HOME 学生長距離

2023.12.14

【Playback箱根駅伝】第36回/中大が初の12時間切り!!黄金期突入へ 東洋大が過去最高の3位に入る
【Playback箱根駅伝】第36回/中大が初の12時間切り!!黄金期突入へ 東洋大が過去最高の3位に入る

第36回箱根駅伝/一斉に駆け出す1区の選手たち

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第36回(1960年/昭和35年)
中大が初の12時間切りで連覇!黄金期突入へ 東洋大が過去最高の3位

中大出身の渡辺和己(九電工)がマラソンでローマ五輪に出場した1960年。第36回大会は、中大が連覇に挑んだ。

広告の下にコンテンツが続きます

中大1区の田中光城が1時間9分46秒と区間新記録で首位に立つ。しかし、2区で日大の武内修一郎が区間賞の快走で逆転し、中大は2位に後退する。さらに中大4区の黒仁田幸雄は脚を痛めてブレーキ。続く5区の横溝三郎も区間8位と、日大を追う展開となった。

往路は日大が6時間1分6秒で制覇する。3区で吉岡敏晴が区間賞を獲得した東教大が往路2位に入り、中大は日大から7分41秒遅れの3位で復路に臨んだ。

連覇達成に向けて7分以上の差を追う展開となった中大は、6区の作田誠一が1時間12分35秒で区間賞を獲得し、2位に浮上する。7区の杉崎孝も1時間3分3秒で区間賞獲得、9区の留野豊昭は1時間2分15秒と区間新記録の快走で日大を逆転した。

2年生アンカーの奥宮和文も区間2位と粘り、同校の前年優勝記録を1分50秒も更新。史上初の12時間切りとなる11時間59分33秒で、中大が2年連続9回目の優勝を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

復路も5時間50分46秒と大会新記録を樹立。後年、西内史夫監督は「36回大会の逆転劇が6連覇の踏み台になった」と述懐。中大6連覇の足掛かりとなる駅伝になった。

2区、4区の村田成男と2区間で区間賞を獲得して往路を制した日大は、12時間1分47秒で総合2位。また、東洋大のアンカー・吉田博は東教大を抜いて3位に浮上し、12時間12分36秒で戦前(1933年)の初参加以来、最高順位の総合3位に滑り込んだ。東教大が4位、早大、専大と続いた。

参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第36回(1960年/昭和35年) 中大が初の12時間切りで連覇!黄金期突入へ 東洋大が過去最高の3位

中大出身の渡辺和己(九電工)がマラソンでローマ五輪に出場した1960年。第36回大会は、中大が連覇に挑んだ。 中大1区の田中光城が1時間9分46秒と区間新記録で首位に立つ。しかし、2区で日大の武内修一郎が区間賞の快走で逆転し、中大は2位に後退する。さらに中大4区の黒仁田幸雄は脚を痛めてブレーキ。続く5区の横溝三郎も区間8位と、日大を追う展開となった。 往路は日大が6時間1分6秒で制覇する。3区で吉岡敏晴が区間賞を獲得した東教大が往路2位に入り、中大は日大から7分41秒遅れの3位で復路に臨んだ。 連覇達成に向けて7分以上の差を追う展開となった中大は、6区の作田誠一が1時間12分35秒で区間賞を獲得し、2位に浮上する。7区の杉崎孝も1時間3分3秒で区間賞獲得、9区の留野豊昭は1時間2分15秒と区間新記録の快走で日大を逆転した。 2年生アンカーの奥宮和文も区間2位と粘り、同校の前年優勝記録を1分50秒も更新。史上初の12時間切りとなる11時間59分33秒で、中大が2年連続9回目の優勝を飾った。 復路も5時間50分46秒と大会新記録を樹立。後年、西内史夫監督は「36回大会の逆転劇が6連覇の踏み台になった」と述懐。中大6連覇の足掛かりとなる駅伝になった。 2区、4区の村田成男と2区間で区間賞を獲得して往路を制した日大は、12時間1分47秒で総合2位。また、東洋大のアンカー・吉田博は東教大を抜いて3位に浮上し、12時間12分36秒で戦前(1933年)の初参加以来、最高順位の総合3位に滑り込んだ。東教大が4位、早大、専大と続いた。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

第36回箱根駅伝総合成績をチェック

●総合成績 1位 中大  11時間59分33秒 2位 日大  12時間01分47秒 3位 東洋大 12時間12分36秒 4位 東教大 12時間13分55秒 5位 早大  12時間21分19秒 6位 専大  12時間26分04秒 7位 立教大 12時間31分06秒 8位 法大  12時間32分01秒 9位 日体大 12時間32分59秒 10位 明大  12時間36分38秒 11位 国士大 12時間39分16秒 12位 東農大 12時間40分24秒 13位 順大  12時間46分10秒 14位 東学大 12時間54分38秒 15位 神奈川大 13時間04分48秒 ●区間賞 1区 田中光城(中大) 1時間09分46秒 2区 武内修一郎(日大) 1時間01分58秒 3区 吉岡敏晴(東教大) 1時間15分53秒 4区 村田成男(日大) 1時間03分18秒 5区 長田正幸(東教大) 1時間26分42秒 6区 作田誠一(中大) 1時間12分35秒 7区 杉崎孝(中大) 1時間03分03秒 8区 須貝富雄(東教大) 1時間18分24秒 9区 留野豊昭(中大) 1時間02分15秒 10区 高田喜久(日体大) 1時間11分08秒

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.06.15

編集部コラム「私のインターハイ地区大会」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 広告の下にコンテンツが続きます 攻め(?)のアンダーハンドリレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃 […]

NEWS NCG5000mはアジア選手権5位・荒井七海が13分47秒58で日本人トップ!東海大・永本脩が学生トップ/日体大長距離競技会

2025.06.15

NCG5000mはアジア選手権5位・荒井七海が13分47秒58で日本人トップ!東海大・永本脩が学生トップ/日体大長距離競技会

第322回日本体育大学長距離競技会兼第16回NITTAIDAI Challenge Games(NCG)の2日目が6月15日に行われ、最終種目のNCG男子5000mはB.キプトゥー(麗澤大)が13分46秒77で1着を占め […]

NEWS 小原響が3000m障害で8分22秒64の日本歴代8位!セイコーGGPに続く自己新マーク

2025.06.15

小原響が3000m障害で8分22秒64の日本歴代8位!セイコーGGPに続く自己新マーク

6月14日に米国・ポートランドで行われたポートランド・トラックフェスティバルの男子3000m障害で、小原響(GMOインターネットグループ)が日本歴代8位の8分22秒64をマークした。 大会は世界陸連コンチネンタルツアー・ […]

NEWS 久保凛が800m2分02秒76の大会新でV3!! 1500mと2年連続2冠「チームへの貢献を考えていた」/IH近畿

2025.06.15

久保凛が800m2分02秒76の大会新でV3!! 1500mと2年連続2冠「チームへの貢献を考えていた」/IH近畿

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)4日目 広島インターハイを懸けた近畿地区大会の4日目が行われ、女子800mは久保凛(東大阪大敬愛3大阪)が昨年自らがマークした大会記録を0.7 […]

NEWS 青学大・塩出翔太が10000m28分55秒81の自己新!800mは金子1分46秒59、日本インカレ400m2連覇の田邉1分48秒16/日体大長距離競技会

2025.06.15

青学大・塩出翔太が10000m28分55秒81の自己新!800mは金子1分46秒59、日本インカレ400m2連覇の田邉1分48秒16/日体大長距離競技会

第322回日本体育大学長距離競技会兼第16回NITTAIDAI Challenge Games(NDG)の1日目が6月14日に行われ、雨のなか、各組で好レースが繰り広げられた。 男子10000mでは2組で1着(28分53 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top