせられていました。ビニールハウスのようなメディアの作業場所と、ミックスゾーン(取材エリア)を往復していました。 試合後のミックスゾーン(取材エリア)。そこには悲喜こもごもがあります。喜びの笑顔で記者に囲まれる選手、少し悔しそうな顔で地元のメディアなどの質問に答える選手、一人で悔し涙に暮れる選手・・・・・。それぞれに物語があります。 東京都大会、南北関東大会と何人かの選手と顔を合わせてきましたが、彼ら・彼女らの中にも力を出し切れずに悔し涙を流していた選手がいました。そのとき、私自身の競技人生で最後となった大会のことを思い出していました。 とある地方の県総体。私はあっさりとインターハイ路線を終えました。当時の顧問の先生は毎年、県総体の全日程終了後、部員全員に必ず話す言葉がありました。 「うまくいかんなぁ」 その言葉を脳内で反芻しながら、大会4日目に日本新記録が誕生した高揚感を胸に訪れたラーメン屋。見た目にも美しいというラーメンを楽しみに入店すると、そこにはとある顔見知りの選手がいました。ミックスゾーンでも涙ながらに答えてくれた彼は、すごく悔しげな表情に見えました。 「うまくいかんなぁ」。声をかけることができなかった私は、心の中で彼にそうつぶやきました。 まとまらず「うまくいかん」私のコラムはさておき、歴史的な大会となった福岡インターハイの熱気をお伝えすべく、9月号の編集作業も現在大詰め。「アツい」誌面をお届けします!
片井雅也(かたい・まさや) 月刊陸上競技編集部 新人部員 1993年4月生まれ、和歌山県出身。子供の頃から水泳や公式ドッジボールなどスポーツに傾注する一方、硬筆を習ったり、小学校で歴史小説を読み進めるなどインドア派の一面も。高校まで中距離選手で、最高成績は近畿高校駅伝出場(地元枠)。大学では陸上部の学生トレーナーとなり、地元の2015年和歌山インターハイでは日本陸連トレーナーとして活動。地方新聞社を経て、2024年4月より編集部。趣味は居酒屋巡り。
過去の編集部コラムはこちら

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.24

女子はレムンゴルが2連覇達成 男子はサミュエルがV/全米学生クロカン

11月22日、米国ミズーリ州コロンビアで全米学生クロスカントリー選手権が行われ、女子(6km)はD.レムンゴル(アラバマ大/ケニア)が18分25秒4で連覇を飾った。 レムンゴルはケニア出身の23歳。23年秋にアラバマ大に […]

NEWS 七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福

2025.11.24

七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福

女子七種競技東京世界選手権金メダリストのA.ホール(米国)が婚約を自身のSNSで発表した。お相手はNFL選手でニューヨーク・ジャイアンツ所属のダリアス・スレイトンさん。「初めて出会った場所で、永遠を誓う」というテキストと […]

NEWS バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー

2025.11.24

バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー

11月23日、世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールド第6戦のアタプエルカ国際クロスがスペイン・アタプエルカで行われ、女子(6.821km)はパリ五輪・東京世界選手権10000m銀メダリストのN.バットクレッティ […]

NEWS 円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93

2025.11.24

円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93

聴覚障害者のスポーツ国際大会、デフリンピックの陸上競技が行われ、男子円盤投の湯上剛輝(トヨタ自動車)が金メダルを獲得した。 64m48の日本記録を持ち、今年の東京世界選手権にも出場した湯上。「理想の展開としては1回目にし […]

NEWS 3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝

2025.11.24

3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、「日本代表」 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top