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2024.05.24

ハイレベルの女子100mH!2年生・森脇叶美13秒34「400mHも頑張りたい」とハードル2冠視野 1年生・福井有香13秒40/関西IC
ハイレベルの女子100mH!2年生・森脇叶美13秒34「400mHも頑張りたい」とハードル2冠視野 1年生・福井有香13秒40/関西IC

24年関西インカレ女子100mH決勝。右端が優勝した森脇叶美’(園田学園女大)、左から2人目が2位の福井有香(立命大)

◇第101回関西インカレ(5月22日~25日/京都・たけびしスタジアム京都)

関西インカレのT&Fの部2日目が行われ、女子100mハードルは2.0mの絶好の追い風を背に森脇叶美(園田学園女大)が13秒34の好タイムで初優勝を果たした。2位に続いた福井有香(立命大)も13秒40。福井は1年生でU20日本歴代でも7位タイ。3位の藤原かれん(園田学園女大)も13秒48と、ハイレベルのレースとなった。

広島・神辺旭高時代はインターハイで6位、国体でも8位と全国の舞台で活躍し、13秒60がベストだった森脇。ルーキーイヤーの昨年は、日本インカレでは400mハードルとともに準決勝敗退だったが、「冬季に強い短距離の先輩方と一緒に練習を積むことで走力がアップしました」。400mハードルでも60秒切りを果たすなど、上り調子で今大会を迎えていた。

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昨年は13秒85がベストと自己記録を更新できなかったが、予選でいきなり13秒48(+1.8)をマーク。「これまではスタートから1台目の入りが課題でしたが、今回はスタートで遅れることなく出られて、前半からしっかり加速に乗ることができるなど冬季の成果を感じることができましたた」と、自信を深め決勝に臨んでいた。

中盤までは福井、同期の藤原と並ぶ展開だったが、森脇は得意の後半に力強く抜け出して快勝。「うまくいけばこのぐらいの記録は出せる感触はありました。それでも実際に出せてうれしい」と笑顔を見せる。

今後は、「このタイムをしっかり安定させアベレージをアップさせていきたい。日本選手権では強いシニアの方々に挑み自己ベスト更新、日本インカレでは400mハードルと2種目で表彰台に上り、チームの総合に貢献したい」と目を輝かせる。

5月19日のセイコーゴールデングランプリの400mハードルで日本歴代5位の48秒36をマークして優勝した豊田兼(慶大)があこがれの選手。「豊田さんが両ハードルの道を示してくれたことで、自分もやれると思えるようになった。学生時代は400mハードルとどっちも頑張りたい」と、大会最終日の400mハードルでのベスト更新、2冠獲得を誓った。

この森脇と後半まで接戦を演じた福井だが、「悔しいしかありません」。高校時代のベスト(13秒69)を大幅に更新、同学年で愛知・中京大中京高でインターハイ100mハードル、七種競技連覇の林美希(早大)のベストタイムに並んだが、それでも唇を噛む。

高2のU18大会では林に続く2位に入っているが、3年時はケガなどもあってインターハイには進めず、秋の国体でも予選落ち。しかし、「この冬は、はじめてしっかり冬季練習が積めた」と話すように、100mで11秒94のベストをマークするなど、持ち味の走力に磨きをかけた。今回も予選から13秒61(+1.9)といきなり自己新。決勝は「追い風もあり、これまで体感したことのないスピードが出ました」と振り返る。

「さばききれずに後半ハードルを当ててしまった」ことを反省点に挙げ、「今後はU18の時もそうですが、肝心なところで勝ち切るだけのメンタルの強さとブレない技術をしっかり磨いていきたい」と課題に向き合う。

8月、ペルー・リマで開催されるU20世界選手権を、しっかりと視界に捉えている。

文/花木 雫

◇第101回関西インカレ(5月22日~25日/京都・たけびしスタジアム京都) 関西インカレのT&Fの部2日目が行われ、女子100mハードルは2.0mの絶好の追い風を背に森脇叶美(園田学園女大)が13秒34の好タイムで初優勝を果たした。2位に続いた福井有香(立命大)も13秒40。福井は1年生でU20日本歴代でも7位タイ。3位の藤原かれん(園田学園女大)も13秒48と、ハイレベルのレースとなった。 広島・神辺旭高時代はインターハイで6位、国体でも8位と全国の舞台で活躍し、13秒60がベストだった森脇。ルーキーイヤーの昨年は、日本インカレでは400mハードルとともに準決勝敗退だったが、「冬季に強い短距離の先輩方と一緒に練習を積むことで走力がアップしました」。400mハードルでも60秒切りを果たすなど、上り調子で今大会を迎えていた。 昨年は13秒85がベストと自己記録を更新できなかったが、予選でいきなり13秒48(+1.8)をマーク。「これまではスタートから1台目の入りが課題でしたが、今回はスタートで遅れることなく出られて、前半からしっかり加速に乗ることができるなど冬季の成果を感じることができましたた」と、自信を深め決勝に臨んでいた。 中盤までは福井、同期の藤原と並ぶ展開だったが、森脇は得意の後半に力強く抜け出して快勝。「うまくいけばこのぐらいの記録は出せる感触はありました。それでも実際に出せてうれしい」と笑顔を見せる。 今後は、「このタイムをしっかり安定させアベレージをアップさせていきたい。日本選手権では強いシニアの方々に挑み自己ベスト更新、日本インカレでは400mハードルと2種目で表彰台に上り、チームの総合に貢献したい」と目を輝かせる。 5月19日のセイコーゴールデングランプリの400mハードルで日本歴代5位の48秒36をマークして優勝した豊田兼(慶大)があこがれの選手。「豊田さんが両ハードルの道を示してくれたことで、自分もやれると思えるようになった。学生時代は400mハードルとどっちも頑張りたい」と、大会最終日の400mハードルでのベスト更新、2冠獲得を誓った。 この森脇と後半まで接戦を演じた福井だが、「悔しいしかありません」。高校時代のベスト(13秒69)を大幅に更新、同学年で愛知・中京大中京高でインターハイ100mハードル、七種競技連覇の林美希(早大)のベストタイムに並んだが、それでも唇を噛む。 高2のU18大会では林に続く2位に入っているが、3年時はケガなどもあってインターハイには進めず、秋の国体でも予選落ち。しかし、「この冬は、はじめてしっかり冬季練習が積めた」と話すように、100mで11秒94のベストをマークするなど、持ち味の走力に磨きをかけた。今回も予選から13秒61(+1.9)といきなり自己新。決勝は「追い風もあり、これまで体感したことのないスピードが出ました」と振り返る。 「さばききれずに後半ハードルを当ててしまった」ことを反省点に挙げ、「今後はU18の時もそうですが、肝心なところで勝ち切るだけのメンタルの強さとブレない技術をしっかり磨いていきたい」と課題に向き合う。 8月、ペルー・リマで開催されるU20世界選手権を、しっかりと視界に捉えている。 文/花木 雫

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