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【イベント】トップ選手がペースメーカーに!「バーチャレin世田谷」で陸上の新たな魅力を発見

【イベント】
トップ選手がペースメーカーに!
「バーチャレin世田谷」で陸上の新たな魅力を発見

主に中高生を対象とした非公認のタイムトライアルイベント「バーチャレin世田谷」が8月1日、東京都の世田谷区総合運動場競技場で開催され、日本のトップアスリートたちがペースメーカーを務める中で、42人の参加者が800mと1500mで自身の目標に挑戦した。

トップアスリートがペースメーカーとして出走した「バーチャレin世田谷」

中高生のためにトップ選手が協力

このイベントはインターハイや全中の中止を受けて立ち上げられた中高生向けオンラインイベント「Virtual Distance Challenge(通称:バーチャレ)」にエントリーするための計測会として企画されたもの。会社員の岡田健さん(2013年世界ユース選手権3000m代表)が、個人的に指導している高校生をバーチャレにエントリーさせるために貸切利用ができる競技場を探していたところ、もともと親交のあったバーチャレ主催者である横田真人さん(TWOLAPS TC代表、男子800m元日本記録保持者)と意気投合。個人的なタイムトライアルではなく、バーチャレの計測イベントとして開催することになり、TWOLAPSで活動するアスリートたちも運営に協力した。

豪華ペースメーカーが好記録をアシスト

受付では昨年のドーハ世界選手権代表でハーフマラソン日本記録保持者の新谷仁美選手、昨年の日本選手権で女子中距離2冠の卜部蘭選手(ともに積水化学)らが〝アルコール消毒係〟として感染症の拡大防止を呼びかけ、レースでもペースメーカーを担当。ほかにも横田さんや元800m選手でTWOLAPSのマロン・アジィズ航太コーチ、現役の飯島陸斗選手、田母神一喜選手(ともに阿見アスリートクラブ)や現役の学生ランナーたちもペースメーカーとして出走し、参加者の好記録をアシストした。

新谷仁美選手(右から3人目)や卜部蘭選手(その左、ともに積水化学)らトップアスリートが受付でアルコール消毒を行った

さらに、TWOLAPSで活動する細井衿菜選手(慶大)と女子400mハードルの石塚晴子選手(LAWSON)、2015年インターハイ110mハードル王者で今も大会記録を持つ金井直さんらがスタッフを務め、豪華メンバーで大会を盛り上げた。

各種目のトップは800mが奥泰貴選手(高3)の1分56秒5で、他に2人が1分台でフィニッシュ。1500mは大学生の郡山京梧選手が3分56秒0とただ1人3分台をマークした。参加した42人のうち22人が自己ベストを上回る大盛況だった。

各組のスタート前にはペースメーカーたちがレースプランを打ち合わせ。左端がバーチャレ主催者の横田真人さん

参加者の目標タイムに合わせたペースメーカーを配置して好記録をアシストした

1500m最終組では田母神一喜選手(阿見アスリートクラブ、先頭)が残り200m付近までレースを先導。会場が一体となって大会を盛り上げた。右は1着となった大学生の郡山京梧選手

「非公認だからできることがある」

800mに出場した中学生の戸川歌恋選手(中3)と妹の杏奈選手(中1)は、卜部選手や新谷選手にペースメーカーをしてもらい、「テレビで見ている選手たちと一緒に走れて、それだけでうれしかったです」と目を輝かせた。昨年2分18秒29をマークしている歌恋選手は今年の全中出場を目標にしていたが、新型コロナウイルスの影響で大会が中止に。「その時はすごく残念でしたが、こういう場所で走れて、またがんばろうと思いました」とバーチャレの存在が励みになったようだ。今大会は2分25秒8で組1着を占め、トップ選手たちから力走を称えられた。

800mに出場した中学生の戸川歌恋選手(左から2人目)と妹の杏奈選手(その右)。新谷選手、卜部選手と一緒に走れたことが励みになったという

イベントを主催した岡田さんは「決して参加者が多い大会ではありませんでしたが、すごくエネルギーがあふれていたんだなと思いました」と選手たちの走りに心を打たれた様子。仕事の傍ら、休日を使って大会の準備に追われたというが、「高校生からも『この大会がなかったら(目標が)何もありませんでした』と言われて、やってよかったなと思いました」と安堵感を漂わせた。

イベントを主催した岡田健さん(左)と双子の弟である望さん。オープニングでは動画の撮影テストを兼ねて2人で800mを走行した。望さんはバーチャレ公式テーマソングを作詞作曲している

横田さんは「バーチャレを立ち上げた当初は、阿見ACが関係する福島と茨城以外でこういった測定会をやることは想定していませんでした。自然発生的に各地で大会が企画され、盛り上がってきたのがおもしろい。非公認の大会だからできることがありますし、もっとスポーツに関わる人が増えてくれたら」とバーチャレの広がりに期待した。

新谷選手も「スポーツのあり方を考える機会が多い中で、こうしたイベントを通して、みなさんがスポーツを求めている、楽しみたい、ということを改めて知ることができました。また、陸上競技はファンと選手の距離が近いようで遠い。こうして一緒に走れたり、交流できたり、そういったイベントがもっとあってもいい。こういう時期は選手にとっても応援してもらえるチャンスだと思います」と自身もファンとの交流を楽しんでいた。

「バーチャレin世田谷」は少人数イベントながら大いに盛り上がった

バーチャレ(https://virtualrace.jp/vdc2020)は7月20日から8月23日までがエントリー期間で、8月14日以降に動画つきで投稿された記録によるランキングで順位を決める。動画は閲覧が可能で、通常の大会とは違った陸上競技の魅力が発信されそうだ。

文/山本慎一郎

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<関連リンク>
Virtual Distance Challenge(公式サイト)
全国大会がなくなった中高生のためにバーチャル陸上大会を!(バーチャレのクラウドファンディングページ)
「バーチャレ世田谷を主催しました。(前編)」
 「バーチャレ世田谷を主催しました。(後編)」
 ※主催者・岡田健さんのブログ(参加者の記録も掲載)



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