HOME 国内

2023.09.23

1500m木村友香が移籍後初レースで快走「5000mでパリ五輪に」樺沢も自己新で続く/全日本実業団
1500m木村友香が移籍後初レースで快走「5000mでパリ五輪に」樺沢も自己新で続く/全日本実業団

23年全日本実業団女子1500m日本人トップの木村友香(左)と樺沢和佳奈

◇第71回全日本実業団対抗選手権大会(9月22~24日/岐阜メモリアルセンター長良川)

全日本実業団対抗の1日目が行われ、女子1500mで好記録が誕生した。前半から積極的にレースを進めたマーガレット・アキドル(コモディイイダ)がエスタ・ムソニ(ニトリ)との一騎打ちを制し4分05秒29でV。エスタも4分06秒42と、田中希実(豊田自動織機、現・New Balance)が昨年マークした4分10秒41の大会記録を上回る外国人最高記録となった。

この2人に続いたのが木村友香(積水化学)と樺沢和佳奈(三井住友海上)。木村が4分11秒51で、樺沢が0.02秒差で続き、いずれも大会記録に迫った。

木村は昨年マークした4分09秒79に次ぐセカンドベスト。樺沢はこれまでの自己記録(4分16秒44)を一気に5秒近く更新。日本歴代13位の好タイムだった。

マーガレットが400mを65秒、800mを2分10秒のハイラップで刻む。日本勢はやや離れたものの67秒、2分16秒で前を追った。

木村は「1000mまで楽に行けて、感覚も良く滑り出せました」と話すように、ラスト1周を63秒でまとめる。「9月に入って右の臀部を痛め練習ができていなかったので、ここまでタイムが出るとは思っていなかったのでビックリです」と本人も驚く快走だった。

2019年ドーハ世界選手権代表の木村。日本選手権後に「中距離の走りを5000mに生かしたい」と資生堂から積水化学に移籍。以前から痛めていた左脚の脛骨のリハビリに励み「指先のトレーニングなど地道に基礎を積み上げてきた成果を出せました」と笑顔で話す。

移籍初戦とあってレース前は、「結果を出さないといけない」とプレッシャーもあったと言うが、「野口(英盛)監督から『気楽に行ってこい』と言われ、気持ちがほぐれた」と好走につなげた。

この後は、「まだレース勘が戻っていないので、しっかりそれを取り戻し、12月には5000mで15分02秒48の自己ベストを更新して、パリ五輪の標準突破(14分52秒00)を視野にトレーニングを積んでいきたい」と意気込みを話す。

田中によって日本記録が14分29秒18まで一気に引き上げられた女子5000m。今回の1500mでつかんだスピード感をさらに磨き、日本人6人目の14分台突入、そしてパリに照準を合わせ突き進む。

女子10000mはカルム・パウリン・カベケ(ルートインホテルズ)が31分32秒86でV。海外勢が上位を占め、日本人トップの4位には32分10秒78でブタペスト世界選手権代表の五島莉乃(資生堂)が続いた。

全日本実業団対抗は24日まで続く。

◇第71回全日本実業団対抗選手権大会(9月22~24日/岐阜メモリアルセンター長良川) 全日本実業団対抗の1日目が行われ、女子1500mで好記録が誕生した。前半から積極的にレースを進めたマーガレット・アキドル(コモディイイダ)がエスタ・ムソニ(ニトリ)との一騎打ちを制し4分05秒29でV。エスタも4分06秒42と、田中希実(豊田自動織機、現・New Balance)が昨年マークした4分10秒41の大会記録を上回る外国人最高記録となった。 この2人に続いたのが木村友香(積水化学)と樺沢和佳奈(三井住友海上)。木村が4分11秒51で、樺沢が0.02秒差で続き、いずれも大会記録に迫った。 木村は昨年マークした4分09秒79に次ぐセカンドベスト。樺沢はこれまでの自己記録(4分16秒44)を一気に5秒近く更新。日本歴代13位の好タイムだった。 マーガレットが400mを65秒、800mを2分10秒のハイラップで刻む。日本勢はやや離れたものの67秒、2分16秒で前を追った。 木村は「1000mまで楽に行けて、感覚も良く滑り出せました」と話すように、ラスト1周を63秒でまとめる。「9月に入って右の臀部を痛め練習ができていなかったので、ここまでタイムが出るとは思っていなかったのでビックリです」と本人も驚く快走だった。 2019年ドーハ世界選手権代表の木村。日本選手権後に「中距離の走りを5000mに生かしたい」と資生堂から積水化学に移籍。以前から痛めていた左脚の脛骨のリハビリに励み「指先のトレーニングなど地道に基礎を積み上げてきた成果を出せました」と笑顔で話す。 移籍初戦とあってレース前は、「結果を出さないといけない」とプレッシャーもあったと言うが、「野口(英盛)監督から『気楽に行ってこい』と言われ、気持ちがほぐれた」と好走につなげた。 この後は、「まだレース勘が戻っていないので、しっかりそれを取り戻し、12月には5000mで15分02秒48の自己ベストを更新して、パリ五輪の標準突破(14分52秒00)を視野にトレーニングを積んでいきたい」と意気込みを話す。 田中によって日本記録が14分29秒18まで一気に引き上げられた女子5000m。今回の1500mでつかんだスピード感をさらに磨き、日本人6人目の14分台突入、そしてパリに照準を合わせ突き進む。 女子10000mはカルム・パウリン・カベケ(ルートインホテルズ)が31分32秒86でV。海外勢が上位を占め、日本人トップの4位には32分10秒78でブタペスト世界選手権代表の五島莉乃(資生堂)が続いた。 全日本実業団対抗は24日まで続く。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 女子走幅跳に出場する秦澄美鈴(住友電工)は「緊張しています」と言いながらも「シーズン初めに比べて調子が上がってい […]

NEWS 混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

NEWS 実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

2024.07.26

実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

7月26日、朝日放送グループホールディングスは大阪・関西万博開催を記念して実業団と大学生のトップチームがタスキをつなぐ駅伝「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」の大会概要を発表した。 この大 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top