2023.12.22
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)
第63回(1987年/昭和62年)
山梨学大が初出場 日テレのテレビ生中継がスタートし、国民的行事へ
この大会から日本テレビの生中継がスタート。以来、毎年30%に迫る視聴率を挙げ、大会が国民的行事に飛躍する契機となった。
終盤までもつれたレースを制したのは順大。11時間16分34秒で2年連続6回目の優勝を果たした。
往路は目まぐるしく順位が変わり、1区では早大の池田克美が区間賞を獲得。2区では大東大の只隈伸也が6人抜きの快走で先頭に立った。
3区に入ると2位でタスキを受けた中大の吉崎修が区間賞で大東大に追いつき、平塚中継所で2秒先着。4区では28秒差の3位でスタートした日体大の島津秀一が終盤に中大を抜いてトップに立った。
日体大は5区の平山征志が区間賞で後続を引き離して4年ぶりに往路優勝。連覇を狙う順大は3分55秒差の3位につけた。
6区では中大の黒沢一道が区間新記録の快走で日体大を抜いてトップに立つ。順大は7区で2位に上がると、8区の松田卓也が区間賞を獲得して中大との差を52秒まで縮めた。
勝負のクライマックスは9区。横浜駅を過ぎた14km地点で中大の瀬田和広に順大の横道正憲と順大の20秒後ろからスタートした日体大の別府健至が追いつき、三つ巴の競り合いになった。
16km過ぎで横道がスパートすると、まず瀬田が遅れ、次に別府が脚にケイレンを起こして脱落。区間賞を獲得した横道の走りは2位の日体大に1分14秒差をつける逆転劇の決定打となった。
優勝した順大と日体大は1分05秒差。日体大と3位の中大は28秒差の大熱戦だった。
初出場の山梨学大は最下位。それでも、15位ながら繰り上げなくタスキをつなぎ、史上初めて繰り上げスタートなしとなった。10区ではのちに漫画家となる高橋真(高橋しん)が笑顔でフィニッシュテープを切った。
参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
第63回(1987年/昭和62年) 山梨学大が初出場 日テレのテレビ生中継がスタートし、国民的行事へ
この大会から日本テレビの生中継がスタート。以来、毎年30%に迫る視聴率を挙げ、大会が国民的行事に飛躍する契機となった。 終盤までもつれたレースを制したのは順大。11時間16分34秒で2年連続6回目の優勝を果たした。 往路は目まぐるしく順位が変わり、1区では早大の池田克美が区間賞を獲得。2区では大東大の只隈伸也が6人抜きの快走で先頭に立った。 3区に入ると2位でタスキを受けた中大の吉崎修が区間賞で大東大に追いつき、平塚中継所で2秒先着。4区では28秒差の3位でスタートした日体大の島津秀一が終盤に中大を抜いてトップに立った。 日体大は5区の平山征志が区間賞で後続を引き離して4年ぶりに往路優勝。連覇を狙う順大は3分55秒差の3位につけた。 6区では中大の黒沢一道が区間新記録の快走で日体大を抜いてトップに立つ。順大は7区で2位に上がると、8区の松田卓也が区間賞を獲得して中大との差を52秒まで縮めた。 勝負のクライマックスは9区。横浜駅を過ぎた14km地点で中大の瀬田和広に順大の横道正憲と順大の20秒後ろからスタートした日体大の別府健至が追いつき、三つ巴の競り合いになった。 16km過ぎで横道がスパートすると、まず瀬田が遅れ、次に別府が脚にケイレンを起こして脱落。区間賞を獲得した横道の走りは2位の日体大に1分14秒差をつける逆転劇の決定打となった。 優勝した順大と日体大は1分05秒差。日体大と3位の中大は28秒差の大熱戦だった。 初出場の山梨学大は最下位。それでも、15位ながら繰り上げなくタスキをつなぎ、史上初めて繰り上げスタートなしとなった。10区ではのちに漫画家となる高橋真(高橋しん)が笑顔でフィニッシュテープを切った。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)第63回箱根駅伝総合成績をチェック
●総合成績 1位 順大 11時間16分34秒 2位 日体大 11時間17分39秒 3位 中大 11時間18分07秒 4位 日大 11時間26分49秒 5位 大東大 11時間29分57秒 6位 東海大 11時間31分30秒 7位 専大 11時間32分16秒 8位 早大 11時間32分23秒 9位 筑波大 11時間32分40秒 10位 東洋大 11時間35分02秒 11位 国士大 11時間37分41秒 12位 駒大 11時間37分42秒 13位 東農大 11時間40分09秒 14位 明大 11時間43分17秒 15位 山梨学大11時間47分57秒 ●区間賞 1区 池田克美(早大) 1時間05分18秒 2区 只隈伸也(大東大)1時間08分38秒 3区 吉崎修(中大) 1時間04分10秒 4区 豊福嘉弘(早大) 1時間03分37秒 5区 平山征志(日体大)1時間14分00秒 6区 黒沢一道(中大) 1時間00分31秒 7区 松本卓也(専大) 1時間05分00秒 8区 松田卓也(順大) 1時間07分28秒 9区 横道正憲(順大) 1時間12分12秒 10区 小川欽也(日体大)1時間07分56秒RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.18
横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く
-
2025.12.18
-
2025.12.18
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.14
中学駅伝日本一決定戦がいよいよ開催 女子11時10分、男子12時15分スタート/全中駅伝
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.18
箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集
前回優勝メンバーから6人が卒業 前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「 […]
2025.12.18
横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く
鳥取・由良育英高(現・鳥取中央育英高)の陸上部顧問として、インターハイで2度の総合優勝に導き、高校駅伝でも全国大会で2度の準優勝を果たした横山隆義氏が、12月15日、肺炎のため亡くなった。81歳だった。 横山氏は1944 […]
2025.12.18
26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定
アジア陸連は11月に理事会を開催し、2026年7月9日から12日の日程で、第1回U23アジア選手権を中国・オルドスで開催することを発表した。 陸上競技では、U18やU20など年齢別の競技会が実施されており、U20カテゴリ […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳